こんにちは!現代教養学科3年の能勢愛海、武田花奈、中西乃彩、宮林明莉、北村夏妃です。
今回の授業紹介では、私たちが2025年度後期に受講した「パブリック・リレーションズ」という授業について紹介します。今回は、実際に広報・宣伝・サスティナビリティ戦略に携わっておられる、株式会社コーセー コーポレートコミュニケーション部長 岩﨑真吾さんをお招きし、コーセーのパブリック・リレーションの取り組みについてご講義をいただきました。さらにテーマを提示いただき、学生視点からコーセーのパブリック・リレーションに関する企画提案を発表しました。

岩﨑さんから出されたお題は、「若年層に向けた、テレビ媒体を活用したコーセーの広報活動を考える」というものです。これは、TV 媒体の強みを明確化したうえで、どのような番組でどう露出ができたら若年層にコーセーの価値を響かせることが出来るかを若年層の当事者視点から企画提案するものです。使用する情報は事実に基づくものであれば、化粧品などの商品や企業として実際に行っている取り組みなど何でもOK。ポイントは、テレビの視聴が少ないと言われる若年層にテレビ媒体を通じて、どうしたら、コーセーの価値が伝えられるか?を考えることの難しさでした。私たちはグループに分かれて、授業時間内だけでなく、授業時間外でもグループワークを行い、提案内容を検討していきました。

そして、2026年1月27日に行われたパブリック・リレーションズの最終授業で、それぞれのグループが考えた企画案をコーセーの岩﨑さんに直接提案をさせていただき、フィードバックをいただく貴重な体験をさせていただきました。
この授業全体を通して、学生や教師、学校などといった、繋がりのある対象(ステークホルダー)との双方向の関係性(パブリック・リレーションズ)について考えることで、それぞれのステークホルダーの役割や社会的な関係性について学ぶことができました。
そして、今回の最終発表は、企業の主観的視点からお金を使って行うような“広告”ではなく、メディア側が客観的な視点に基づき取り上げる“広報”について考える機会となりました。特に若者離れが進むテレビというメディアで、若者に刺さる企画にするためにはどうしたらいいか、企業のどの活動に着目してどのように伝えたら良いかなどについて考えることで、企業が届けたい対象や、その関係性についての理解はもちろん、伝える側としてのメディアの在り方についても理解を深めることができました。
実際に私たちのグループではコーセーが競合他社もステークホルダーとして大切にしているという点や、商品の持つ高い品質やこだわりという点に絞って企画案を考えました。企画としては、【ジョブチューン〜あの職業ぶっちゃけます!〜】というコーナーを元に日本の化粧品業界全体を比較し、“ぶっちゃけ”というベースで覆面ブランドや商品の誕生秘話など表立って発表していないことなどについて深掘りするというものです。この企画ではコーセー以外の競合他社も一緒に取り上げることができる点から客観性のある企画になるのではと考えました。
他のグループからは、コーセーの商品は誰でも使える、ジェンダーレスな点にフォーカスしたグループや、ランキング形式の番組で客観性を持たせる企画など多種多様な企画案が上がり興味深かったです。

発表を終えた後、岩﨑さんからそれぞれのグループの企画に対してフィードバックをいただきました。私たちのグループは、岩﨑さんから企業として商品企画の裏側をアピールすることの難しさに対して、消費者の客観的視点が入ることで信頼性がある企画になっているとの評価をいただくことができました。

企業で広報を実際に担当されている方から直接、自社のパブリック・リレーションの取り組みについてお話を伺えたことで、インターネットで調べきれていなかった情報や、取り組みに対する熱意などを感じることができました。また、全てのグループの提案は、興味深い企画ばかりで発表を聞いているだけでも授業であることを忘れ、楽しかったです。
今回は授業内ではありますが、テレビ番組の制作スタッフになりきって企画を考えたことで、メディアを通した企業情報の伝え方、伝わり方について実践的に学ぶことができました。主観的な情報、アピールだけではかえって胡散臭いものになってしまい、その発信源の信頼性にも関わってきてしまいます。
現代ではスマホによって多くの企業紹介が流れてきていますが、広告なのか広報なのかを見極め、その情報源の信頼性について判断できる能力を身につけなければなと改めて感じました。
岩﨑さん、この度はこのような貴重な学びの機会をいただき本当にありがとうございました。
コーセー岩﨑さんより
学生の皆さんのアイデアや発想は斬新で、エネルギーにあふれていました。「信頼性」「客観性」「透明性」といった視点がどの提案にも盛り込まれ、情報があふれる今だからこそ、丁寧な取材と深い確認が行われるTV媒体において、鮮度やリアリティのある情報を届けていくことが、若年層を引きつける重要なポイントであることを実感しました。同時に、コスパやタイパが重視される中でも、商品の機能性やイメージに加え、社会と向き合う企業姿勢そのものを購買選択肢の一つとして捉えていることも、強く伝わってきました。企業価値を発信する広報の役割は、今後ますます大きくなっていくと改めて認識しました。
また、今回のご提案を通じて、私ども企業側が当たり前と思っていたことが、実は消費者の皆様や社会にとっては必ずしも当たり前ではないことにも、気づかされました。メーカーとしてのこだわりは大切にしつつも、どこで線を引くべきかを考える際には、こうした消費者の皆様との対話の中に答えがあるのだと、思いを新たにする機会となりました。
すばらしいご提案をありがとうございました。