「福祉キャリア論」 神奈川県Y市公務員(福祉職) Nさんのお話を伺って

みなさん、こんにちは!

今日は、「福祉キャリア論」のゲストスピーカー、神奈川県Y市公務員(福祉職)Nさんのお話の内容についてご紹介したいと思います。

やや長文ですが、福祉職の公務員の魅力とやりがいがたくさん詰まったお話でしたので、是非共有させてください♪

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福祉社会においては、行政、民間企業、NPO等の多様な組織が地域・社会のニーズを充足するために活動しています。
「福祉キャリア論」では、これらの組織で働く人(事業やプロジェクトの運営担当者等)のキャリアに焦点を当てるとともに、それぞれの組織が福祉社会において果たしている役割を学ぶことを目的として、各領域からゲストスピーカーをお招きしています。
先月は、神奈川県Y市にて福祉職の公務員として働いていらっしゃるNさんにいらしていただき、学生時代から現在にいたるまでご自身のキャリアをどのように積んでこられたかということや、福祉職の公務員として働く魅力などについてお話しいただきました。

 

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ズバリ、Nさんはなぜ福祉を専攻したのか???
それは「人間くさい仕事をしたい」と思ったから。
そして、福祉事務所、児童相談所、障害者更生相談所、保健所、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム(現在は民間に移譲)、障害者の入所・通所の施設、児童養護施設、母子生活支援施設、市立病院のワーカーなど多様な領域を網羅しており、かつ「長くキャリアが積める仕事ができる!」ということでY市の公務員になられたということでした。

入職したての頃は学生時代に学んだ理論を支えに実践しつつ、クライエントから投げかけられる言葉に公園で涙することもあったというNさん。でも、自分自身を服装や身だしなみから見直し、クライエントにとって安心して話せる存在になるように努め、新人なりに相手の変化に寄り添うことができた時、ある種の手ごたえを感じられたそうです。

その後も、いろいろな部署を経験しながら、クライエントがニーズをうまく言葉にできないときには「翻訳」し「耕し」、クライエントの希望にそえるよう制度を駆使し、孤立している人がいればその人をしっかりとつかみ、その人が地域に根差せるようにつなぎとめ、Nさんがその担当地域を離れても地域の一員としてつながっていけるようにしていくことを心掛けてこられたNさん。

「誰かを支えるためにチームができ、一度ネットワークをつくるとそれが地域の財産となる」という言葉が印象的でした。

プライベートでは二人のお子さんのお母さんでもあるNさん。
子育てに時間を取られるようになった反面、仕事にプラスになったこととして、多くのクライエントが抱える「やりたくてもできないジレンマ」がよくわかるようになったこと、赤ちゃんに向き合う中で、表情など言葉ではないものに敏感になったこと、保育園を利用する立場となった時に「言いたくても言えないことはたくさんあるのだな。『声がない』イコール『要求がない』ということではないのだな」ということに気づけたことなどを挙げていらっしゃいました。

「制度に精通していて適否だけを判断するのではなく、受容と非審判的態度で話を聞きながら、その人の思考回路を考え、提案していく。それが専門職だと思います。」というお言葉から仕事への情熱と誇りが伝わってきて、福祉社会学科の学生にも是非このような「静かだけど熱い!」ワーカーさんになってほしいと思いました。

Nさん、お忙しい中、本当にありがとうございました!!