10月1日に『第11回 学内学会』と『せたがや福祉区民学会』が開催されました

10月1日には本学で、午前中に『昭和女子大学社会福祉学会』、午後に『せたがや福祉区民学会』が相次いで催されました。

午前中の昭和女子大学社会福祉学会では、初台リハビリテーション病院理事長石川誠先生から、『医療・介護・福祉の壁をなくす地域包括ケア ~多職種連携の時代~』と題する特別公演をしていただきました。シャニダール遺跡での障がいをもつ人のケア、ナイチンゲールの奮戦など、世界・日本の医療・福祉の歴史を総覧していただきながら、機能訓練という意味にとどまらない、人間の尊厳に対する戦いという意味でのリハビリテーションの意義を確認する大変興味深い内容でございました。また、その中での多職種連携の重要性と各職種がスクラムを組んで利用者の方を支援していくことの大切さをご講演いただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また研究発表として、千葉リハビリテーションセンター言語聴覚士の廣瀬綾奈さんから、『大学教育と卒後教育 -リハビリテーション現場における言語聴覚士の実践報告からー』と題する演題をご発表いただきました。ST(言語聴覚士)としての実践の報告は支援の内容が具体的でとてもわかりやすく、また当福祉社会学科にSTの養成課程ができたことへの期待を語っていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

続いて研究発表として、本学大学院福祉社会研究専攻修了生の本庄香織さんから、『胃婁を造設しない選択を代理決定した高齢者家族の意思決定プロセス -家族の意思決定、判断根拠の分析―』と題する演題をご発表いただきました。胃婁の造設という臨床的に葛藤を生む切実な状況を丁寧に解きほぐした内容であると同時に、大学院での成果をご発表された内容は、論理的に物事を論じ検証していくことの枠組みを、学生に提示していただいたように思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

ひきつづき午後に開催された『せたがや福祉区民学会』では49の口頭発表と16のポスター発表、2つの企画分科会が設けられ、世田谷を中心とした各領域のからの熱い福祉実践・研究報告がなされました。また本学のグローバルビジネス学部特任教授である興梠寛先生から、『市民性を育む ~世田谷からの発信』と題する講演がなされ、世田谷における3人のキーパーソンを軸に、地域実践において市民社会を涵養するとはどのようなことなのかということが報告・提言されました。また保坂展人世田谷区長様にもお忙しいところ駆けつけていただき、応援のメッセージをいただきました。

各実践の発表も非常に先駆的で、参加者一同大きな学びを得ることができる大会になったかと存じます。参加者・事務局の皆様、行政・各種福祉サービス従事者の皆様、各大学からのボランティアの皆様、本当にありがとうございました。