特殊研究講座「立場の心理学 マジョリティの特権を考える」を受講して、自分の「特権」について考えました

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こんにちは!CLAレポーターズの2年初沢です。
今回は先週行われた現代教養学科の特殊研究講座についてお伝えします!

昭和女子大学では、学生の視野を広げるために、国内外の専門家や芸術家の方々の講演を聴く「文化研究講座」という行事を実施しています。これと関連して、学科で主催する「特殊研究講座」という行事も実施しています。

今回の現代教養学科の特殊研究講座では、「立場の心理学 マジョリティの特権を考える」というテーマのもと、上智大学 外国語学部 英語学科教授 出口真紀子先生に講話をしていただきました。

差別問題について考えるとき、焦点が当てられるのは多くの場合がマイノリティ側です。しかし出口先生は「差別問題はマジョリティ側の問題である」と話しました。

マジョリティ側の社会集団に属していると、自分が「特権」を持っていることが分かりにくい。そこで、それをわかりやすく体験するためのワークショップがありました。
ホールの前方に箱を設置し、そこに向かって参加者が一斉に丸めた紙を投げ入れます。箱の中に入れることができたのは前から5列目までの人たちまでで、それより後方から投げた人たちの紙は全く届きませんでした。

このワークショップは、前にいるほど「特権」を持つ、マジョリティ側に属していることに気づくことを目的としたものでした。ワークショップを通して、特権を持つ人は努力せずとも成功しやすいことを実感しました。

「特権」に無自覚な人にとって平等は抑圧に感じることが多い。そのため、まずは自分が持っている「特権」に気付くことが必要です。そして、「特権」を持つマジョリティ側が差別問題解決のために行動しなくてはなりません。

最後に出口先生は私たちに向けて次のようなメッセージを送りました。

「自分自身のマイノリティ性とマジョリティ性の両方について考えるようにしてください。自分には見えていないこと、考えたことがなかったことは、ひょっとしたら自分がその属性においてはマジョリティ側にいるからかも、という可能性を考えてください」

今回の特殊研究講座は自分の立場に改めて目を向けて、考え直す良いきっかけとなりました。差別問題解決に向けて、まずは自分が持つ「特権」に目を向けてみましょう!