ゼミ活動の一環として、私たちは11月18日から20日にかけて、今年9月に本学のキャンパスに移転してきたTUJ(Temple University, Japan Campus)をもっと知るために、そこに通う学生にインタビュー調査を行いました!
3人ずつの3グループに分かれ、各グループで考えた質問に対して日本語か英語でTUJの学生に答えていただきました。以下、各グループで得られた主な知見を簡単にご紹介します。
〈グループA 大塚・佐藤・八木〉:「未来予想図 ~言語は武器か?~」
英語を話せなくてもよいのか、話せる人が偉いのか、などの疑問をもってインタビューを実行しました。1人目の日本人女子は、日本の教育に疑問を抱いたことから、異なる国の教育を受けたいと考え、また英語をもっと話せるようになりたいという目的と経済的な理由によりTUJへの進学を決めたそうです。将来海外の大学に行き、日本で外資系企業など海外の人と関わる仕事も視野に入れています。
次に、日系アメリカ人とシンガポール在住経験のある2人の日本人男子は、英語よりもメディアを学ぶためにTUJに入学し、海外で母国語を話せるよりも日本で英語を話せるほうがより需要があると仰っていました。これは日本のグローバル化がまだそれほど進んでいないことを表しているとも受け取れます。
インタビューを通して、英語を話している人が偉いという概念は見られませんでした。私たちは「英語を話せる」ということに対する憧れや劣等感から、文法を間違いなく流暢に話すことを目的(ゴール)にしがちです。しかし英語はあくまでコミュニケーションのツールの一つであり、話せるからといって偉いわけでもありません。とはいえ、英語は自分を成長させ、将来の選択肢を広げるツールでもあることも確かである。
〈グループB 豊田・鈴木・三谷〉:「昭和女子大学との違いは?」
授業や就職活動についてインタビューしました。インタビューを受けてくださった学生は、とても積極的で主体性があるという印象でした。TUJの主な特徴として、学生と先生との距離が近いということが挙げられました。この点は昭和女子大学(以下:本学)と一緒だと思います。しかし、少人数の授業形態は同じでも先生と学生が一体となって授業を進めるという関係性は本学と異なると感じました。
次に就職活動です。学生の多くは、将来英語を活かした仕事がしたいと仰っていました。しかし日本の企業に就職しても、結局は日本式で仕事をするため、TUJでの学びを活かすことができないかもしれないと悩んでいる方もいました。これは私達にとって盲点であり、日本企業が目指す本当の「グローバル化」とは何なのかを考えさせられました…。
〈グループC 角田・下山・新保〉:「昭和女子大学のイメージは?」
本学の取り組みについては「ボストン校との提携、単位互換プログラムなど、グローバルに力を入れているのが良い」としつつ、本学に限らず日本の学生については「(もっと勉強すればできるのに)勿体ない、自発的な学びが少ない」などの意見が挙がりました。肯定・否定どちらもありましたが、インタビュー対象者の中でも特に日本人女子からは、ネガティブな意見が比較的多く得られました。彼女たちは日本の学校で過ごした経験から、日本人学生の学びに対する意欲などに疑問を抱いてきたと言います。そこで、日本でアメリカの教育カリキュラムを受けることのできるTUJに身を置くことで、日本の現状を客観視し、幅広い学びを深めることができていると仰っていました。
インタビューを通して、TUJの学生が持つ、私たちに対するステレオタイプに気づくことができ、相互理解がより深まったと感じています。そして、自分自身の学問に向き合う姿勢を見つめ直す良い機会にもなりました。
最後に、お忙しい中インタビューに答えてくださったTUJの学生の皆様、Thank you so very much!
(記事:シムゼミ3年・下山)