【論文掲載】The moderating role of reflective thinking on personal factors affecting belief in conspiracy theories(榊原 良太准教授)

この度,心理学科の榊原 良太先生の共著論文が学術雑誌『Applied Cognitive Psychology』に掲載されました。

Copyright (c) 2023, Wiley

Ozono, H., & Sakakibara, R. (2023). The moderating role of reflective thinking on personal factors affecting belief in conspiracy theories. Applied Cognitive Psychology,  (Early View)

また,読売新聞オンライン,Yahoo!ニュースでも論文内容が紹介されました。

読売新聞オンライン

【読売新聞】 「新型コロナは利権団体によるデマ」「ワクチンにはICチップが入っている」など、新型コロナの感染拡大を機にS…

今回,研究内容や研究を進めるにあたって工夫したことや苦労したことについて,榊原先生にインタビューを行いましたのでご紹介致します💁‍♀


掲載された研究内容について教えてください。

コロナ禍をきっかけに、さまざまな陰謀論がネットなどを通じて広まりました。

そこで、このような陰謀論にはまるのは、物事をよく考える人なのか、それともよく考えない人なのかという問いを検証しました。

研究の結果、物事をよく考えない人ほど、陰謀論にはまる傾向があることなどがわかりました。

研究を進めるにあたり工夫したことを教えてください。

物事をよく考える力」の測定方法を工夫しました。例えば「あなたは物事をよく考えますか?」とたずねても、その人が本当に物事をよく考えられるかはわかりません。

そこで、直感で判断せず、じっくり考えれば正答できる問題を複数使用することで、客観的に「物事をよく考える力」を測定しました

ネットニュースに取り上げられましたが,改めてこの研究を通じて伝えたいことは?

SNSをはじめとしたネット上には膨大な情報が溢れており、中には出所不明であったり、意図的にデマとして流されている情報も少なくありません。

経験則や直感に基づく判断や思考は、こうした情報をそのまま信じることにつながってしまいます。

身の回りの様々な情報に対して、一度立ち止まり、批判的・懐疑的に考えることの大切さ、そして心理学で学ぶ科学的・統計学的な思考は、こういったところでとても役に立つということを伝えたいです。

(心理学科・榊原 良太)


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