2021年6月

保護者懇談会が開催されました [2021年06月29日(火)]

<日文便り>

6月19日(土)に保護者懇談会が開催されました。
保護者懇談会は二部構成で行われ、
二部では今年の3月に卒業をした卒業生2名を呼び、
自身の学生生活や就活の体験談などを話してもらいました。
  

最後に保護者懇談会に協力をしてくれた卒業生より、
在学生向けにメッセージをもらいましたので、ご紹介します。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
私はIT企業に就職し、現在SEを目指してプログラミング言語の研修を受けています。
先日、保護者懇談会にて就活体験談をお伝えいたしました。
個別質問では予想より多くの保護者の方々とお話しすることができ、
私にとっても充実した時間となりましたこと、お礼申し上げます。
懇談会では主に、企業選びの軸と、
就活が本格的に始まる前に家族間で話し合っておくとよいこと、
この2つの事柄についてお話いたしました。
これから就活に向き合っていく学生さん、そしてそのご家族の方々の参考となれば幸いです。
コロナ渦で就活のあり方もだいぶ変化し、不安なことも多いと思いますが、
皆様によいご縁がありますようお祈りしています。
(2020年卒 A.O.)

保護者の方のアンケートを拝見して、沢山嬉しい言葉を頂き、
自身の就活の間違いや失敗も今となっては良かったなと
自分自身を肯定することができました。
私にとっても大変ありがたい機会で心から感謝しております。
また、このような立場に立たせて頂いたからこそ、
親御さんの心配する気持ちが大変よく分かりました。
就活は、1人で立ち向かっていかなければならず孤独だと感じますが、
陰で支え心から応援してくれる人はきっと傍にいます。
日文の先生、キャリア支援センターの方々もその中の1人です。
辛い時、悩みを抱えている時は遠慮せず周りに相談してください。
後輩の皆さんが、納得のいく進路を見つけられることを祈っています。
(2020年卒 N.Y.)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

4月に入社したばかりで、大変なことも多いと思いますが、
元気な姿を見ることができて嬉しかったです。
また遊びに来てくださいね!

(UR)

書道実習 [2021年06月28日(月)]

<授業風景>

日本語日本文学科では、国語の教員免許以外に書道の教員免許も取得できます。
教職課程を履修する多くの学生は、国語と書道の両方の取得を目指して頑張っています。
書道実習はⅠ~Ⅴまでレベル別にカリキュラムが組まれ、その他に書法や書道史の講義もあり、非常に充実しています。大学に入るまで本格的に書道を経験してこない学生も、書道実習Ⅰから順に履修することで、力を付けることができます。

こちらは「書道実習Ⅴ」の授業です。
 

 

先生の指導を受けながら、臨書したり、あるいは自分で「五體字類」で調べて書いたり、自分の作品を書き上げています。
 

書に向かう時間は静かでも、授業の雰囲気は和気あいあい。作品と作品の合間にホッと見せてくれる笑顔が印象的でした。

書道実習は、教職履修者以外にも、選択科目としても履修できます。
教職を目指す方、字がうまくなりたい方、日本の伝統文化に触れたい方、ぜひ履修してください。

(KW)

日文ブックリレー第12回 [2021年06月25日(金)]

インスタグラムで始まった「日文生ブックリレー」をブログでも掲載しています。
今回で第12回目です。

日文のインスタグラムは以下の通りです。日ごろのイベントなどをアップしています!
是非覗いてみてください。
日文アカウント:@swu_nichibun_official

本を通じて日文生同士はもちろん、受験生の方とも繋がっていければ嬉しいです。
今回も3年のお2人です👏

①YKさん🌷


こんにちは。

モーニング娘。のありとあらゆるライブ映像をみていたら、
いつの間にか歴代メンバー全員の名前を覚えてしまったY.Kです。

私が紹介させていただくのは三浦しをんさんのエッセイ集、『お友だちからお願いします』です。

三浦しをんさんは『舟を編む』『風が強く吹いている』など、物語小説で有名な作家さんですが、
実はエッセイももの凄く面白いんですよ。

この本の裏表紙の紹介文の一文に

『当代随一の人気作家が満を持して贈る、爆笑&胸熱の極上エッセイ集!』

と書いてあります。

爆笑……?エッセイで??
なんて疑っていませんか?

これ、本当なんですよ。
読んでいて本当に笑い声が出てしまうんです。
エッセイではしをんさんの日常や、しをんさんお得意の行為「妄想」の内容などが収録されていることが多く、
これがまた読んでいて楽しいんです。

なんで日々の生活の中でこんな所に目をつけられるんだろう……?
しをんさんの頭の中は一体どうなってるんだ……?

と私の疑問は読むたびに増すばかり。
さすがは作家さんです。

エッセイって作家の思考回路を覗けるのもまた魅力ですよね。
章ごとにテーマが分けられていて、また一つ一つのエッセイが短いので、軽く気分転換をしたいとき、
ゆる〜く活字を追いたいときにもってこいの一冊です!
勉強の合間にいかがでしょう?
もちろん一気にどーんと読みすすめるのもオススメですよ!

しをんさんは他にもエッセイ本を何冊が出しています。
こちらをお気に召しましたら他のエッセイ本もぜひ読んでみてくださいね!

次は最近朝活を始めたというM.Kさん!

よろしくお願いします!

②MKさん🐈

こんにちは!

朝早起きして一番に洗濯機をかけ、授業と課題をやる合間に洗濯物を干し、
達成感を得ることにハマっているMKです。

今回私が紹介させていただく作品は、櫻いいよさんの『黒猫とさよならの旅』です。

「もう、頑張りたくない」

主人公の女子高生茉莉は、母に姉と比較をされ、友達とも些細な事で揉め、
他人からの評価を気にしている女の子です。

いつも頑張って行っている学校に行きたくないと思い、
地元から車で2時間かかる祖母の住む姫路へ自転車での旅をすることを決めます。
自転車で平日に学校も行かずにいることに緊張する茉莉でしたが、
そこで一匹の黒猫と同じように学校をサボった壱と出会うことで、
これまで自分が頑張ってきた意味について考えるようになります。
茉莉のことを「無駄の塊」と言ったり、時にきつい言葉を発する壱ですが、
彼もまた、家庭の問題を抱えていることが明らかになります。
果たして茉莉は自分と向き合い自分の思いを発することができるのか?
興味を持っていただけたら是非手に取って読んでいただきたい1冊となっております!

この作品を初めて読んだのは高校生の時で、私も主人公の茉莉と同じような事に悩んでいました。
一生懸命やっていたつもりだった部活動も人数が少なく、活動日数が少なかった事もあってか
「辞めたらいいのに」と言われ、ほとほと疲れた時にこの本に出会い、黒猫の

  【君が逃げたいのなら逃げればいい。やめたいのならやめればいい。
消したいのなら消せばいい。君が望めば、なんだってできる】

という言葉に胸が打たれました。

現在コロナウイルスによって学校に行けずオンライン授業を余儀なくされることが多々あり、
「孤独でも頑張る」ことが当たり前のようになっていて辛い方は多いのではないでしょうか。
そんな時ふと「頑張らなくたっていい」と言われたなら少しだけ楽になれるのではないか、と私は思います。

お次は、なにわ男子や配信サービスで韓国ドラマやコナンの映画を観る事にハマっているというMTさん、よろしくお願いします!

引き続き更新していきます✨
(CC)

演習 [2021年06月22日(火)]

〈授業風景〉

今回は、演習、いわゆるゼミでの授業内容についてご紹介します。
私は日本語教育の中でも特に「会話データ分析」が専門で、日本語母語話者と学習者の会話、いわゆる異文化間コミュニケーションの特徴を、実際に会話を収録して分析しています。

日文の学生は、3年生からゼミに所属し、「演習」の授業で卒論を書くために専門的な内容を学習していきます。
私のゼミでは、受講生は実際に会話データの収集も体験します。
会話の収録前は、ビデオカメラの前で普通に話すのは難しいのではないかという疑問も出てくるのですが、私のこれまでの経験では、最初はカメラを意識していても、会話がはずんでくると撮影されていることを忘れてしまいます。
実際、受講生に体験してもらうと、やはり、「えっ、もう時間?」と撮影終了に驚く様子が観察されます。

写真は女子大生の楽しそうな会話の様子ですが、みなさんにとって「楽しい会話」とは具体的にどのようなやりとりでしょうか。
会話データ分析では、実際に撮影した会話データを文字化して会話を視覚化し、会話の特徴を客観的に分析していきます。
「楽しい会話」の特徴がわかれば、日常生活の実際の会話にその特徴を活用していく可能性もあります。
授業では、日常生活の多様な会話の特徴を受講生と一緒に考えていきたいと思っています。

(大場美和子)

オープンキャンパスが行なわれました。 [2021年06月22日(火)]

〈日文便り〉

みなさん、こんにちは。
梅雨に入り、じめじめとした日々が続いていますね。
6月20日、日本語日本文学科ではオープンキャンパスが行なわれました。
内容は、学科説明会や体験授業、個別相談会など盛り沢山のプログラムとなっており、たくさんの方々に参加していただきました。

コロナ禍ということもあり、対面とオンラインのどちらでも受けられる体験授業を用意するなど対策いたしました。
みなさんに安心して本学に対する理解を深めていただけたなら幸いです。
コロナによって学生にとっては厳しい学習環境が続いておりますが、教職員一同、より良い学びの場を提供できるよう努めてまいります。
みなさんとまたお会いできる日を心よりお待ちしております。

(IY)

7/17(土) 公開シンポジウム 「今なぜ「あしたのジョー」か」 [2021年06月17日(木)]

<日文便り>

7月17日(土)に昭和女子大学近代文化研究所主催の公開シンポジウムが開催されます。
こちらのシンポジウムには、
日本語日本文学科の専任講師の山田夏樹先生と非常勤講師のトミヤマユキコ先生が登壇します。

このシンポジウムでは、
戦後の高度経済成長に重なる時代に社会の気分と共振し、
読者に共鳴を与え続けた「あしたのジョー」の魅力を、
「あしたのジョー」以後に生まれた世代をパネリストに招き、三つの軸から探っていきます。

以下、概要です。
——————————————————————————————–
近代文化研究所 公開シンポジウム

題目:「今なぜ「あしたのジョー」か」
日時:7月17日(土) 13:30~16:00
場所:昭和女子大学コスモスホール
Zoomウェビナー同時配信
参加料:無料

プログラム(一部抜粋)
報告1
「ジョーに刻まれた時代、ジョーを刻んだ時代」
喜夛孝臣(練馬区立美術館学芸員)

報告2
「他者化するジョー―『あしたのジョー』における語り・視点・食」
山田夏樹(昭和女子大学日本語日本文学科専任講師)

報告3
「ちばてつやの『現在地』を探る」
トミヤマユキコ(東北芸術工科大学専任講師・昭和女子大学非常勤講師)

問い合わせ窓口
部署名:昭和女子大学近代文化研究所
メール:kinbun@swu.ac.jp
FAX:03-3411-4520
HP:https://content.swu.ac.jp/kinbunken-blog/
——————————————————————————————–
 
近代文化研究所 公開シンポジウム

参加を希望される方は、
以下のURLもしくはポスターに掲載されているQRコードよりお申し込みください。
https://forms.gle/ggFQ2tm9fg5QhrXx6

どなたでも参加できるシンポジウムとなっておりますので、
ご興味のある方は奮ってご参加ください。
皆様のご参加、お待ちしております。

日本語日本文学科

自己紹介 [2021年06月15日(火)]

<日文便り>

みなさんこんにちは。
6月より日文に来ました、助手のmです。
オンライン授業が続き、学生の皆さんにはまだお会いできておらず残念ですが、
キャンパスでご挨拶できる日を楽しみにしています。

早速ですが、今回は簡単に自己紹介も兼ねて趣味の話をしたいと思います。
私は旅行や散歩が好きで、コロナが流行する前はよく海外旅行に行っていました。
まだまだウイルスが流行していて、出かけることもできないので、
最近は気分転換や運動不足解消も兼ねてよく散歩をしています。

ある日、キャンパス内に鴨がいるという情報を聞いたので
昼休みに見に行くと鴨の夫婦が気持ちよさそうに泳いでいました。

あじさいも綺麗に咲いていましたよ。

皆さんはキャンパス内でおすすめのスポットはありますか?
機会があればぜひ教えてくださいね。
では、これからよろしくお願いいたします。

(助手 m)

日文ブックリレー第11回 [2021年06月12日(土)]

インスタグラムで始まった「日文生ブックリレー」をブログでも掲載しています。
今回で第11回目です。

日文のインスタグラムは以下の通りです。日ごろのイベントなどをアップしています!
是非覗いてみてください。
日文アカウント:@swu_nichibun_official

本を通じて日文生同士はもちろん、受験生の方とも繋がっていければ嬉しいです。
今回は3年のお2人です👏

①MMさん⛅

こんにちは!

一年に一度はやってくる干し芋にハマる時期に突入したM.Mです。

今回私が紹介させていただく作品は、福徳秀介さんの『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』です。

作者の福徳さんは、2020年キングオブコント優勝のお笑いコンビ「ジャルジャル」のメンバーとして活躍しています。お笑いコンビとして人気を集める中、鬼才を持っていると言われている福徳さんの、小説デビュー作となっています。

主人公は、私達と同じ大学に通う男子学生。
彼は入学前に憧れていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送っていました。
日傘をさしていつも人目を避け、青春を謳歌している学生グループを妬ましく思う、そんな日々。
友人は一人。銭湯掃除のバイトと孤独な大学生活だけの毎日。
そんなある日、大教室で学生の輪を嫌うように席を立つ凜とした女子学生に出会います。
その姿が心に焼き付いた「僕」は次第に深く強く彼女に惹かれていきます。
やっとの思いで近づき、初デートにも成功し、これからの楽しい日々を思い描いていた矢先に、驚くような展開が待っています。

この作品は恋愛小説でありながら、「生きる」ことや「死ぬこと」についても考えさせられました。
この本の中には、「僕」の祖母のことばがいくつも登場します。
さらに、予想外の展開と共に毎日違った空の表現で、それらのことばに変わりゆく空の表情が寄り添います。
毎日の中で、変わるものと変わらないものがあること。
きっと、ぼーっと生きていたら気づかなかったようなことをこの作品で気づかされます。

ではここで本文から、私の胸を打った「僕」の祖母の言葉を紹介しましょう。

『人は今日死ぬかもしれない。だから毎日を全力で生きなさい。でも多分、明日も生きてるから今日は休んでもいいよ』

本文の祖母の言葉は、心をグサッと突き刺すように本意をつくような言葉もあれば、
ほっと安心できるような言葉に救われたりもします。
さらに注目すべきは「空」の表現。それらの豊かな表現はストーリーに深みを出し、
この本を読んだあなたはきっと、頭上に広がる空を見上げてしまうでしょう。

お次は、最近ミュージカル鑑賞と料理にハマっているというA.Kさん、よろしくお願いします!

②AKさん☕

こんにちは。
ミュージカルを観た後は歌いながら料理をして主人公になりきるA.Kです!1人で何役もします。
私が紹介させていただく本は、青山美智子さんの『木曜日にはココアを』です。
静かな住宅街の隅にある「マーブル・カフェ」。
決まって木曜日に来店し、いつも同じ窓際の隅の席に座って同じオーダーをする女性がいる。
僕はその人を密かに「ココアさん」と呼び、木曜日にはとびきりおいしいココアをいれる。
ある木曜日、いつものようにやってきたココアさんだが、どこか様子が違っていた。
1杯のココアから始まり、小さな出来事がつながっていく12色の心温まるストーリー。
この作品と出会ったのは、優しい気持ちになりたくて本屋さんで本を探していた時でした。
本棚を見ていると「ココア」という文字が目に飛び込んできました。
その甘そうな題名に惹かれ、なんとなく手に取ると、帯には「感動」「温かい気持ちになる」とあり、
短編集であることも決め手となり私の元へやってきました。
1話1話は独立した話のようになっていますが、実は全て繋がっていて、読み返すことでより感動が味わえます。
そして人の縁が運んでくる優しさがこの作品には詰まっていて、読んだ後には自分のそばにいる大切な人のことを思わずにはいられませんでした。
また、物語を彩る12色にも注目し、是非その色を想像しながら読んでいただきたいと思います。
きっとあなたも自分を彩る色を探したくなることでしょう。

中々気軽に人と会えない時間が続きますが、そんなときこそこの本を読んで自分の周りにいる人、いた人が自分にとってどんな存在なのかということを考えてみるのはいかがでしょうか。もちろん、ココアを片手に。

お次は、モーニング娘。のライブ映像を見ることにハマっているというY.Kさん、今度一緒にライブに行きましょう!よろしくお願いします。

引き続き更新していきます✨
(CC)

特別授業 昭和女子大学×フィレンツェ大学Exchange day―江戸川乱歩「白髪鬼」をめぐって [2021年06月08日(火)]

<授業風景>

フィレンツェ大学(イタリア)のディエゴ・クチネッリ先生との共催で、
COIL型授業を5月12日(水)にzoomで行った。
COILとはCollaborative Online International Learningの略であり、今回の日伊をつなぐオンライン授業は、従来の留学による国際化に加え、キャンパスの国際化を一層推進するグローバル教育の新たな取り組みである。

日本の大学での留学経験も豊富で、現在はフィレンツェ大学において日本文学を専門に研究されているディエゴ先生は、翻訳家の顔も持ち、日本文学のイタリア語版を多数出版されている。

今回は、その一つである江戸川乱歩「白髪鬼」(1931年:イタリアでの出版は2020年)を題材に、
昭和女子大学とフィレンツェ大学の学生との間で議論を行った。

具体的には、山田の担当する3、4年生対象の授業(日本文学Ⅱ(近代A) 中・短編小説を読む)の学生と、ディエゴ先生の担当する大学院の授業(イタリアで日本の文芸作品を翻訳する)の院生との交流であり、
5つに分けられた場面ごとのグループで意見を出し合った後、その内容について順に発表した。

授業の後半では、受講生同士で為された議論を受け、ディエゴ先生が「白髪鬼」の解説を行った。
作品の読解だけでなく、イタリアでの日本文学の受容状況や、ディエゴ先生が翻訳する際に心がけていることなど、話題は多岐にわたり、受講生同士の議論も含め、密度の濃い90分となった。
受講生も強く関心を惹かれたようであり、授業後には興味深い声も多く聞かれたため、一部を紹介したい。

両国の学生間での議論については、次のような感想が上がった。

イタリアの学生さんの意見には、聴覚的表現が多いという意見があり、内容だけでなく細かな表現まで注目していて、読みの深さに驚いた。

日本の学生は江戸川乱歩の文体に注目した人が多かったが、Dさんは人物を客観的に考察しており、双方の視点からとても面白い議論ができました。

イタリアの大学生と合同で授業を行うことはなかなかない機会だと思うので、とても貴重な体験ができました。まず、グループワークではフィレンツェ大学の学生さんの意見を元に話し合いましたが、前回の授業で私達があげた考えと共通する部分もあれば、なるほど! と思わされるような新鮮な考えもありました。

私は普段、このような場で学ぶ機会がほとんどないので、とても貴重な経験になりました。日本の文学は日本だけのものとして読んでいましたが、日本文化の一つとして、世界に広まっていっているのだなと実感しました。外国の方と今回のようにグループワークを通して意見交換をする機会はZOOMを使用したオンライン授業ならではのことであるし、オンライン授業であるからこそ実現することが出来たと思います。また、このような機会が授業内でも授業外でもあると面白いと思います。

 

ディエゴ先生による講義については、次のような感想が上がった。

翻訳する際に、翻訳する国の言語を学ぶだけではなく、その当時の自国の言語についても精通していないと正しく訳せない、また訳すときに小説になるようにニュアンスを確認しなくてはならないというお話が印象的だった。一作の本が海を渡るという事は、私が想像していたよりも多くの、目に見えない苦労があることに気が付いた。

ディエゴ先生の講義は大変興味深い内容であり、特に翻訳までのプロセスは私が想像していたものよりも何倍もの手間暇がかかっていること、沢山の時間をかけて作品をイタリアの人に届けているということに、とても感動しました。近代文学だけではなく、最近の作品も読まれていることにも驚きました。

ディエゴ先生が授業内でおっしゃっていた「一番初めに直訳をして、作品にある語を理解する」と言っていたところが印象に残りました。語というものは単純に「内容を伝えるためのパーツ」であるとともに「ある特定の雰囲気を感じさせるためのもの」であることも改めて認識しました。

翻訳はただ自言語に訳すだけではなく、原本が持つ雰囲気や作家の文体まで意識して取り組まなければならないと知り、想像以上に大変なものだと思った。ディエゴ先生のお話にあった、「乱歩が作った文の枠組みを意識して言葉を埋めていく」という方法が、独特の感覚で興味深く感じた。また、和歌や俳句も訳されているというお話があったが、五七五または五七五七七のリズムや、掛詞などはどのように表現されるのか気になった。

上記からも窺えるように、受講者が大いに刺激を受ける貴重な機会となった。
今後もこのような場を積極的に設けていきたい。

(山田夏樹)

日文ブックリレー第10回 [2021年06月03日(木)]

インスタグラムで始まった「日文生ブックリレー」をブログでも掲載しています。
今回で第10回目です。

日文のインスタグラムは以下の通りです。日ごろのイベントなどをアップしています!
是非覗いてみてください。
日文アカウント:@swu_nichibun_official

本を通じて日文生同士はもちろん、受験生の方とも繋がっていければ嬉しいです。
今回は3年のお2人です👏

①MSさん⛄

こんにちはー

車の運転楽しいですねぇ、初心者マーク付けてブンブン走ってますM.Sです!

今回私が紹介させて頂く作品は三秋縋さんの「いたいのいたいの、とんでゆけ」です。
(写真が電子書籍で見にくいですが、、)

「間にあわなかったんです。私、死んじゃいました。」

主人公は何もかもに見捨てられた男子大学生、湯上瑞穂。
驚く事に、もう一人の主人公は、湯上の車に轢かれ死んでしまった少女。

死んでしまった?お話終わっちゃうじゃんと思いますよね?そんな事は無いんです。
何故なら少女は「なかったこと」に出来るから。
でも、「なかったこと」にしたことはただ先送りになるだけ。
少女は先送りにした死が訪れるまでの十日間の猶予を、自分の人生を台無しにした人への復讐に費やす。
当然!と言うように湯上も付き合わされるわけです。
まぁ、既に人を轢いてしまってるわけですからね。
こうして復讐を始める二人ですが、それぞれに変化が現れます。もちろんそれは二人の関係にも。
復讐を経てたどり着く先には何があるのか、是非その目で確かめて頂きたいです!
少女の秘密、湯上たちの過去、二人の関係、残酷な復讐の結末、どれにおいても予想外な事ばかりです!

何を言ってもネタバレになってしまいそうなので、私からは一つだけ。
幸せって何でしょうか。苦しみが全く無い世界は確かに幸せです。でもそんな事は現実ではありえない。
苦しみに向き合い周りに不幸と思われながらも生きている。
この物語はそのような人たちを中心に描いています。
その姿を見つめ、ハッピーエンドとは何かなど、自分自身の幸せの価値観を改めて考え直す
そのような機会を与えてくれる作品だと思います。

残酷な描写が多く、読む人を選ぶ作品ではあります、、、。個人的には綺麗な作品だと感じました。
メディアワークス文庫なので、堅苦しさもなく読みやすいのではと思います。

個人的にあとがきまでしっかりと読むのをお勧めします。是非読んでみてください!

次は、最寄り駅も近くて個人的にドライブに誘いたいと思っているM.Nさん、よろしくお願いします!!

②MNさん🐟

こんにちは!最近はコロナ禍で遊びに行けず、家でゴロゴロしてるM.Nです。
ドライブでわたしを外に連れ出してください笑

さて、こんな私が今回紹介させて頂く本は、恩田陸さんの『木洩れ日に泳ぐ魚』です。

**********

その日の夜、アパートの一室。そこでは、別れを前に最後の晩酌を交わす男女がいた。
この宴を開いた理由は一つ。彼も彼女も、過去に遭遇した事故の真実を明らかにしようとしていたのだった。

彼は、彼女は、あの時からずっと予感していた。
一年前の旅行先で起きた、付き添いのガイドが山で転落死した事故。

あの男を殺したのは、いま目の前にいる人物であると。

**********

と、ここまで見ると「ミステリー?」「サスペンス?」と思いがちですよね。
最後まで読んでみた私の感想としては、「とある愛の形の話」だと思いました。
これは、全てを理解し終えたうえでラストを読み、感じることだと思います。

なぜ愛なのか?…はい、気になったそこの方!是非手に取ってみてください。

視点としては、この物語は「彼」と「彼女」の視点が交互に書かれていて、
そこから徐々に事件の真相を明らかにしていきます。

なんとこの話、初めは全く情報量がない。
にも関わらず、登場人物たちは全て理解した状態で物語が進行するのでモヤモヤします。非常に。

読者には訳の分からない状態から、章ごとに一つずつ明らかになる事実が衝撃で、全く飽きることを知りません。

とにかく絶妙な塩梅で次々に明らかになる登場人物たちの情報。
特に、基本的なことが全て判明する物語中盤までの疾走感は凄まじいです。

ただ、読み進めていくうちに、逆に不明瞭なことも両者の視点で分かってきます。
果たして過去の事故は本当にただの事故だったのか。それとも、2人のどちらかが犯人なのか。

この辺りにも注目していただきたい!

個人的に、長編であったり堅い文章が苦手なのですが、この作品は母におすすめされたその日に読了しました。
自分でもびっくり…。

読んでいくうちに飽きてしまい途中を飛ばしで読んでしまう人、長編が苦手な人にもこの作品はおすすめです。

次回は干し芋にはまっていると噂のM.Mさんです!

引き続き更新していきます✨
(CC)