【特殊研究講座】社会がグローバル化する今だからこそ、超ドメスティックにも物事を考えたい

みなさんこんにちは!
現代教養学科3年の福田こまちです。
今回の特殊研究講座は「グローバルエンタテインメント市場への挑戦:韓流と日本コンテンツの現状を中心に」というテーマのもと、デジタルハリウッド株式会社代表取締役社長兼CEOであり、デジタルハリウッド大学大学院教授の吉村毅(よしむら・たけし)先生に講話していただきました。本講座では、近年の韓流コンテンツが世界的にブレイクするまでの変遷から日本のエンタテインメント業界まで幅広くお話ししていただきました。その中でも韓国の変遷について詳しくお伝えしていきます。


はじめに日本では現在、第4次韓流ブームが到来していることが話題にあがりました。そして、今ある韓流ブームの原型は2010年頃に起きた第2次韓流ブームによって作られたと吉村先生は語られていました。以前までは、韓流アイドルとドラマではそれぞれファンが存在していましたが、アイドルが演者として出演する『イケメンですね』の大ヒットがきっかけにより2つのファン層は初めてリンクしました。これを機に、韓流のファンは年齢層だけではなく、全体のターゲットの範囲も広がりをみせたそうです。他にも、韓流ブームの背景にはマイナー言語として捉えられていた韓国語が外国の人々に「新鮮なことば」として受け入れられたという一面がある、と話されていました。


講座の終盤では、
「日本のが世界進出するためには、超ドメスティックな題材を取り上げ、日本に住む人びとが面白いと思うものを作り続けることが重要である」
と日本のエンタテインメントについて語っていた部分が印象的でした。
改めて、外にばかり意識を向けがちであると気付かされるものでした。自身の周囲にある事柄について見つめなおし、問い直すこと。そして、自分たちの言葉で発信していくことが、新しいフィールドへ進出する際に武器へと変化していくのだと考えました。

この講座を通して、「韓流」は若者たちに人気なコンテンツというイメージから、多様化する世界を見通す一つの指標に変化しました。韓流コンテンツの魅力は自国の複合的な社会問題を建設的に取り込む部分にあると考えました。それは、韓国人だけではなく外国人にも韓国語という異言語との出会いをきっかけに、現代社会を生きる人々が抱く感情を体現していたり、新たな発見など多くの気づきを与える要素を持っているのだと考察しました。今回は、実際に業界で活躍している人がどのように時代を捉えて、流行の創出をしているのか知ることが出来た貴重な講座となりました。

現代教養学科3年 福田こまち