2023年度 優秀卒業論文 『体型画像の閲覧が女子大学生のボディイメージに与える影響―上方・下方比較に着目して―』

女子大学生が「細い体型女性の画像」と「太い体型女性の画像」をそれぞれ閲覧した場合に、自分の体型と画像によって示された他者の体型を比較することで、自身のボディイメージにどのような影響があるかを研究しました。

さらに、もともと抱いているボディイメージ（例：自分の体型をどの程度太っていると思うか、など）あるいは、生活や人生全般に満足しているか（主観的幸福感）によって、画像閲覧による影響の受けやすさが異なるかについても合わせて検討しました。

※上方／下方比較…自分と他者を比較することを社会的比較（social comparison）と呼ぶが、自分よりも優れた他者と比較する上方比較（upward comparison）と、自分より劣った他者と比較する下方比較（downward comparison）がある。

私自身、SNSで細い体型のインフルエンサーを見ると自分の体型に自信を持てなくなる一方で、太い体型（プラスサイズ）のインフルエンサーを見ると元気が出ることに気づいたことがきっかけでした。

特に、日本でプラスサイズモデルに関する研究例が見当たらなかったため、自分で「プラスサイズモデルによる心理的影響」を明らかにしたい！というモチベーションが湧きこのテーマに決定しました。

適切な研究方法を考えることに一番苦労しました。喩えるなら、データは食材🥕であり、統計分析は調理🔪です。

実験で用いた「細い体型」／「太い体型」の女性画像を選ぶのが地味に大変でした💦

私自身の研究で言えば、適切な方法で調理（分析）する前に、研究目的に沿った画像を用意することで良い食材（データ）を手に入れる工夫が必要です。

自分の興味があることを卒業論文でとことん研究できるのが心理学科の魅力だと思います。

皆さんが日々の生活の中で何気なく感じ、考えているものはすべて心理学につながっていきます。

日々感じることを大事に、受験勉強を頑張ってください！そして、入学したらぜひ楽しんで心理学を学んでくださいね😊