2024年度 優秀卒業論文 『人の頭による見切れが舞台観劇体験に及ぼす影響について』

ミュージカルの全景映像にさまざまな条件に編集した映像を用いて、「人の頭による見切れ」が観劇時の心理に及ぼす影響を調べました。

具体的には

• 見切れがステージの中央部を遮っていたら
• 見切れと演者が重なっていたら
• 前の人の頭が動いていたら

などの条件を設定し、「見え方」「演劇内容」それぞれを評価してもらい、見切れの影響を検討しました。

自分の実体験がきっかけです。

私は舞台観劇が趣味なのですが、座る場所によっては「前の席のお客さんの頭がステージと被ってしまう」ことがあります。

せっかくの観劇体験ですが、演者や演出がよく見えないときには、少し残念な気持ちになることもありました😢

より良い観劇体験を検討するため、人の頭による見切れが観客の心理に及ぼす影響を明らかにしようと考え、このテーマに決めました。

工夫したことは実験環境の設定です。

実際の観劇により近い感覚で観てもらうため、刺激映像はVRヘッドセットを用いて視聴してもらいました。

VRヘッドセットを使うことで、刺激映像以外の視野が真っ暗になるよう設定でき、モニターでただ視聴するのと比べ没入感があったのではないかと思います。

心理学は社会や日常生活の様々な部分に関わっており、とても幅広い学問だと思っています。

だからこそ、自分がもつ疑問や興味関心から自由に研究テーマを決めることができ、最後まで楽しく研究することができました。

もし今は興味関心が定まっていなくても、本学の心理学科ではさまざまな分野の心理学に触れられる授業が揃っています。

私が所属しているゼミの池上先生も音楽心理学を専門としており、芸術鑑賞を研究テーマに選ぶゼミ生がいます。

池上ゼミOGの研究

紀要論文紹介：クラシックバレエの鑑賞体験ーライヴと録画で何が違うのかー

心理学科では，学生一人ひとりが関心のあるテーマをもとに，ゼミ教員の指導を受けながら実験や調査を行い卒業論文を執筆しています。 ▶カリキュラム「卒業論文」｜心理学科オリジナルページ 今回，大学院附属の生活心理研究所が発行している研究紀[…]

それぞれが学びを深める中で「自分だけの研究テーマ」が見つけられるよう応援しています☺️