今日はクリスマスです。
子どもたちにとっては、とても楽しみな日かもしれません。
一方、日本国内では18歳以下の児童や生徒の中で、いろいろな悩みや困難を抱えている子どもたちがたくさんいます。
そうした中で、東京都教育委員会は、平成28年度から都立高校等における不登校・中途退学未然防止対策として、都立学校「自立支援チーム」派遣事業を実施しており、その「自立支援チーム」の役割は、都立高校等と連携し、①中途退学の未然防止、②不登校生徒への支援、③生徒及びその家族が抱える課題への福祉的支援、④都立高校を中途退学した生徒への就労・再就学支援を行うことを目的にしています。
今回、そのチームの中で、ユースソーシャルワーカー(YSW)としてご活躍されているお二人(栃木由布子さんと笠井知佳さん)に12月12日の授業(「相談援助の理論と方法」)で外部講師としてお話をして頂きましたので、ご紹介します。
なお、ユースソーシャルワーカーという名称は、「ユースワーカー(youth worker)とソーシャルワーカー(social worker)」の言葉を組み合わせたもので、若者を取り巻く生活、家族等の様々な問題の解決と軽減をしつつ、若者(高校生)が自立した社会人として成長していくための支援(福祉と教育を統合させた若者への支援)を行っているとのことです。
当日は、お二人の自己紹介から始まり、事例をもとに、とても実践的かつ興味深い講義をして頂きました。
授業後の学生のリアクションペーパーからは、「問題を抱えている生徒に寄り添い、本人の気持ちを尊重すること、学校の先生や関係機関と連携することの重要性を感じた」、「教育的な考えと福祉的な考えには差がある。教員とユースソーシャルワーカーという専門職同士が連携することで、生徒や環境が変わるのだと思った」など連携の重要性について述べた意見が多かったことに加え、「生徒にはインボランタリー(自発的でない)傾向が強いことも多いため、そのかかわり方や支援方法も工夫しながら行っていると聞き、そのような専門性も身につける必要があると思った」や自分も「面接では自然な空間の中で、きちんとアンテナを張って、生徒の気持ちやニーズに気づき、代弁ができるようになりたい」のように、自分の今後の学習課題への気づきを述べた学生も多くいました。
さらに、「一番印象的だったのは、お二人が本当に楽しそうに仕事の内容や質問に答えていたところです。お二人ともすごくキラキラしていて、私もお二人のように多くの人を支えていきたいと思った」「お二人のように利用者が自分の意見が言いやすい雰囲気を作れるソーシャルワーカーになりたいと思った」「表情がいきいきと輝いていらしたのが印象的だった」のようなお二人にあこがれるようなメッセージもたくさんありました。
全体に、福祉の仕事の魅力と醍醐味を感じさせてくださる授業だったようです。
このような素敵な講義をしてくださった栃木さん、笠井さんに感謝申し上げます。
最後に、より多くの日本の子どもたち、世界の子どもたちが、よいクリスマスを迎え、過ごせることをお祈りします。(北本佳子)