特別講義「私をみる」より:自分が自分のセルフ・リーダーになっていますか?

社会に対する私たちの見方を変えることを目的として、現代教養学科では1年生全員が受ける「社会をみる目」という必修授業があります。授業では、担当教員のシム チュン・キャット先生によるテンションの高い講義の前に、学生たちはまずグループごとにその日のテーマについてディスカッションを行います。テーマは「大学」「男と女」「婚活」から「就活」「宗教」「犯罪」まで多岐にわたります。

先日は「私」というテーマで、外部講師としてローレルゲート株式会社代表取締役・日本アクションラーニング協会認定コーチの守屋麻樹先生が「自分らしさ」について講義をして下さいました。

お話の中で、ありたい自分で生きるには「セルフ・リーダーシップ」を発揮する生き方が重要だというものがありました。セルフ・リーダーシップ=自分らしく生きることであり、そのためには人生の目的や使命を考えるところから始まります。好きなこと・やりたいこと、得意分野、大切にしている価値観のこの三点が重なり合う部分に自分の生きる目的があると講義で仰っていたので、この機会に自分の人生の目的を考えてみました。

ここで私は普段、自分自身と向き合ってこなかったことに気づかされました。好きなことや得意なこと、そして大切にしている価値観がすぐに思いつきませんでした。そこで、自分が持つ感情には自分の価値観も関わっていることを守屋先生が仰っていたので、日常生活において意識してみることにしました。相手に対して抱いた感情から、いま自分はどのような物事を大切に考えているのか、自分の中にある軸は何に重きを置いているのか、日々の生活の中で少し意識してみるだけで、明らかになってくる自分像があることに気が付きました。まだ自分のやりたいことや、それに付随した人生の目的を決められてはいませんが、今後も自分らしさを見つけ、自分のセルフ・リーダーとしてありたい自分で生きられるように意識していきたいと強く思います。

そして、講義において私は一つ質問をしました。それは「辞める勇気」に関してです。一度目的を持って進んだ道を外れる勇気が正直、私にはありません。辞めることはいけないこと、ここにいれば先に何かがあるかもしれない、そうやって適当な理由をつけて今まで過ごしてきました。一方、守屋先生はキャリアチェンジも含めて、これまでに様々な選択をされてきました。「どうやったら辞める勇気が持てますか?」これが私の質問でした。それに対して守屋先生は、「目的を見つめること」と仰っていました。それは本当に自分のやりたいことなのか、何のためにそこにいるのか、ここを考えて、ビジョンと現状がずれていてはそこにとどまっていても仕方がありません、と。この時自ずと辞める勇気は出てくるものなのかもしれません。目的を見直すことが辞める勇気に繋がっていくということは、今回の講義で得たもう一つとても大きなポイントだったと私は思います。

高校生から大学生になり、自分自身で選択肢を見つけ、自ら決断し、進んでいく環境が増えていく今、「私」を見つめ直し、自分らしさについて考えるとても良い機会となりました。大学生活の中で様々なことを吸収し、自分の人生の目的をもってセルフ・リーダーとして生きていけるよう日々を大切に過ごしていきます。守屋先生、生きるヒントを下さり、心から感謝します!

(記事:一年・大滝)