5年生 安芸・古都の旅 三日目

多武峰観光ホテルで迎えた朝、生徒たちの一番の驚きはピカピカに磨きあげられた靴たちでした。
中には靴底や縫い糸のほつれまで修繕して頂いた生徒もあり、
「気付いていながらも、ついそのままであったのに…」と恥ずかしさと嬉しさの相半ばする表情を浮かべていました。
ホテルの方々の心温まる「おもてなし」を頂き、今日も1日スタートです。

多武峰から斑鳩へ向かう車中、バスはまるで雨雲に飛び込んでいったように突然の土砂降りに見舞われました。

箸墓(はしはか)古墳、景行(けいこう)天皇陵、崇神(すじん)天皇陵、
そして大和三山などを雨足強まる車窓から眺め、
まずは世界最古の木造建築のある「法隆寺」を訪れました。
傘も役に立たないほどの雨足に見舞われ、回廊の軒下でガイドさんの説明を伺いました。

昼食は、奈良名物「柿の葉寿司」です。
お酢でしめた魚を酢飯と一緒にして殺菌作用のある柿の葉で包むという、
先人の知恵に感心しながら、生徒はみな美味しそうに頬張っていました。

生徒が楽しみにしていた場所の1つである奈良公園。
鹿との記念撮影では、自由奔放な鹿を相手にカメラマンの方も苦戦していました。

生徒は、「鹿せんべい」を買うそばから賢い鹿たちにあっという間に取り囲まれていました。

圧倒的な迫力の大仏殿とそこに座する盧舎那仏。
大仏さまの横顔はもちろん、1つがメロンと同じ大きさだという「螺髪」を
生徒は一生懸命カメラに収めようとしていました。

その後、バスで京都へ移動します。
バスガイドさんからは、車窓から見える古墳や寺社について、
電柱に看板のあった「三輪そうめん」の歴史について、
奈良県で栽培が盛んなイチジクについてや金魚の養殖のお話に至るまで
様々な説明を伺うことができました。

次に訪れたのは、夢窓疎石によって築かれた美しい庭園が広がる天龍寺。

天龍寺境内の「篩月」で精進料理を頂きます。
禅宗の教えでは、日常生活のあらゆることが修行であり、食事は特に重視されています。
夕食は「薬石」と呼ばれ、薬としてありがたく頂くものとされているそうです。

生徒は正座をし、緊張の面持ちで精進料理を頂きました。
ある生徒が、「うちで食べる煮物に比べて甘さがなく、
あっさりしていて野菜本来の味が感じられた」という感想を述べていました。
この発言を給仕の方が聞かれ、
「昔、砂糖は大変貴重でとても毎日の料理に使えるようなものではなかったのです。
これが本当の日本料理の味なのですよ。」と教えて下さいました。

夕食後は、しんと静まり返った本堂で、お坊さんからお話を伺いました。
「いま私たちには本当に夢があるのか」
「頑張っている自分と、怠けてしまう自分とはどちらが本当の自分か」
といったお話に中には涙を流す生徒も見られました。

その後は座禅体験。
目をつぶると、とても250人もの人がいるとは思えないほどの静けさでした。

今日も一日、自分自身を成長させるための貴重な機会を沢山得ることができました。
明日は、生徒それぞれが選んだ希望コース別の日程です。