教職員紹介:今城周造先生・後編

前回、社会心理学が専門の今城周造先生をご紹介しました。
教職員紹介:今城周造先生・前編
前編では主に研究テーマに関してインタビューを行いましたが、今回はプライベートなことをインタビューしてみました。

プライベートでは、何か関心事はありますか?

最近、興味があるのは「老後」でしょうか(笑)。

ある研究によると、主観的幸福感が高い(自ら「幸せだなあ」と思っている人)人は外向的、つまり社交的であることが明らかとなっています。

ですが、私自身はどちらかというと内向的で、一人でギター🎸を弾いたり、自転車🚲に乗ったりするのが好きなタイプです。

そういう内向的な人の主観的幸福感って一体何だろう?と思い、そのあたりに興味を抱きました。

学生へのメッセージをお願いします

二つあります。

まず「4年間は短いので、学生時代にしかできないことをしてください」ということです。

私自身は、文学部に所属し、友人たちと同人誌📖を作成してました。普段は忙しいので、夏休みなどの長期休暇中に、小説(おもに青春モノやSFモノ)を執筆していました。出来上がった冊子をクラスの人に販売して、売上金で合評会という名の飲み会などを開いていました。今でも時々見ては懐かしく思いますし、それをネタに仲間と話し合ったりします。

さらに、「自分だけでなく、他者にも関心を持つようにしてください」。他者に関心を持つと、たくさんの人の心を知ることができます。それによって「自分の」心理学が作られるのだと思います。他者の経験や感じ方を知るためには、読書なども大いに有効ですね。

心理学科を希望する受験生に向けてお願いします

自分(のこころ)」に関心を持つ人は、心理学に興味を持つと思います。

でもそれは、もしかしたら青年期特有の一過性の関心かもしれません。そうだとしても、それはそれでよいと思います。関心を持って調べたことを、いつか成長して社会へ還元していけばよいのです。

そして一過性の関心ではなく、心理学にもっと興味を持った人は、ぜひ自分のことだけにとどまらず、広く、いろんな他者、人全般に関心を持っていってくれたらいいなあと思います。

学生にお勧めの本などありましたら、ご紹介をお願いします。

「説得心理学ハンドブック 説得コミュニケーション研究の最前線」
深田博己編著 2002年 北大路書房

2021年現在電子版のみ利用可

この本は、説得研究をしている人間たちがみんなで、これまで得られた知見をまとめたものです。説得について興味がある人は、ぜひ読んでみてください。

 

今城先生、ありがとうございました。

(インタビュアー:心理学科・藤島 喜嗣。2008年7月 今城研究室にて)

今城 周造先生 略歴

 

1979年 3月 東北大学文学部 心理学専攻 卒業
1981年 3月 東北大学大学院 文学研究科 博士課程前期課程 心理学専攻 修了
1984年 3月 東北大学大学院 文学研究科 博士課程後期課程 心理学専攻 博士課程単位取得満期退学

1981年 3月 文学修士  東北大学 文修第1155号
1999年 5月 博士(文学) 東北大学 文第148号

岩手県立盛岡短期大学 保育学科 講師、北海道教育大学 教育学部函館校 助教授、東北文化学園大学 医療福祉学部 教授を経て、2008年4月より昭和女子大学 大学院生活機構研究科 教授


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