こんにちは!現代教養学科2年の黒岩絢音です。
5月9日(金)の「メディア・コミュニケーション論」(担当:村井明日香先生)では、現代教養学科を卒業後、現在は明日香出版社で活躍されている近森美的さんをお招きし、お話を伺いました。また、学生が出版企画書を作成し、近森さんに向けてプレゼンテーションを行う貴重な機会もありました。

講義では、現代教養学科から出版業界へ進むことや、中小出版社で働く魅力についてお話しいただきました。近森さんは、中小企業では一人ひとりに任される仕事の幅が広く、自分の裁量で仕事を進められる機会が多いとおっしゃっていました。実際に近森さんは、入社2年目でありながら創業プロジェクトの副リーダーを務めているそうです。若いうちから大きな仕事に挑戦できる環境は、中小企業ならではの魅力だと感じました。また、出版業界を目指す学生に向けて、「どれだけ多くの出版社を調べられるかが大切」というお話もありました。学生の中には、知っている出版社の数が少なく、限られた企業しか見ていない人も多いそうです。さまざまな出版社について調べ、それぞれの特徴や理念を知ることが、自分に合った進路を見つけるために重要なのだと学びました。その他にも、テレビやラジオと出版の違いについても教えていただきました。テレビやラジオは電波という公共性の高い媒体を利用して情報を発信します。一方で出版は、一冊の本を通して読者に価値を届ける仕事です。同じ情報を伝える仕事であっても、媒体によって役割や届け方が異なることを知りました。中小も含む多くの出版社が存在することで、出版のあり方や私たちが出版を通して触れられる価値観に多様性が生まれていることも知りました。
また、「出版営業」という仕事についても教えていただきました。出版営業とは、本をより多くの人に届けるために書店へ足を運び、「この本はこの書店のお客様に合います」と魅力を伝える仕事です。そのために、書店へ送る注文書を作成したり、FAXを使って書店に情報を届けたりすることも重要な業務の一つだそうです。本を作るだけでなく、どのように読者へ届けるかを考えることも出版の大切な仕事であることを学びました。私が近森さんのお話の中で特に印象に残ったのは、「営業は本と読者の出会いを演出する仕事」「新しい本との出会いをつくる仕事」「本の魅力を引き出し、読者の人生を好転させる仕事」という言葉です。これらの言葉を聞いて、私は出版業界に限らず、どのような職業においても「人と人、人とモノをつなぎ、その魅力を伝えること」が大切なのではないかと感じました。今回の講義を通して、出版の仕事の奥深さと、人に価値を届けることの面白さを学ぶことができました。
近森さんに向けてのプレゼンテーションでは、私たちの班は「大人の絵本〜頑張っててえらい〜」という書籍を提案しました。明日香出版社が主にビジネス書や語学書を出版していることを踏まえ、現代社会で頑張る大人たちの心を支える一冊として企画しました。また、SNSと連携しながら読者との接点を増やし、本の魅力を広く発信する方法についても考え、プレゼンテーションを行いました。実際に出版社で働く近森さんを前に発表することはとても緊張しましたが、現場の視点から貴重なアドバイスをいただくことができました。特に、「紙の本である意義が十分に示されていないのではないか」「SNSとの親和性や、それぞれのメディアの特性についてさらに考えられるとよい」というご指摘が印象に残っています。私たちは企画を考える際、内容そのものに意識が向きがちでした。しかし今回のフィードバックを通して、出版では「何を伝えるか」だけでなく、「なぜ本という形で届けるのか」「どのように収益化していくのか」まで考えることが重要であると学びました。実際に現場で働く方から直接意見をいただけたことで、自分たちだけでは気付けなかった視点を得ることができ、とても有意義な経験となりました。

近森さん、貴重な経験をありがとうございました!