2024年度 方法論「心理実験法実習A 」グループ実験報告会・1「他者の表情が無意味図形の好意度に及ぼす影響」

心理学科では、心理学実験(1年次)、「心理学研究法」(2年次)などの方法論科目を通して、目に見えない心を測るための実験法調査法などの方法を学んでいきます。

3年次に履修する「心理実験法実習」では、これまで学んできた心理学実験に関する知識をプロジェクト型学習(PBL)により実践的に学びます

具体的には、各自の関心に沿って研究計画を立て、実験実施~データ分析~研究発表までグループで進めていきます。

今回,認知心理学が専門の松野 隆則先生が担当する「心理実験法実習A」において、3つのグループが研究報告会を行いました。

グループ実験に取り組んだ学生さんに感想をレポートしてもらいましたのでぜひご覧ください😊

 


グループ実験の内容と結果を教えてください。

みなさんは、何を基準に誰かの印象を判断していますか?例えば、笑顔の人に囲まれている人は良い人そうと感じるのではないでしょうか、、、?

表情以外にも商品など、ある対象に対する印象や好みの判断は選好判断(preference judgment)と呼ばれます。

私たちはこの選好判断をテーマに、周囲の人の表情が選好判断に影響を与えるのかについて検討することにしました。

先行研究を手がかりに、実験計画を練っていきました📚️

 

私たちの実験では、布井・吉川(2016)が行った実験を参考に、その一部再現する部分的な追試実験を行いました。

具体的には、画面の中央に判断の対象となるターゲット図形(意味のない落書きのような図形)を表示させ、4名の女性の顔を周囲に配置しました。4名のうち2名の表情を、喜び表情嫌悪表情とすることでターゲット図形に感じる好意度の評価が異なるか検証しました。

その結果、周囲4名の中の2名が嫌悪表情のときに、ターゲット図形への好意度が下がることが確認されました。

 

グループ実験において工夫したことや,苦労したことを教えてください。

実験で使用する画像作りに苦労しました。特に画像内の図形の周りに配置する、4人の女性の組み合わせについて悩むことが多かったです、、、

同じ人物を使いすぎないように、同じ位置ばかり表情変化させないように、、、など様々なバランスを考えた上で刺激を作る必要があるので、パズルのような感覚で頭を使い、苦労したのが印象的です。

こうした工夫は、心理学実験において仮説を検証するために、欠かせない大切な作業です。

 

心理学科を目指す受験生に一言お願いします。

オープンキャンパスなどで、高校生の方とお話しすると、心理学で数字を扱うことに不安を感じる、という声をよく聞きます!

実のところ、私も実験グループのメンバーも入学したての時は不安でいっぱいでした(笑)

しかし、データを扱う実践的な授業は先生に質問がしやすいように、少人数で構成されています。

私もまだデータに関する知識は未成熟ですが、先生やメンバーに支えられ、何とか形にすることができました!

”心”について興味があれば、ぜひ恐れず心理学に飛び込んできてほしいです。

 

(3B・高橋)

 

以前の発表①

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以前の発表②

心理学科では,目に見えない人の心を解き明かすために,実験法や調査法などの各種方法論を段階的に学んでいきます。 3年次の「心理実験法実習」では,各自の関心をもとに研究計画を自ら立て,実験実施~データ分析~研究発表を進めていくプロジェクト[…]


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