2021年度 紀要論文紹介:大学生における予定空白恐怖傾向と「ひとりの時間」の過ごし方との関連

心理学科では,学生一人一人が関心のあるテーマをもとに,ゼミ教員の指導のもとで実験や調査を行い卒業論文を執筆しています。
参考:心理学科オリジナルページ:カリキュラム「卒業論文」

今回,大学院附属の生活心理研究所が発行している研究紀要の最新号に,2020年度卒業生・井川恵子さんの卒業論文の研究をまとめたものが掲載されました。

井川 恵子・増淵 裕子(2021).大学生における予定空白恐怖傾向と「ひとりの時間」の過ごし方との関連 昭和女子大学生活心理研究所紀要 23, 103-114.

紀要論文の掲載に際して,井川さんに紀要論文の内容や研究で苦労したことなどをインタビューしました。
在学生は卒業論文の研究テーマを決める上でぜひ参考にしてください。
また,心理学科の受験を考えている方には,ゼミにおける研究活動の紹介となれば幸いです。

Q1.現在のお仕事を教えてください。

IT企業に勤めており、現在は社内外広報の担当をしています。

 

Q2.紀要論文の内容(研究テーマ)を教えてください。

予定がないことに恐怖感を抱くことは「空白恐怖症」と呼ばれますが、この予定空白恐怖傾向を測るための心理尺度(質問紙)を新たに作成しました。

また、この尺度を用いて、予定空白恐怖傾向の高い人は「ひとりでいること」への不安を感じやすかったり、もともと不安になりやすいといった傾向があるのではないかということや、「ひとりの時間」をどう過ごしているのか、ということを調べました。

卒業論文発表会のスライド表紙

 

Q3.研究テーマを決めた理由について教えてください。

テーマを決める頃、「空白恐怖症」という言葉がデジタル大辞泉の新語大賞にノミネートされていることを知りました。予定を詰めたい人が多くいるということ、それに名前を付けて区別するほど予定を詰めたくない人もいるということが興味深かったです。

実際、私自身は予定を詰めるのが嫌なのに対し、周りの友人たちはかなり予定を詰めていたので、そういう人たちはどういう心境で予定を入れているのか、どこに差があるのかを調べてみようと思いました。

 

Q4.研究を行う上で大変だったこと、研究をして良かったと思うことを教えてください。

新たな尺度の質問項目を作成するために、本調査の前に予備調査が必要であったことが大変だったように思います。

ですが、「予定が入っていないことに対してどのような不安を感じるのか」ということについて予備調査で自由に記述してもらったことで、本調査をする前に自分の中にはない心境や考え方を知ることができた点や、既存の尺度では十分に測れない不安の内容を質問項目に含めることができた点が良かったところです。

予備調査の結果・1
予備調査の結果・2

 

Q5.最後にこれから心理学科を目指す方に一言お願いします。

「心理学」と一口に言ってもその中にはさまざまなテーマがあります。はじめは興味のなかったテーマも少し学んでみると楽しかったり、自分の興味のある分野に繋がったり、日常生活に通じたりするところが面白いので、この楽しさをぜひ体感していただきたいです!

(2020年度卒業生・井川恵子)


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