授業紹介「マスコミュニケーションの社会心理学」

こんにちは。心理学科4年の土屋です。今日は、「マスコミュニケーションの社会心理学」の授業紹介をします。

「マスコミュニケーションの社会心理学」の授業は、放送、新聞、出版等のマスメディアが、私たちの認識や意見、行動にどのような影響を、どのようなメカニズムで、どの程度与えているのかを、社会心理学的な観点から考えることを目的としています。

この授業は、前回の授業内で出された課題について、数人の学生が意見を述べることから授業が始まります。
前回の課題は「任意のニュースについて、ニュース選択のどの規定因を満たしているのか説明すること」もしくは「ニュースの悪影響の例を挙げ、その内容を説明すること」でした。
学生の意見発表は前回の授業内容の復習にもなりますし、先生から補足の説明もあるので、さらに見識が深まります。

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今回の授業は「映像がニュースの記憶に及ぼす効果」と「ニュースがどのように理解されるか」についてでした。
視覚的内容と言語的内容では、視覚的内容のほうが印象的で忘れにくいので、昨年の御嶽山の噴火や2011年の東日本大震災など、衝撃的な映像が記憶に残っている人が多いのではないでしょうか。
また、私たちがニュースを理解し、政治的意味を構築するためにはフレームという出来事を解釈する際に用いられる枠組みが用いられます。経済フレーム・対立フレーム・無力感フレーム・人間への影響フレーム・道徳性フレームの5種類があり、これらのフレームに即してニュースは発信され、理解されています。
授業は具体例を挙げながら進むので、実際のニュースと心理学の理論を照らし合わせることで理解が深まります。

今日の講義は、普段何気なく見ているテレビのニュースや報道において、どのような工夫やフレームが用いられているのかを心理学的な観点から考えなおしてみることが非常に面白かったです。今後はニュースについて受け手がどのようなフレームを用いて理解しているのかについて考えながら報道番組を見てみるのも面白そうだと思いました。

(4年 土屋)