7月14日(火)の「ソーシャルワークの基盤と専門職」の授業(オンライン授業)に社会福祉HERO’Sの3名を外部講師としてお招きしました。社会福祉HERO’Sの方を大学の授業にお招きするのは、全国で初めてです!
なお、社会福祉HERO’Sとは、全国の福祉現場ですぐれた実践(挑戦)をしている若手職員のプレゼンコンテスト(全国社会福祉法人経営者協議会主催)で、今回の外部講師の方は2019年度の全国代表に選ばれた7名のうちの3名です。(詳細は、http://www.shafuku-heros.com/からどうぞ。)
今回の授業は、「福祉現場における総合的かつ包括的な援助と多職種連携(チームアプローチを含む)」をテーマとして、社会福祉法人ひとつの会(山口県)の谷口洋一さん、社会福祉法人弘和会(石川県)の宮中経助さん、社会福祉法人ライフの学校(宮城県)の田中伸弥さんに、それぞれの先駆的な実践についてお話頂きました。(学生は事前学習として、社会福祉HERO’Sのプレゼンを視聴して参加しました。)
谷口さんのお話は、リハビリの専門職と連携して開発したオリジナル健康体操を、Jリーグ(レノファ山口)とコラボ(連携)して、街の地域課題(健康づくり)の解決につなげた実践の「その後」ということでした。新たにシンガーソンググライターの方をはじめ、多種多様な幅広い連携による展開が進められ、それは従来の社会福祉法人の連携の枠をはるかに超えるもので、そのポイントはお互いの強みを活かす(弱みを補う)点にありました。
宮中さんのお話は、農業と福祉の連携(農福連携)を通した地域づくりに関する内容でした。耕作放棄地を使って、地域の強みである農業と障がい者雇用を結びつけ、安全な食の確保にもつながっている実践です。現在は、カンボジアの原材料を使ったオイル製造も手掛け、環境の安全と経済格差をなくす取り組みにつながるビジネス・モデルを確立しつつあるということでした。
田中さんのお話は、法人名が「ライフの学校」ということからもわかるように、老人ホームが地域の学びあいの拠点になっているという実践例でした。利用者の方を「パートナー」と呼び、活動の主役と位置づけ、ホームの入居者の方も地域の高齢者の方も学びの「先生」となって活躍されています。また、「死」についても「看取り学」としてオープンに学び合うという「地域にひらかれた」ホームの多様な取り組みが紹介されました。
学生のリアクションペーパーには「この日を楽しみにしていた」というメッセージに始まり、「授業で学んだこととつながった」と、授業と絡めて理解を深めたことが窺える感想のほか、「こういうところに就職したい」と、自分の就活を意識した感想や「将来HERO’Sに出たい」といった感想など、色々な感想や学びが書かれ、授業への満足度が高かったようです。
授業の最後に、2020年度の社会福祉HERO’Sは、オンラインで開催予定ということが紹介されました。学生もオンラインでの視聴(参加)を楽しみにしているようです。皆さんも視聴(参加)して、福祉の仕事の魅力を発見しませんか?
(北本佳子)