2011年11月

ずうずうしさのすすめ [2011年11月30日(水)]

歴文の江中です。先日の文化史学会のおりのお話をしましょう。

発表の順番だとY先生にいわれたときは、「まずい!ムリムリ!」と思ったのですが、「すぐできないといわない」という最近のプランシップ――学生のころ、先生にいわれた――にしたがって引き受けてしまいました。どうせ頭のなかは年中おなじことでいっぱいなのだから、何とかなるだろうとタカをくくったのかもしれません。予想どおり、なかなか準備にかかれなくてモンモンと時間はすぎ、数日前になってやっと、「どのようにしゃべろうか」と考え始めました。まとめのノートをせっせと作ってみて、愕然!そんな暗号のような、隠語のようなこといったって、学生たちはおそらく何も分かってくれないにちがいない、それじゃどうすれば? 前の晩もかなり遅くなってからやっと「大原則は何か」、専門用語をできるだけ使わずにまとめようと思いつき、やってみると、それでも使わなければならなかった専門用語こそ、大原則なのだと気がつきました。発表では6,7割しか話せませんでしたが、何か分かってもらえたかしら?でもこの発表と鋭い質問をしてくれたM先生のおかげで、少なくともわたし自身にはつぎのキーワードが見えてきました。「離散的要素」です。説明が必要な方はどうぞ研究室へ。
ゆっくりおしゃべりしながら理解を深めたいと思います。

安積得也文書整理会 [2011年11月24日(木)]

こんにちは、日本近現代史担当の松田忍です。

夏頃にもブログで書いた安積得也文書整理会。昨日休日を利用して再び開催いたしました。

開催場所は史料を保管している国際基督教大学。とても美しい紅葉が楽しめました。いい季節ですよねぇ。









昭和女子大学の学生とあわせて全部で10名での史料整理会となりました。


「一つの史料が発見されたから、教科書が書き換わる!!」などというドラマのようなことは起こりませんが、史料調査していると、しみじみとした感情にとらわれることがあります。

昨日発見された史料の一部紹介。下の写真は、鳥取県で地歴科の教員をつとめていた人物が、安積得也(当時・岡山県知事)に対して出した手紙の一部です。出されたのは1945年10月です。

手紙のこの部分には以下のような真剣な問いかけがなされています。

どうか御多忙の折とは存じますが、御指導の程、切にお願い申上ます。

一、大東亜戦争は正しい戦ひであったと考へられますか。

一、敗戦後の歴史教育に如何なる希望を持ったらいいでせうか。

一、今後教育者の特に心掛けねばならぬ点。

手紙の前後からは「国体(天皇を中心とする国のありかた)」は不滅であると信じ戦争を戦ってきたのに、敗戦という結果に陥り、価値観が激しく揺さぶられ苦悩し、面識のない安積への手紙を書くにいたった教員の姿が現れていました。この教員は安積が出版した詩集に感動し、「この人の考えを聞きたい!」と思って手紙を出したようです。安積は返信を返したのでしょうか?返したとするならばなんと返したのでしょうか?その手紙は発見されていません。とても気になるところです。

さて、もう一つ昨日発見された史料。晩年の安積得也は招待されると小学校を訪問して、いろいろな話をして回ったようです。上記の手紙の束とは、別の史料の束からは、話をしてくれた安積に対して子どもたちが書いた可愛い寄せ書きが発見されました(下の写真)。これは1990年前後の史料でつい最近のものですね。

生の史料を整理するなかで、「歴史のイメージを書き換えたり、補強したりする史料」が見つかるともちろん嬉しいのですが、それ以前にかつて生きた人の人生に触れる楽しさというのは圧倒的です。ああ、安積得也という人間はたしかに人と触れあいながら生きていたのだなぁ、と気づけること。

それは心を温かくしてくれる経験だなぁと思った次第です。

遅ればせながら [2011年11月23日(水)]

日本美術史担当の植松勇介です。専門はもちろん日本美術史ですが、もう少し細かく分ければ工芸史、さらに細かく分ければ金属工芸史です。現在は鏡を研究しています。

「研究テーマは鏡です」と自己紹介すると、「卑弥呼の鏡?」とよく聞かれます。卑弥呼の鏡とされる三角縁神獣鏡は古墳から出土するものなので、小生の研究領域からは外れます。小生が扱うのは飛鳥時代から江戸時代、つまり、歴史時代の鏡です。

「鏡って何を研究するんですか?」という質問も多いですね。まずは製作時期。金属の質、形状、文様の種類や表現方法などからその鏡がいつ鋳造されたのかを推定します。次に文様。何が表されているのかを判別し、それが象徴する意味まで掘り下げていきます。そして用途。鏡は化粧道具として使用されるだけでなく、川や池に投げ込まれたり、墓や経塚に埋納されたり、神社や寺院で礼拝の対象になったりします。信仰の場における鏡の役割も考えなければなりません。

鏡の研究を進めていくためにはやはり現地に足を運んで実物を熟覧することが大切だと思います。文献や写真だけではわからないところも少なくありませんから。

先日も静岡県西伊豆町のとある神社に伝来した鏡を14面調査させていただきました。本学の研究紀要『學苑』でその成果を発表するべく、ただいま原稿を執筆中です。

秋桜祭最終日! [2011年11月13日(日)]

こんばんは。松田忍です。今日は秋桜祭最終日。

写真部展示→RKB20(歴文ブース)→民俗学研究会→演劇部公演の順番で回りました。

歴文ブースではタピオカ販売コーナーと展示コーナー。タピオカ販売コーナーはこの通り。

学祭前には一生懸命準備していらっしゃいましたので、お客さんも結構いらして良かったですね♪

私はタピオカカルピスを頂きました。

展示ブースではゼミ紹介と歴史文化にまつわる史資料の展示。渡辺先生の似顔絵、うま~~い!!

大谷津先生がご用意なさったお面をつけて遊んだりしつつ。
















14時からは演劇部公演。
演劇部顧問である渡辺先生が写真を撮りに来ていらっしゃいました。
昭和女子大学演劇部の公演を見るのは今回で2度目。
前回公演での松田注目の役者さん(どこの学科の学生さんなんだろう?)が今回も出演してらして、
1時間の公演を堪能いたしました。内容はコメディ時代劇?面白かったですよ~。

12日・13日は秋桜祭ですよ! [2011年11月12日(土)]

服飾文化史を担当しています安蔵(あんぞう)です。
学園祭にはいろいろな出逢いがあります。今日私は学生時代の大切な友人と逢えて、思い出に残る貴重な時を過ごしました。そして魅力あふれる学生達から元気をもらいました。活躍する姿は輝いていますね。
私は時間が足りなくて、ほとんど建物外でうろうろしていましたが、何に出逢ったのか、並べてみました。写真もご覧ください。
~本日の出逢いもろもろ~ 
1.学友会会長の岩瀬さん(80年館インフォメーション) 2.パンプキンスープ(硬式テニス部) 3.同級生3人(同窓生は数えられません。私、本学の出身ですから。) 4.刺繍のブローチ(光葉同窓会バザー)友人の手作り作品
5.手話の輪-みんなも手話で歌おう-(野外特設ステージ)
大ファンです。6.ソングリーディング(野外特設ステージ) 大ファンです。
7.島根の米屋吾左衛門鮓=燻した鯖のお寿司(光葉同窓会バザー)島根支部の珍しい物産。
8.じゃがバター(バスケット部)
9.豚汁(バレーボール部)具だくさんで人気。 10.迷子:cry: 11.ファッションショー(環境デザイン学科)見逃しません。小泉先生と松田先生とご一緒しました。
12.Linzertorte(春のヨーロッパ研修旅行)、ザッハトルテも本場仕込み。お早めに
13.タピオカ は完売でした(歴史文化学科) 明日は復活! 14.“ひなた”さん (野外特設ステージ)15.明日までお休みの黒い海月(クラゲ)(80年館学生ホール)

写真は上から右へ

1.正門付近くの笑顔のゴミ管理人は歴文3年生
2.手話サークル 3.ウイーンの焼き菓子リンツァートルテ
4.“ひなた”さんのステージ 5.歴文のタピオカもお早めに 6.明日また海月は拡がるそうです 7.明日が楽しみ、でも解体の運命 8.ゴミはしっかり分別

秋桜祭は明日までです。是非遊びにいらしてお待ちしていまーす。

秋桜祭です! [2011年11月12日(土)]

こんばんは。松田忍です。

秋桜祭初日。今年4月に着任した私にとってははじめての学園祭ということになります。

今日は環境デザイン学科の学生たちが企画したファッションショーを観覧してきました。安蔵先生がとてもいい席をリザーブしておいてくださいまして、安蔵先生、小泉先生、小泉先生のお嬢様、松田の順に並んで観覧いたしました。あの席はなんというのでしょうか?そう「砂かぶり」です(←違う!)。安蔵先生に心より感謝しながらも、いい席すぎて申し訳なかったです。ショーが始まると、さすがに砂は飛んで参りませんが、ファッションへの情熱がバシバシと客席に降り注いできます。旧体育館なので爆音が外へ抜けて行ってしまう感じがあったのがやや残念でしたが、ショー自体はとことん本格派。昭和女子の学生が気持ちを入れて輝いているのを観る幸せを噛みしめた次第です。数種類のテーマからなるショー構成の中で、私は「折り紙」をテーマにしたファッションが可愛くてよかったと思いました。「折り紙ファッション」ってどんな感じなのかと?ファッションショーは明日もありますので、是非秋桜祭に足をお運び下さい。

環境デザイン学科だけでなく、その他の学科にも、もちろん我らが歴史文化学科にも、真面目に打ち込む学生が本当に多いです。もちろん打ち込む対象は色々なのですが、輝いてるなぁと少々羨ましくもなったり。そういう学生をこれからもしっかり応援していきたいなぁと思った次第です。

文化祭でお待ちしております♪∮ [2011年11月11日(金)]

明日からの2日間(11月12日(土)・13日(日))昭和女子大学の文化祭が開催されますbell

第19回 今年のテーマは 『 歩み ―未来への一歩― shine

各学科、各団体一生懸命に準備してきました。
もちろん歴史文化学科もです!!

今回、歴史文化学科はRKB20fuji
(あれ?どこかで聞いたような……その正体は!歴史文化学科二十周年!!)
歴文では、タピオカドリンクを販売しますcherry
ミルクティーや無糖アイスティー、カルピスなど様々な味を用意してお待ちしておりますので、ぜひ足を運んでみて下さいnotes

また、歴文の先生方からお借りした、自慢の品々も展示しますhappy01sun
歴史的品々を間近で見たり、物によっては触ってみたりdash
ぜひ、歴史文化学科のモットー『手で考え、足で見る』を実践してみて下さいscissors

大学1号館 4階 4S32教室 でお待ちしておりますsmileshine

《鳥居が目印ですmaple

もうすぐ秋桜祭!! [2011年11月10日(木)]

こんにちはcat 民俗学担当の後藤ですdiamond
11月12日、13日は本大学の学園祭(秋桜祭)ですsign01
私も学生の時は、民俗学研究会に入っていまして、秋桜祭の時は1年間の
調査の成果を展示発表していましたnote
懐かしいですねconfident
あ~間に合わない!と焦りながらもsweat01
肉まんを食べ、仲間と一緒に頑張った日々は私の良い思い出ですhappy01
民俗学研究会での調査はどの調査も思い出深いものですが、
(食べてばかりいたような気もするが・・・新潟県川西町の蕎麦は美味しかった・・・)
その中でも秋田県西馬音内の調査と展示発表は忘れられないものですhappy02
confident学生時代は、交通費を節約し、夜行列車 night に乗って、西馬音内へ調査に行きました。
鳥追い笠をかぶり、綺麗な端縫い衣装に、
ちょっと不気味な覆面に藍染めの浴衣(個人的には私はこちらの方が好きです)を纏った人々が
優雅に踊る姿に見とれましたwink
そして、西馬音内の方のご厚意により、秋桜祭の時に、盆踊りの衣装などを貸して頂き、
展示することが出来ましたnotes
華やかな展示になり、嬉しかったことが昨日のことのように思えます。

maple さて、今年も民俗学研究会では展示発表をするそうです。
私も心は学生の時に戻って、見に行こうと思っています。

日時  平成23年11月12日(土)・13日(日)
午前10時~午後4時
場所  大学1号館4S06教室
内容  ・民俗学とは
・民俗学者・柳田國男の足跡
・身近な民俗について
・年間活動報告

みなさんも是非見に来て下さいねhappy01

昭和女子大学の朝焼け [2011年11月07日(月)]

おはようございます。松田忍です。

今朝は至急片付けたい仕事があり、早朝6時には大学に着いておりました。

そこで出迎えてくれたのが、この空。

朝日に下から照らされ、淡い色に染まる群雲。あわててケータイカメラでぱちり。

研究室に入って、カメラを持って戻ってくると、もうこの美しさは失われていました。

この景色に出会えたことに感謝。

今日も一日頑張りましょう♪

歴史文化学科の渡辺伸夫です。 [2011年11月06日(日)]

皆さん、お元気ですか。今回がおそらくブログ最後の登場かと。と言うのも来年3月で定年退職を迎えるからです。あと残すところ4ヵ月と○△日。定年後のワクワク感が何んとなくあるものの、現在は日々の生活に追われて少し疲れ気味です。
このところ明かるい話題がトンとありませんね。先月は血液検査で立派な糖尿病と診断されたばかりですし。今回は夏休みも終わりに近い9月29日の出来事を書いてみます。
この日、私は久しぶりに母校の早稲田を訪ねました。構内は後期が始まって学生たちで活気づいています。ところが早稲田界隈は静寂そのものです。大隈通りの商店街に西早稲田郵便局があり、その斜め前に一軒の食堂があります。毎週金曜日の早稲田出講の日には、決まって昼食に刺身定食と冷奴を食べるのが私の定番です。カウンターの席に腰を下すと、黙っていてもそれが目の前に並びます。それに毎回違う手作りのお新香がついて、このサービスが楽しみにもなっています。ともに八十歳を越した老夫婦が営む店です。
その日、私が立寄ってみると、いつもの縄暖簾がかかっていません。ひょいと中をのぞくと電灯もつけずにポツンと暗い中にお二人が腰をかけています。
アラ、まだ夏休みでしたか。
アッ、センセイ。実は八月で店を閉めたんです。去年の夏と今年の夏の暑さに参りました。もう限界です。
気力が続かなくなりました。二十年もやってきたんですが。もう買出しに新宿へも行けなくなりました。息子
がいますけど、家を出ていますし。配達してくれるのは今ではお米だけです。センセイが来年3月でお辞め
になるというので、それまではがんばるつもりでいたのですが、申し訳ないけど店を閉じました。授業が始
まって店が閉まっていたら、センセイががっかりするだろうから、センセイに連絡しなくちゃぁと、今も話して
いたんです。
私は長年通っても、名前を名のっていませんでした。「静(しずか)」という店の名を知っているだけで、ご夫婦の名字も店の電話番号も知りませんでした。行けばいつも店が開いていて、常連の客として長い間通っていたのです。
仕方ありませんね。いつかは終わりが来るのですものね。私らも寂しいです。センセイ、また寄って下さい。
私らはいつもここにいますから。
私は壁にかかったお品書きを見渡しながら、いつも同じ物ばかり食べていたけれど、こんなに沢山のメニューがあったのだと、今さらながら自分の刺身好きを思い知ったのでした。こうして一つのお店の最後を見届けたのですが、店じまいと自分の定年が重なって、「いつかは終わりが来る」という言葉が妙に心に沁みました。お暇して店を出ると、残暑の強い陽射しに目がくらみ、思わず手のひらを目に当てました。あぁ、いつか終りが・・・・・・・・・。

ここで話題をかえてお知らせを一つ。昭和女子大学文化史学会第27回大会のご案内です。来る11月26日(土)午後1時30分から。80年館6階オーロラホールにて。私は今回、講演を仰せつかりました。演題は「宿借りの話」。宿借りって何?というお話です。このブログも最後、講演も最後。いわば最終講義の代わりといったところでしょうか。なお、本大会は本学科学生優先のため、当日満席が予想されます。(但し、講演時のみ)当日参加を伝えてきた卒業生は、今のところ民研(民俗学研究会)のOGばかり。義理と人情の民研です。

最後に一言。これは遺言ではありません。私は大学教員には次の三つのタイプがあると思っています。
(1) 定年前からボケて老害となる人。
(2) 定年後に、することがなくなってポックリ逝く人。
(3) 定年後に元気が出て生き生きと生きる人。
私は、はたしてどのタイプ?9月の学芸員研修旅行で奈良と京都を巡った時のこと。所は石清水八幡宮。歴文のある3年生が、私を評してこう言ったそうです。渡辺先生は老人の皮を被った野性の人であると。これは文句なしに本年度最高の殺し文句大賞ではないでしょうか。これが私への餞の言葉だとしたら、本当に嬉しい。ルンルン気分で、南アルプス天然水1年分をプレゼントしたいほどです。
今回は最後ということで長文になりました。お許しを。いよいよあと数ヵ月。悔いを残さぬように過します。
それでは、皆さん、ごきげんよう。