環境デザイン研究専攻 卒業生紹介② [2018年11月08日(木)]

現在、私は積算事務所の構造部門に所属し毎日多くの意匠図、構造図を見ながら仕事をしています。
今回大学院生活において社会に役立ったことや経験についてお伝えします。

まず、環境デザイン研究専攻は少人数で授業が行われます。その中でも週3で行われる設計製図は非常に勉強になりました。
デザインの知識が増えていくのは勿論ですが、物事の進め方も身に付きました。提出日までにどのくらいクオリティを上げられるかなど様々な事に気を配りながら授業を受けていた気がします。この経験は社会人になってからも活かされています。

また、授業を受けるだけでなく二級建築士試験も受験し、在学中に資格をとることができました。大学院生活の中で大きな目標を達成できた事は自分の自信にも繋がりとても良い経験だったと今でも思います。

他にも学部生の授業の助手をさせてもらったり研究室の活動に参加したり多くの学生と触れる機会も沢山あり、とても楽しく有意義な大学院生活を送ることができました。

大学院は自由度の高い所です。
自分次第で充実した生活を送ることができます。

田邉明子
(環境デザイン研究専攻2017年修了)
現在 株式会社 アーキ・ピーアンドシー (構造部門)

【言コミ】平岩 健 教授 外部講師講演会 (2018.10.13) 報告 [2018年10月23日(火)]

今回の後期外部講師講演会には、明治学院大学教授平岩健先生を講師にお招きすることができました。当日は、学外からの参加者4名を含め、合計22名の方々が、国内外トップクラスの生成文法研究者である平岩先生の講義(「名詞句内削除現象から見た人間言語の文法システムの普遍性と変異」)を熱心に拝聴しました。受講者から鋭い質問も出され、充実した時間があっという間に過ぎていきました。

平岩先生の提示された仮説を概略、以下のように紹介しておきます(以下、表記等をブログ用に変えてあります)。つまり、「名詞句内削除表現」(例えば、“Aya’s car is red” /「彩の車は赤い」における名詞句 “Aya’s car” / 「彩の車」の中の一部を削除した、“Aya’s is red” / 「彩のは赤い」における“Aya’s” / 「彩の」)は、「削除 (deletion/ellipsis)」(e.g., 英語)か「代用 (Pro-form)+縮約 (contraction)」(e.g., 日本語)のいずれかのメカニズムにより派生され、この派生の違いを導く主因は、個別言語における「一致 (Agreement) の有無・強弱」にあると考えるわけです。上の仮説を導く過程を、標準日本語、沖縄語那覇方言、富山方言、英語、韓国語、ダガリ語 (Dagaare)、スワヒリ語 (Swahili) 等の用例観察の結果を示されながら、溜息が出るほど見事に説明してくださいました。(因みに、「僕ののは貸せないよ」の「の」は順に、属格の「の」、代用形の「の」です。「のの」が縮約されて「(僕)の」になるというわけです。)

特に、沖縄語那覇方言では、[太良ぬ・すむち (N:本)](太良の本)から、[太良ぬ・むん (Pro-form)]は派生可能だが、[太良ぬ・*ぬ](沖縄語那覇方言には「ぬ」というPro-formは存在しない)は派生不可能であるため、[太良ぬ]は標準日本語の「代用+縮約」よりも、「すむち」の「削除」により派生されるという分析は、沖縄語那覇方言の名詞句内削除表現は標準日本語よりも英語と同じメカニズムにより派生されることを示しており、大変興味深いものです。報告したいことはまだまだ尽きないのですが、詳細は、Hiraiwa (2016) (“NP-Ellipsis: A Comparative Syntax of Japanese and Okinawan,” Natural Language & Linguistic Theory 34(4): 1345-1387) をお読みください。

平岩先生のご講演により、「なにげないところに人間の言語能力を解明する大きな手がかり」(ハンドアウトより)があるということを信じて、研究を進めていくことが、言語学界の発展に貢献し得る普遍性の高い仮説、ひいては、原理を導くことにつながるのであるということを改めて実感することができました。今回の講演をご快諾戴きました平岩先生と当日ご参加くださいました皆様に感謝申し上げます。

【言コミ】2018年度後期 平岩健教授 外部講師講演会 [2018年10月13日(土)] [2018年09月12日(水)]

2018年度後期の外部講師講演会には、明治学院大学教授の平岩健先生が来てくださることになりました。平岩先生は、国内外トップクラスの生成文法研究者です。日本語や英語をはじめとした諸言語の構造を比較統語論の観点から精力的に分析されている、この分野を代表するキー・パーソンのお一人です。

本講演では、「名詞句内削除現象から見た人間言語の文法システムの普遍性と変異」という題目でお話しくださいます。

日時、場所、講演概要、平岩先生の主要著書は以下の通りです。この講演会は学外の方も自由に参加できます。(問合せ先:genkomi@swu.ac.jpまでお願いします。)

 

日時:2018年10月13日(土曜日)13:10~14:40

場所:昭和女子大学8号館2S36教室

概要: 生成文法理論に基づく言語の科学的研究ではヒトに備わる言語能力の解明を目的とし、個別言語のデータから言語能力に内在する普遍性とそれが許容する限られた変異を明らかにする研究です。今回は英語のJohn’s book→John’sという名詞句内削除現象と日本語と琉球語(那覇方言)の名詞句内削除現象との比較対照研究をケーススタディとして、一見して同じように見える言語現象でもその背後のメカニズムが一つとは限らないこと、また英語と琉球語(那覇方言)の名詞句内削除現象が共通メカニズムに基づいている一方で、日本語の名詞句内削除は同一形態素回避による別のメカニズムに基づいていることを明らかにします。生成文法理論の知識は極力必要としない形でことばの科学の研究の一例を紹介したいと思います。

主要著書

Hiraiwa, Ken (in press) Something Invisible in Japanese. Glossa.

Hiraiwa, Ken (2017) Internally-Headed Relative Clauses. In The Blackwell-Wiley Companion to Syntax, 2nd Edition. Wiley.

Hiraiwa, Ken, et al. (2017) A Comparative Syntax of Internally-Headed Relative Clauses in Gur. Glossa. 2910(27).

Hiraiwa, Ken (2017) The Faculty of Language Integrates the Two Core Systems of Number. Frontier in Psychology. 8:351.

Hiraiwa (2016) NP-Ellipsis: A Comparative Syntax of Japanese and Okinawan. Natural Language & Linguistic Theory. 34(4): 1345-1387.

Hiraiwa, Ken (2014) Constraining Doubling. In Identity Relation in Grammar. 225–254.

外部講師講演会

【言コミ】児童英語教育公開講座を行いました [2018年09月07日(金)]

2018年8月27日(金)から9月4日(土)にかけて行われた児童英語教育の集中授業(90分×15コマ)について、今年度は外部公開しました。

講師は、小泉清裕(本学附属昭和小学校前校長・大学院文学研究科特任教授)および高味み鈴(本学英語コミュニケーション学科教授)が担当し、本学の大学院生3名に加え、部分参加も含めると外部から計12名の方々が参加されました。
小学校教員の方々を始め、教員養成、言語教育、日本の英語史などさまざまな観点からの関心で参加された受講者が活発な情報交換・意見交換をする場ともなり、本学の学生たちにとって大変いい刺激になりました。
授業は日本の英語教育の歴史から始まり、小学校の英語教育の目的と目標、具体的な授業の進め方、教案の検討、本学附属昭和小学校の英語授業見学など、講師の長年の現場経験を生かした具体的・実践的な内容で、参加者の方たちから満足の声を聞くことができました。

今後も、外部の方たちにも利する授業については、積極的に公開することを考えていきたいと思います。

言語教育・コミュニケーション専攻

 小泉特任教授が附属校の授業について解説

 本学附属小学校6年の英語の授業見学
ICTを活用した授業が行われていました

 高味教授の講義

 

社会人対象英語セミナー公開講座:9/22(土)~23(日) [2018年08月17日(金)]

言語教育・コミュニケーション専攻の専任教員が、社会人を対象に、9月22日(土)と23日(日)の2日間、「基礎からわかる英語講座」を担当します。

英語の語彙・文法・文章・発音の基礎を学び直そうとお考えの社会人の方にお勧めの講座です。

申込締切:9月8日(土)、詳細は下記のURLをご覧ください。

https://univ.swu.ac.jp/news/2018/08/06/25263/

大学院関係の内容を配信する本ブログの読者の皆さまには、掲題の講座は直接関係するものではないかと思います。むしろ、本講座に関心のありそうなお知り合いの方がいましたら、上のURLとともに、お勧めください。

 

【福祉社会研究専攻】医療福祉研究ゼミの紹介 [2018年08月17日(金)]

医療福祉研究ゼミ担当の高橋学です。当ゼミのミッションは、臨床・研究・教育の一体化をミッションとしています。その専門とする領域は、医療・精神保健・在宅ケア、専門職の人材育成(スーパービジョン)、組織戦略の実践方法と社会問題をテーマに取り組んでいます。

構成は、正規の大学院生、科目等履修生、学科ゼミ生、専門職に就いている昭和女子OGの研究会(10年継続している)を核に構成されています。また、学内院ゼミと全国の研究会、北海道(2グループ)、東北1グループ、関東圏5グループ、東海1グループ、関西1グループ、九州2グループの研究会ネットワークを組織し、大学院での研究成果を地方の臨床研究会に発信し、またフィードバックを受け、新しい知見を生み出しています。これを長年新しい知見がでるたびに大手出版会社が取材と発信してもらうというシステムを構築しています。とりわけ近年国が重視している人材育成のスーパービジョンは、地方への発信と実践の方法論を広く現地で取り組んで効果を評価しています。

外部との連携としてはさらに、年1度永田町でネットワーク全体集合合宿を実施しています。学科学生も諸先輩専門職とセッションに参加し、キャリアデザインを学ぶ良い機会となっています。

さらに今年度より、ゼミでの発信を、アカデミックカンファレンスと称し、広く公開セミナーを試験的に実施しました。第1回は、「当事者主体の在宅医療とケアを考える」というテーマで、在宅診療の実践として、福島医科大学神経内科臨床教授の医師を招聘し、講演をテーマにエンドオブライフケアのありかに対してグループで活発な討議を行いました。参加者は福島から熊本まで定員を超える熱気のあふれる時間でした。第2回は「新たなるスーパービジョンの挑戦」で申し込みも多く3回に分けて実施します。第3回は、2月または3月で「緩和ケアとエビデンスの再検討」を予定しています。今後とも公開セミナーとしてアカデミックカンファレンスを充実していけたらと考えています。

人間教育学専攻(13)  修士論文中間発表会 [2018年07月23日(月)]

2018年7月14日に、平成30年度 人間教育学専攻 修士論文中間発表会が行われました。
今回は、修士課程2年生(3名)と1年生(9月入学1名)が発表をしました。(以下発表順)

 

発表者:修士課程2年 栗原さん(指導教員:石井 正子 先生)
研究タイトル:有用性を感得させる算数教育のあり方に関する研究

 

発表者:修士課程2年 ZENG(指導教員:小川 哲男 先生)
研究タイトル:子どもと自然との関わりで育つ自然認識の能力と環境の構成

 

発表者:修士課程2 折原さん(指導教員:石井 正子 先生)
研究タイトル:特別支援教室における言語表現に困難のある児童への指導

 

発表者:修士課程1年(9月入学) Kさん(指導教員:横山 文樹 先生)
研究タイトル:子育て支援に関する施設の役割と保育相談支援

 

一人ひとり、15分という限られた時間の中で、画像や資料を提示しながら、パワーポイントを使って発表をしました。

発表後は質疑応答の時間です。

院生の研究内容について、先生方それぞれから多角的な視点で、質問やご指摘をいただくことができ、活発なディスカッションが繰り広げられました。

 


 

さて、発表会が終わった後は・・・・・懇親会です!!

発表の緊張が解け、一安心。

先生方から、研究について、より掘り下げたお話が聞けたり、貴重なアドバイスをいただけたり、とても充実した会となりました。

 

 

先生方、ご指導ありがとうございました。

修士課程2年生は、修士論文完成に向けて、1年生はより論文の進展に向けて、これからも頑張っていきます!

院生の皆さんも、お疲れ様でした!

 

( 人間教育学専攻 2年 栗原 )

中国の日本語教育事情―新世紀以来の発展と課題― [2018年06月21日(木)]

先週の土曜日に言語教育・コミュニケーション専攻主催で以下の外部講師講演会が行われました。

■題目:中国の日本語教育事情―新世紀以来の発展と課題―
■講師:曹大峰北京外国語大学教授

曹大峰先生は40年以上に渡って中国の日本語教育の変遷をつぶさに見てこられた方です。
今回のご講演では、特に新世紀以降大きな変化を遂げる中国の大学教育の中で、拡大を続ける日本語教育に関する実態調査の結果を報告され、そこから見出される課題として、以下を指摘されました。

(1)教育の質には様々な問題があり地域差が目立つこと。
(2)教師の専門能力と教育能力には不足と不均衡があること。
(3)理論と実践を結ぶ教育研究が不足していること。
(4)研究研修活動のネットワーク化と成果共有が不足していること。

その上で今後は「量より質」を目指す視点が重要だとされました。
中国の大学の日本語教員のほとんどが修士あるいは博士の学位を持つようになり、若い学位保持者も多く輩出されて教員採用の競争も激しくなる中で、(従来から大勢を占めてきた文学や言語学の専門性ではなく)教育面に焦点を当てた「日本語教育学」の専門性を持つ人材を育成することの重要性についても述べられました。
本学大学院の中国人留学生にとっても、またその指導に当たる教員にとっても示唆に富むお話を聞くことができました。

 

ハリントン博士による公開講座(6/2、6/3、6/9、6/10)(言語教育研究のための統計学)終了 [2018年06月11日(月)]

マイケル・ハリントン博士(クイーンズランド大学)による公開講座が盛況裡に終了しました。

4日間に亘って開かれた本講座では、全国各地から参加してくださった18名の皆様と
昭和女子大関係者6名が、言語教育研究における量的研究に必要な統計処理に関する
講義を熱心に受講されました。

講義は、記述統計から始まり、t検定や分散分析、更に、相関分析、回帰分析へと進みました。
無料で使いやすいJASPソフトで行える新規な統計処理方法Bayesian Statisticsも紹介されました。

初心者から上級者に及ぶ受講生が今後の研究に活かせる有益な知識を得られるよう、
大変工夫された講義でした。

来年(6月予定)も、言語教育研究に役立つ最新の研究情報が得られる公開講座の企画を
予定していますので、ご期待ください。

ハリントン先生、受講生の皆様、
ありがとうございました!

[ハリントン先生の最新著書]
   Lexical Facility: Size, Recognition Speed and Consistency as Dimensions
   of Second Language Vocabulary Knowledge (Palgrave Macmillan、2017)

2018年度前期 外部講師講演会 [2018年05月22日(火)]

2018年度前期の外部講師講演会には、北京外国語大学教授の曹大峰先生が来てくださることになりました。曹大峰先生は、中国の大学レベルの日本語教育の現状や歴史について最もよく知っていらっしゃるキー・パーソンのお一人です。
「中国の日本語教育事情―新世紀以来の発展と課題―」という題目で、この20年間に大きな変動を経てきた中国の日本語教育の最前線について、また長い伝統を持つ中国の日本語教育が抱える今後への課題と展望についてお話しくださいます。
日時と場所は以下の通りです。この講演会は学外の方も事前予約不要で自由に参加できます。

日時:2018年6月16日(土曜日)13:10~14:40
場所:昭和女子大学8号館2S41教室

外部講師講演会2018前期(曹大峰先生)