昭和女子大学心理学科は，公認心理師カリキュラムに対応しています💡
指定科目すべてを履修し卒業し，主に大学院修了を経ることで公認心理師受験資格が得られます。
指定科目の中でも，特に公認心理師資格に関連するものは公認心理師科目として位置づけられています。
今回，公認心理師科目の中でも公認心理師に求められる役割や，保健医療や福祉，教育などさまざまな領域における公認心理師の具体的な業務について学ぶ「公認心理師の職責」について，授業担当の岩山孝幸先生が紹介します💁♀️
授業内容およびカリキュラム上の位置づけ
「公認心理師の職責」では，公認心理師法で規定されている役割や法的義務に加え，職業倫理や，各領域における公認心理師の具体的な業務について理解することが到達目標となっています。
他大学のカリキュラムでは，大学1，2年目に位置づけられている科目ですが，本学心理学科では3年次後期に履修する位置づけとなっています。
つまり，心理学の専門科目を履修する中で，ある程度公認心理師の業務に触れたり，具体的な支援方法についても理解した上で「公認心理師の職責」を履修することになります。
また，カリキュラムが策定された経緯から，実習・演習科目につながる内容が「公認心理師の職責」に盛り込まれていることが分かっています。
このような事情から，一方的な講義形式ではなく，事前に架空事例を読み込んでもらい，具体的な事例の中でより実践的に法的義務や職業倫理を学べるよう授業を運営しています。
授業の進め方
授業ではテキストを指定した上で，以下のような構成で行っています。
- 前回授業のリアクション・ペーパーの振り返り，質問への回答
- 小テスト実施（公認心理師試験の過去問をもとにした解説）
- 小テスト解説
- 事前学習課題（架空事例）をもとにしたグループワーク
- グループワークのシェアリング
- 架空事例の解説
このうち，小テストは学部養成段階から公認心理師試験に触れることで，求められる知識のレベルを体感することを目的に実施しています。
また，グループワークでは4-5人程度の少人数で，架空事例の設問を通して考えたことを発表します。
テキストの予習だけでなく，事前学習課題として架空事例を読み込んでグループワークに備える必要があり，予習復習の分量が多い授業となっています。
公認心理師を目指す学生に向けて
情報量が多く大変な授業だとは思いますが，本授業では「公認心理師を目指す」ということをより真剣に考えて欲しいという願いで運営しています。
ともすれば，学びはじめの頃はカウンセリングや◯◯療法，ロールシャッハ・テストなどの心理検査ばかりが魅力的に映りがちです。
しかし，支援のための技術は，支援を受ける側の安心や安全が守られていて初めて意味を持ちます。
公認心理師に求められる法的義務や職業倫理はこの安心や安全を守るための基盤となるものです。
また，保健医療や福祉，教育など公認心理師が働く主要領域における具体的な業務についても，なるべく多様なものを取り上げるよう工夫しています。
履修者からは，「公認心理師になるかどうか迷っていたが，これまで知らなかった公認心理師の業務も知ることができて，進路をより具体的に考えることができた」との感想を毎回もらっています。
最後に，授業名にある「職責」ですが，この言葉は専門職（プロフェッショナル）としての責任を意味しています。
この授業を通して，専門職としての責任の自覚を認識し，公認心理師をなぜ目指すのか，各自でしっかりと深めてもらう機会になれば幸いです。
昭和女子大学心理学科は，公認心理師カリキュラムに対応しています💡 [blogcard url=https://www.swu.ac.jp/faculty/social/shinri/carrer.html#anchor02] 指[…]
（授業担当・岩山 孝幸）
