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【授業紹介】日本近現代史料解読・後期 [2020年02月16日(日)]

こんにちは!松田忍です。本日は「日本近現代史料解読」の授業紹介をします。

「日本近現代史料解読」は歴史学研究に欠かせない歴史史料の扱い方を教えているのですが、「史料を解読する」といっても2種類の意味があります。

まず1つ目の意味。それは史料に書かれている内容のうち、分からない謎の部分を解き明かして、深く読み込んでいくスキルを意味します。

たとえば、2020年2月14日に、君が友達に送った手紙の中で「こないだのミーティングでのあなたの意見に私は賛成です!」って書いたとします。そしてその手紙が歴史史料として後世に残されて、第三者の歴史家がみたときは謎がたくさんあるのです。たとえば「『こないだのミーティング』って、いつ、だれと話し合ったことを意味するのか」が謎!さらに「『あなたの意見』ってのが、何に対するどんな意見なのか」が謎!

その手紙と他の史料と組み合わせたり、辞書や年表で調べたりすることによって、そうした謎を解いていくスキルは「日本近現代史料解読」の前期パート(4月~7月)で育成しています。

一方「史料を解読する」の2つ目の意味として、筆で書かれたぐにゃぐにゃした文字(くずし字と言います)を、文字どおり読みとっていくスキルを指します。このスキルは「日本近現代史料解読」の後期パート(10月~1月)で育成しています。

前期パートの授業風景は以前紹介したことがあるので、今日は後期パートの授業風景の写真を紹介します

今学期教材としたのは、明治・大正時代の政治家原敬が筆で書いた日記です。

授業の進め方に沿って写真をみていきましょう。

①その日読み解く部分のくずし字を私がホワイトボードに転写していきます。

学生たちは予習もしてきていますが、それでも読めなかった字を再度ウンウンと悩みながら、読み解いていきます。

写真の赤矢印つけた二人の学生は私語をしているじゃないか!!と思われるかも知れませんが、この授業に関しては「私語OK!」にしています。もちろん授業に関係する私語ですが。

たとえば「この字、なんだと思う?」「たぶんこの左の部分がニンベンじゃない?」「いやこれはテヘンじゃないの?」「ワンチャン、イトヘンもあるよね~」みたいに、楽しみながら謎を解いていくような会話ね。

だってくずし字を読み解くのは、あーでもない、こーでもないとみんなでワイワイとやった方が楽しいし、そのほうが身につくからね!だから学生たちがくずし字を読み解く時間は「しゃべりながらやろうぜ!」と私から伝えています。

※ちなみに…… 当たり前ですが、昭和女子大学の授業ではまず私語はありません。新聞などのメディアでは「私語で授業にならない」大学が存在するなどという嘆かわしい情報もありますが、ここ昭和女子大学に関してはそういう心配は全く無用です。集中して学問を習得する雰囲気や、学びを邪魔する学生を嫌う風土があります。

②松田の転写がおわったら、学生の分担を一行ずつ決めて、青字で読み取れた漢字を書いていきます。みんな一斉にホワイトボードに取りつきます。

友達同士で結構「協力プレイ」があったり笑

「あと一歩このパーツが分からないんです!」みたいな学生がいたら、松田がアドバイスしたり。

そんな雰囲気で授業は進みます。

③全員書き終わったら、みんな席に戻り、松田の解説のもと、全員で一文字ずつ丁寧に読んでいきます。

今年度は30人ほどの受講生がいたのですが、松田からはみんなにあてまくります。ランダムにあてるのですが、たぶん90分の授業で、みんな1~2回ずつ当たるのではないかな。

松田から質問するのは以下のような内容。

「この文字って、いくつのパーツ(部首)からできてるとおもう?」

「カンムリは何カンムリの可能性がある?」

「この文字と同じ文字がホワイトボードに2個あるよ。同じ形の字を探してみ?」

「そもそもこの筆の繋がりは2文字分?それともあわせて1文字分?」

「筆の流れが小さな結び目みたいになっているこの部分は、楷書にするとどんな形になる?」

松田の指導方針は、くずし字をパーツに分けて考えて、パーツごとに分析して読めるようにしていくことです。また筆のラインがクロスしていたり、筆跡に濃淡があったりしますから、そうした特徴を一つずつ覚えていってだんだんと読めるようになっていきます。

15回の授業を通じて、みんな少しずつ目の付けどころを学んでいきまして、全くの初習者であっても、最終的には8割~9割の文字が読めるようになっていきます。さらに頑張って予習復習している学生ならば、もっと読めるようになります。

学生たちはくずし字を読むのは楽しいようでして、授業最終回で感想をかいてもらったら「今学期の授業の中で一番面白かった」とか、「絶対読めないと思っていたのが最後の方にはなんとなく読めるようになってきて感動した」とかポジティブなコメント多数!松田としてもとても嬉しかったです。

しかも今学期は他学科の学生もたくさん受講していました。日本語日本文学科、英語コミュニケーション学科、ビジネスデザイン学科、福祉社会学科、環境デザイン学科、食安全マネジメント学科などなど。

歴史文化学科の学生ならば、もちろん歴史学研究の基礎力を身につけるために受講しているわけですが、他学科の学生たちにとっても、くずし字を読めることは人生に自信と豊かさを与えてくれると思います。「まっすぐに資格だけを取れればよい」とかではなく、幅広く教養を身につけることができるのが、5学部14学科を要する総合大学である昭和女子大学の強みなんだろうなと思います。

ってことで、この記事を読んだみなさん!金曜4限に開講していますので、ぜひ履修してみて下さいね!

【授業紹介】日本美術史基礎 [2019年06月12日(水)]

日本美術史教員の鶴岡です。私の担当する選択必修科目である「日本美術史基礎」について、受講生の音羽さんがレポートしてくれました。

こんにちは!歴史文化学科3年の音羽です。

今回は鶴岡明美先生の「日本美術史基礎」について紹介します。

この授業は日本で作られた建築・彫刻・絵画・工芸などの作品を、その素材や制作技法、鑑賞のきまりなどを交えて学ぶ授業です。

授業では画像付き(しかもカラー!)で日本史を学んでいない生徒にもわかりやすいレジュメと、スライドの画像を使って先生が説明してくださいます。

私は鶴岡先生のレジュメが見やすくて好きなので一年生の時に履修した日本美術史基礎(後期)・日本美術史概論のものをファイリングしてとってあります笑

現在は近畿地方の寺院建築や、仏像について学んでいます。奈良の法隆寺、薬師寺、東大寺、京都の三十三間堂など行ったことのある方も多いのではないでしょうか?ポピュラーな寺院を取り上げて説明してくださるので、行ったことのある人は授業で新たな発見があり、まだない人は授業を聞いて、行ってみたい!と思う場所が見つかること間違いなしです。

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私はここ5年ほど毎年京都や奈良に旅行に行っているのですが、授業で聞いたことを思い出しながら実際に寺院や仏像を見ると、何も知らなかった時に見た時よりも感じる事が多く楽しいです!レジュメを持参したこともあります笑
こんな風に学ぶことは勿論ですが、観光をより楽しく実のあるものに出来る、感性が豊かになるような授業だと思います。
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レジュメを保管していただいているとは、うれしい限りです…これからもわかりやすく見やすいレジュメを作成するよう努力したいと思います。授業を通じて、日本美術についての理解を深めるとともに、実地に足を運んでみたいと思ってもらえるような授業を日々工夫していきたいです。音羽さん、ありがとうございました。

伝統文化の現場で年賀状を書きました! [2018年11月21日(水)]

こんにちは、歴文2年のM.Mです!
本日は「伝統文化の現場」の授業についてご紹介致します。

この授業は、民俗、仏教、神道、美術、服飾、といった各伝統文化に携わるスペシャリストに二週に渡りお越しいただき、実技や座学を通して学んでいく、歴文ならではの、歴文だからこそできるオムニバス形式の授業です!
今回は書道家の中島裕子先生にお越しいただき、墨と水彩を使い、来年の干支の「亥」の字が入った年賀状を作りました。

   

まず始めに、1週目は中島先生に書道の歴史、文字の種類、字の書き方を教えて頂きます。
書道の歴史についてお話しして下さる中で、先生は落款印について、竹簡を束ねる糸がほつれないようにするために、粘土状の土を押し当てる際に用いられた道具が元であると教えてくださり、非常に驚きました。

さて、字の書き方まで教えて頂きましたら、次は実際に半紙に書いていきます。
ほとんどの学生が、高校、または中学以来の書道であったため、はじめは字のバランスが掴めず大変でした。
しかし、先生から直接アドバイスを頂いていく中で、だんだんと筆に自分の思いが伝わりやすくなり納得できる字が書けてきました。

  

2週目は、墨に加え、水彩を使いポストカードに来年の干支の「亥」の文字を書きます。
学生は思い思いにポストカードに色を乗せていきます。
ここでは縁起の良い赤や緑、金色が好まれました。

色を乗せていく過程でポイントとなったのは、2色入れる時は角や先などに色を乗せることでした。
加えて、2週目では文字を崩すということにも挑戦しました。
文字を崩す過程でポイントとなったのは「太さ、細さを入れること」そして「空間を作ること」でした。
ポイントを押さえ書いていくと、一人一人選んだ「亥」の書体によっても印象も変わってきます。

アーティスティックな年賀状が出来上がりました!

  

最後は完成した年賀状を持って記念撮影です。

出来上がった年賀状は学生個人で持って帰ります。
今から年賀状を出すのが待ち遠しいです。

中島先生、ご指導いただきありがとうございました!

【授業紹介】伝統芸能実習が行われました! [2018年08月08日(水)]

8月2日から4日までの3日間で、夏季集中講義「伝統芸能実習」が行われましたキラキラ デコメ絵文字
相模人形芝居 下中座の方々からご指導をいただき、
3日間という短い期間で学生たちによるオリジナルのシナリオが作られ、講義の3日目に上演を行いますhappy02

1日目午前中は下中座の方々から人形についての基礎知識、持ち方や人形の動作を学びます。


2日目からは、前日に作成したシナリオの練習をします。さらに3日目に使用する舞台も作っていきます。
人形の動きやシナリオの内容、セリフの細かい部分までご指導をいただき、学生たちも真剣に取り組みます!!

3日目は、一度、リハーサルを行い、動き等の最終確認を行います。学生たちは黒子衣装を着て、いよいよ本番です!本年度は「伊織成長記」という演目が行われました。

ここで、実習を終えた学生達の感想を紹介したいと思います!!

●台本を書くにあたって、その人形が人形ではなく、感情をもった1人の人間にするまで、大変なことも分かりました。言葉(台詞)、動き1つで、こんなにも変わるものなのですね。つまり私たちがその人形に人間の心を注ぎ込むのだと思いました。難しいことですが、何だかとても素敵なことだと思いました。

●文楽など、人形を使う芝居はしっとりしているものだと勝手に思いこんでいたのですか、喧嘩のシーンや殺陣など激しいシーンは思いきり動かしていたので、驚きました。こんなに感情表現豊かに動かしていいんだ、と分かってからはさらに人形に命がこもったように感じて、動かすのがとても楽しかったです。

●物語の台本も自分達で作るということでしたが、登場人物の性格や、背景など様々なことを考えながら作らないといけなくて大変でした。3日間、とても大変でしたが、濃密であっという間の3日間でした。

●今まで、人形の芝居は時々見ることがあったが、これほどに人形が重く、3人の息を合わせて演じることが難しいと知らなかったため、今回の授業で、何かを一から作ること、人形芝居の難しさを知ることができました。

キラキラ デコメ絵文字下中座の皆さん、暑い中ご指導ありがとうございましたキラキラ デコメ絵文字
また、参加された学生の皆さんもお疲れさまでした!!

 

 

オープンキャンパス情報*part1* [2018年06月01日(金)]

 

●平成30年度のオープンキャンパス日程のお知らせ●
~詳細は決まり次第ご連絡します!~

6月17日(日) 10:00~15:00
7月22日(日) 10:00~15:00
8月18日(土) 10:00~15:00
8月19日(日) 10:00~15:00
10月27日(土) 13:00~16:00
12月8日(土) 13:00~16:30

 

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clover体験授業を開催しますclover

6月17日(日)11:30-12:15
【文化財保存学:未来へ繋ぐ文化財】田中眞奈子先生(文化財科学)

7月22日(日)11:30-12:15
【史料解読~歴史学の基礎作業~】松田忍先生(日本近現代史)

8月18日(土)11:30-12:15
【浮世絵師活躍の場―黄表紙挿絵】鶴岡明美先生(日本美術史)

8月19日(日)11:30-12:15
【山の暮らしー椎葉村を巡見するー】大谷津早苗先生(日本芸能史)

ぜひ、歴史文化学科の授業を体感してみてください!

 

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AO入試を希望する方へ
AO入試を希望する場合は、6月、7月、8月の
いずれかのオープンキャンパスにお越しください。
事前面談のうえ、必要な書類をお渡しいたします。
まずは、ご相談ください。

 

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昨年の様子ですeyeshine

 

 

 

 

みなさんのお越しをお待ちしておりますhappy01

【授業紹介】伝統芸能実習が行われました! [2016年08月05日(金)]

8月2日から5日までの4日間で、夏季集中講義「伝統芸能実習」が行われました。

相模人形芝居 下中座 の方々からご指導をうけ、
自分たちでオリジナルのシナリオを考え、3日目の上演を目指します!shine

1日目午前中は、下中座の方から人形の構造・持ち方や動かし方を学びます。
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2日目から2グループに分かれて、上演へ向け練習をします。
下中座の方々からの指導にも熱が入ります…!

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3日目はいよいよ上演です!
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「藩主とりかえばや」

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「嘘から出た実」

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下中座の林先生からも、「みなさん見違えるほど上手になりましたね!」とご講評頂きましたconfident

実習を終えた学生達の感想は…

色々な意味で予想を超えた実習でした!人形の大きさ・重さの違いから始まり、操ることの難しさを知りました。座員の方々は優しくて、どこをどう動かしたら良いかを細かく教えてくれたので、人形に慣れるのが早くなったと思います。人形に愛着がわきました(笑)

今回は初めて人形浄瑠璃にふれて、体験ができて、知ることができて、本当に貴重な体験でした。また、人形浄瑠璃の楽しさや難しさは見るだけでなく実際に体験することで、より分かるものだなと思いました。

主遣いをやったのですが、人形が重くそれをよい姿勢でキープするということが大変で筋肉痛がすごかったです。しかし、下中座の人たちの丁寧な指導もあり、楽しむことができたと思います。

浄瑠璃の見方も大きく変わったので、また浄瑠璃を見に行きたいと思います。特に下中座の舞台を見たいです!今回、参加して本当によかったです!ありがとうございました。

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下中座の皆さん、ご指導ありがとうございました!shine

 

 

 

【授業紹介】歴史学概論2016 その2 [2016年07月30日(土)]

こんにちは、松田です。

歴史学概論の授業紹介続きです。

今年の歴史学概論ではパネルディスカッションを2回行いました。さまざまな分野を学ぶ、歴文3年生、4年生の先輩たちを6~7人呼んで、テーマに沿った徹底討論をしてもらい、その議論を聞くことで、これからの歴文での学びの進め方について、イメージを深めてもらいました。

歴文4年生によるパネルディスカッション「歴史と価値観の関係 ~歴史は客観的であるべきなのか?それとも主観的であってもよいのか?~」(2016年5月9日開催)の模様。

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卒論研究を進めつつある4年生の先輩が、「主観」と「客観」の問題をどのように考えて、自らの研究を進めているのかを語り、討論してくれました。

たとえば西洋美術史を専攻しているNさんは、美術作品に対する「感想文」と「論文」との違いについて、分かりやすい事例を挙げながら語ってくれ、また江戸時代の小名を研究するKさんは先行研究が多いテーマと少ないテーマで研究の進め方が変わってくるという話を熱弁して下さいました。西洋史を学ぶHさんが、ドイツやフランスで、国家の枠組みを超えた歴史教科書をつくる話があることを紹介して下さったのも面白かったです!

他の4年生も、「仮説」をたてて「史料・資料」にぶつけ、また「仮説」を練り直し、客観性を高めていくことについて、それぞれの研究の実例を挙げて話して下さったので、1年生たちにも、とても良く伝わったのではないかと思います。

それぞれ価値観の問題に濃厚に関わってくる重要な話であります。

さらに、高校での歴史教育と大学での歴史研究の違いについて感じていることなども話題に。さすが歴文で4年間研鑽してきた歴文生だけあり語り方がうまい!多数の4年生がそれぞれ思うところをぶつけあってくださって、たいへん面白かったですね。

「主観」と「客観」は1年生のみなさんがとても興味をもってくれた話題であり、熱のこもった授業となりました。

つづいて歴文3年生によるパネルディスカッション「歴文での学びは社会の役に立つか」(2016年6月20日開催)の様子。

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3年生たちは、すでに3年生の必修科目「歴史文化と社会」において、このテーマに関するKJ法、プレゼン、ディベートを経験して考えを深めており、それぞれ熱い想いを持った状態で、パネルディスカッションに臨んでくださいました。歴史研究が生みだす社会的価値、歴文のゼミで身につく力、日本の歴史教育のあり方、そしてナショナリズムと歴史学の関係まで話は広がり、たいへん有意義なパネルとなりました!3年生からはゼミに所属しており、専攻する分野を確定して研究を進めておりますので、分野ごとに身につく力の違いにも留意しながら、それぞれの学問分野の厳しさと楽しさを1年生たちに伝えて下さいました。

歴史文化学科に入るにあたって、多くの人が「歴史なんてやって何の役に立つの?」「就職どうすんの?」といった問いと格闘してきているわけです。しかし歴文での学びを通じて、確かに成長し、そのことを力強く語る先輩たちの姿に、1年生のみなさんも励まされ、多くの刺激を受けていたようでありました。

さてこのような形で運営しております歴史学概論ですが、15回の授業の最後には、歴史学概論で身についた力をコメントシートにまとめてもらい、お互いに書いた内容を紹介して、共有し合い、授業の成果を確認しあいました。そのメモの一部を紹介します。といってもみなさん良い意見を書いてくれていて絞れない!!笑 めっちゃ長くなりますが、お目通し下さいませ。授業のアツさが伝わると思いますよ。

【以下、学生のみなさんからのコメント】

歴史に対しての考え方が変わったと思います。「好きなもの」から「追究したいもの」になったり、まず「歴史学んでどうするの?」という考えはなくなりました。歴史を知って今を変える、歴史があるから同じことを繰り返さない。「短い期間でみたら意味のないようなことに思えても、長い期間でみたときに、大きな変化をもたらしている」ことを実感することが増えたし、その積み重ねを私もしていると思うと、「歴史って深い。歴史を一言におさめてしまうのはもったいない」と思いました。この面白さを誰かと共有したいです。

今まで受け身のままで歴史の流れを知ったつもりになっていたけれど、この授業のなかでの問いかけや、レポートの作成にあたって本当に悩み、歴史を知るというだけにとどまらず、歴史を自ら考えながら、まなざしを向けることが出来たと思う。事実として受けとめるだけでなく、そこから発展した考えをレポートにしていく過程で、自分の歴史観というものを少しでも見つけ出せた気がした。また「客観か主観か」のレポートでは、視野が広がった感じがした。疑問を抱いて深く考えるのが楽しいと感じられる授業でした!!

歴史学概論を受講したことで、これからの学びの基礎ができたような気がした。受講前までは歴史を客観的にみているのか、主観的にみているのかなんて考えたこともなかったため、学ぶことが多かった。

一つのことを色んな角度からみたり、自分と違う意見や参考になる意見もたくさん知れてよかったです。同じ史料をみていても、1人1人の見方や意見が違うことに気づいたり、自分では気づけなかったことに注目する人がいることを知ることができ、大人数ならではの授業でした。

歴史についての認識が大きく変わった。中学、高校の授業で習い、単語を覚えるだけの教科という印象が強く、そのこと自体は私もすきであったが、教科書に書かれていること、教えられることを疑わず、それを事実として鵜呑みにしてきた。この授業を受けた今では、「歴史」とは、事実か事実でないか、どの事実を取り上げるべきか、など様々な面で考え、頭を使うものというように認識が変わった。

先生の話を聞く度に、歴史の見方が変わり、一つの出来事にもどの視点から見るかで価値観も大きく変わることが分かった。……

……今まで自分で問題点を探してそのことについて調べていくということをしてこなかったので、大学の授業らしく自分で疑問に思ったことを追い求めていく作業ができて楽しかった。

今までは漠然と史料をよむだけだったが、立場を変えて考えたり、頭を使いながら読めるようになった。史料に対して能動的に取り組むようになったと思う。授業は全てとても面白かった。自分の考えを導き出すことがとても楽しく、(マイクを回して発言する)他の人との意見と自分の意見の違いの差がとても面白かった。……

……大事なこと。「過去」を「歴史」にすること。「記録」を「史料」にすること。……

歴史に対する物の見方は様々であることを知ったのが一番大きかったかなと思います。教科書を丸暗記にするのではなく、自分が物事に対し、視線を投げかけることはこの授業で初めてやったし、学んだことでした。

初回の授業と今とでは歴史についての考え方が変わったと思う。最初の方では、歴史は、昔について、その出来事を覚えたり、知ったりする受動的な学問だと思っていたし、大学では先生の話を聞いて知ることがほとんどだと思っていた。実際には、歴史は、答えがないことについて、自分で考え、追究していく能動的な学問なんだと思った。だからこそ、自分の考えを自由に持てることが楽しいと知った。これからはその自分の考えにもっと自信をもって発信できるように学びを深めていきたい。

与えられた結論で納得したり、受け身的にものごとをとらえるのではなく、自分で情報を選択して、作り出して、考えを深めることの大切さを学べた。これは歴史学だけでなく、社会生活一般においてもかなりあてはまると思う。

歴史学概論の授業を通して、今まではただ漠然と「歴史が好き」と思っていたものが、どうして自分は歴史が好きなのだろうと考え、歴史を学ぶことの意味を知れたような気がします。初めてのレポートに少し不安もあったのですが、書き方を詳しく説明して下さったので安心できました。

歴史に対する視野がすごく広がったと思う。歴史を客観的に見るか、主観的に見るかを考えたことで、客観的に視ているつもりでいたものも実は思いっきり主観が入っていたりして、歴史を語る上で気をつけるべき事を学んだ。また過去のことを考えるには、当時の人々の立場や考えを理解しないと、本当のことは分からないと言うことを知った。……

……歴史研究に対する自分なりの意識の変化があった。……二つ目のレポートでの日記史料や、戦後直後の教科書分析、戦後の世論調査分析といった史料に触れることで、当時のリアルな様子や生活について、自分で感じることができたのが、これが一番良かったです。

歴史とはつまるところ解釈の問題であると思った。物事をどのような視点でみていくか!という焦点の当て方の様々な事例に触れることができた15回の授業であった。すべての事例を自分の中で消化できたとは思わないが、こんな見方があるという事実は、これから先も自分のなかに残っていくと思った。

ランケやクローチェなどの歴史学者の歴史観に触れ、歴史に対する新しい考え方が出来て良かったなと思いました。第一回の「歴史と過去の違い」なんて考えたこともなかったし、最初はよく違いも分からなかったけれど、他の人の意見をマイクやラインで聞いて、なるほどと思えたり、自分と違う意見を聞けたりした点でも面白いなと思いました。

歴史を考える能力が身についたと思います。すでに3、4年間大学で歴史を学んでいる先輩方の話を聞いたときに、(卒論研究をする際に)仮定という主観から入るけれど、史料を読むときは客観でなければならないという言葉が、私からレポートなどで考えるときの目標や指針のようになりました。

また授業で配られるリアクションペーパーのまとめや、先輩たちのパネルディスカッションなどをつうじて、 同じものを見聞きしていても、他の人の視点はそれぞれ異なっていると気づき、驚くと同時に、そのことを忘れずに、これから自分の意見を深め、外に発信して行かなければならないと思った。

今までテストのために暗記して、自分の興味のある事柄を調べたり見たりするだけでしたが、「歴史する」という感覚、歴史は自分から動く主体的な学問なんだと分かりました。また先輩のお話を聞く機会をたくさん設けていただいたことで、自分が今何を学べばいいのか、今後に向けてどんな準備をすれば良いかが分かった。私は戦後の理科教科書の見比べがとても楽しかったです。戦後で大人たちも混乱していたのが手に取るようにわかって、一層歴史を身近に感じることができました。また他の人のリアクションペーパーをまとめてくださったことで、先生だけじゃない、私以外の学生が全員先生のように感じました。……

第1講で学んだ「歴史と過去の違い」、第4講で学んだ「歴史と価値観について」が印象に残っています。歴史と過去は日常的によく使われることばですが、しっかりと意味を考えて使っている人は少ないと思いますし、考えなくても使えますが、それをあえて考えることで歴史の姿が分かった気がします。……

この授業を受けて、私はものの見方が変わったと思います。過去に対してまなざしを向けなくては、過去は過去のままで歴史にはなり得ないと学んでから、自分の中に入ってきた情報や知識はあくまで自分の認識や主観によるものであって、他の人からは自分と同じようには見えていないのかもしれないということを考えるようになりました。人によって組み立てる歴史像が異なって、歴史は本当に人の手で作られているのだなと実感しました。

歴史学概論は授業もレポートも私にとって難しかったけれど、大学の入って最初の最初に、この授業を受けることができて良かったと思っています。史料から当時の価値観を読み取ったり、同じ授業を受けて同じ史料を読んでも、周りの人と意見や結論が全く違って驚いたりしたこの経験はこれから大学で歴史を学び、発信する側になるのにとても大切だと思っています。

私が歴史学概論で身に着けた考え方は、歴史の見方は一つではなく「まなざし」を届ければいろいろな考え方がでてきて、それを話し合うことで、さらに物事に対する考えが深くなっていくということです。個人的に好きだった回は「学問とマニアの違い」の回と、戦時期に生きた若い男女の日記から読み取る回でした。

……歴史学というのは暗記だと思っていたので、考え方がだいぶ変わりました。歴史の生産者になりたいです。

この授業を受けていなければ、歴史に「まなざし」を向けるということをしていなかったと思います。第3講の授業で、以前でしたら戦後の理科の教科書を見たとしても、きっと「疑問」しか持たなかったと思います。ですが、この授業では「なぜそうなのか?」「なぜそのようなのか?」ということを考えました。そうすることで、当時の状況などを、誰かがまとめて書いた本ではなく、史料である理科の教科書から読み取れました。さまざまな視点から物事を読み取る力が身についたと思います。

普通に生活してたら絶対に触れないような史料(資料)を読んで、読めるようになった。理解できなくてもなんとか飲み込もうと自分なりに少しずつ噛み砕いていくようになった。小さな疑問点を見つけ、関連させ、考えられるようになった。論理的で的確なことばでないと伝わらないことがわかった。そして歴史学は十人十色だった。……

「考える→根拠を求める→さらに考える」という積み重ねが歴史学だとしった。「きけ わだつみのこえ」にどの学生の遺書をどんな割合で載せればいいのかを考えたときも、自分の考えた割合によって、世論の動きが変わっていくと思うと、出版の責任は今も昔もとても大変だと思った。今までは歴史を学ぶ意味を答えることができなかったけど、15回授業をして、昔があるから今があり、今があるから昔が歴史になることを知れたので、今後友人に何か言われても「趣味の延長戦で歴史をやっているわけではなく、今を歴史にするために学んでいるんだ」と言い返そうと思った。

歴史は建築に似ていて、その建物を築いていくのは良くも悪くも私たちのような過去を見ている人たちの手による。よって、どうあっても主観的な部分は抜くことはできない。しかしそのことを恐れて歴史を語らないことは、過去を忘れてしまうことや史料を失うこと、そしてそれらに付随した“価値”を損なうことになる。……

「歴史とは何か」というこの授業のテーマはとても難しいと思っていたけど、授業を通して、客観的・主観的とか、目線や立場の違いなどによって歴史の解釈のしかたは何通りでもあると学んだ。レポートの書き方や引用などの基本的な知識も身についた。今までは単に好きだからとか趣味で勉強していた歴史だけど、大学では学問として研究として学ぶというのを実感しました。

……先輩のパネルディスカッションのなかで、「人の考え(客観)をとりいれて、自分の主観になることもある」ということがでて、様々な視点やまなざしを持っていくことの重要性に気づきました。……今まで知らなかった歴史の見方をこの授業で学ぶことができ、今後の自分の学びに活かすことが出来るなと思いました。

もともと「「歴史」が好き」と思っていたけど、歴史学のあり方を学ぶことで、より深く「歴史とは何か」について知ることができた。ただ単に今まで起きたことを学ぶだけではなく、その当時の人々の考え方や思いを知ったり、いろいろな歴史家の「歴史の捉え方」を知ることで、客観的に歴史をみることやとらえることの大事さを知ることが出来た気がする。歴史は探究すればするほど面白い学問だと思う。「まなざし」の当て方をどうしていくかで、様々な観点がでてくることも知ることができた。

今まで独学でやっていた歴史学の整理、歴史学の入門ができた。……先輩方をまねいてのパネルディスカッションはすごく面白かったし、視野が広がったと思います。一つの歴史的事実から様々な人(当時)の考えが学べたのはとても新鮮だった。……

能動的に考えることが少しだけかもしれないけれどできるようになったのかな?と思う。一方向から見たものをそのまま額面通りに受け取るのではなく、できるだけいろんな角度(史料)から読み取ろうとする能動的な姿勢。……この授業は歴史を自分で組み上げていく生産者としてこれからやっていく上で、毎回振り返るスタート地点となったと思う。

【1年生のコメントおわり】

いかがでしたでしょうか?

高校生から大学生へ、勉強から研究へ、と思考モードをチェンジしながら、自らが専攻する歴史学への想いを新たにしている1年生の姿をみると、本当に応援したくなります。

これから長い時間を掛けて、概論系の授業で知識を深め、方法論系の授業で学問の進め方を学び、そして特論系の授業で個別的な論点の掘り下げ方を習得して、さらに3年次からはゼミへと入って、卒論研究に取りかかるようになります。

今のフレッシュな気持ちをもちつつ、長い道のりを一歩一歩歩んでいって欲しいなと思います。

1年生のみなさんに幸あれ!幸あれ!!

そして受験生のみなさん、歴史を学ぶ意味を実感しながら喜びを持って勉強を進められる、昭和女子の歴史文化学科に是非いらしてくださいませ!

【授業紹介】歴史学概論2016 その1 [2016年07月30日(土)]

こんにちは、松田忍です。

前期を終えての感想でも何人かの学生が言及していた「歴史学概論」について紹介します。歴文に入学した1年生が全員履修する必修科目です。入学ホヤホヤの歴文生たちにたいして、中学・高校で学ぶ日本史や世界史から、大学で学ぶ歴史学への意識の変化を促しつつ、「昭和の歴文に入って良かったなぁ。これからここで4年間歴史をしっかり学んでいきたい!」と思ってもらえるよう、授業運営しています。

歴史学概論で特に意識していることは、学生のみなさんにとにかく問いかけること。毎回みなさんが興味を持ってもらえるような問いかけを松田から発して、問いかけについて一緒に考えていくことを通して、歴史学の進め方や発想法について、体感していってもらえるように努めています。

どんな問いかけかって?

たとえば……

「歴史学博士ってどんな人のことを指すと思う?」

「歴史趣味と歴史マニアと歴史学はなにが違うと思う?」

「もしも歴史がなかったら私たちの社会はどうなると思う?」

などなど。

マイクを回して学生のみなさんに発言してもらったり、Lineを使って意見を募集したりして、意見を出しあっていただき、それらの意見を松田が整理しつつ、考えを深めるためのヒントをちょこちょこ出していきます。いわゆるアクティブラーニングの手法ですね。

たとえば「歴史学博士ってどんな人」の問いだったら、毎年の学年のノリ次第ではありますが、「髭が生えている必要がある」とか「最低60歳以上」とか「究極の歴史オタク」とか「語尾が『○○じゃよ』」とかの面白い回答なんかもジャンジャン飛び出し楽しいですよ!!そんな賑やかな雰囲気の中で、飛び出すキラリと光る意見を拾い上げ、共有し、そして授業の終わりにはだんだんとみんなの考えがまとまっていきます。

そして授業の最後にはその授業で学んだことや感想をコメントシートに書いてもらい、その中から何点かのコメントを次の授業で紹介して、さらに復習をすると共に、次なる問いに結びつけます。

実際の授業プリント(黒字は学生コメント、赤字は松田コメント)クリックで拡大

実際の授業プリント(黒字は学生、赤字は松田)クリックで拡大

で、「歴史学博士ってどんな人」って?ふふふ、それを知りたければ昭和女子の歴文に入学してこの授業をとってみて下さい笑

さらにこの授業では、出来る限り生の歴史史料に触れてもらうよう、気をつけています。

みんなが「???」と疑問に思うような史料を取り上げて、一緒に読み、その「???」を解決していくことを通じて、史料を中心にすえて、過去の世界を「歴史」として理解していく歴史学の発想法を身につけていってもらいました。

授業紹介は次回も続きます。

過去の歴史学概論については、2015年2014年の記事もご覧下さいませ。

遺物を撮る [2016年01月29日(金)]

山本暉久です。
考古調査士(2級)資格取得関連科目の中に、後期開設している「文化財保護行政論」があります。歴文生の中で将来地方公務員として文化財保護行政に携わってみたい、あるいは関連する機関で埋蔵文化財の調査や保護に当たりたいたい人向けに開設している科目で、資格取得のための必修科目となっています。授業のほとんどは、文化財保護法にもとづいた行政事務の話がほとんどで、やや硬い科目なのですが、息抜きもかねて、遺物写真撮影の実習も授業に組み込んでいます。受講生が遺物を直に触りながら撮影するものなのですが、撮影の基本操作さえマスターすれば、みんなプロ並みに撮影することができます。近年は高精細のデジタル一眼カメラが出回り、ライティングさえ間違わなければ、だれでも素晴らしい写真が撮れます。下の写真は撮影実習作業中の写真と、受講生が撮影した遺物の写真の一部です。結構いけてる写真と思いませんか。資格を取得してみたいと思うはぜひ受講してみてください。
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【授業紹介】伝統文化の現場-正月飾りづくり [2015年12月12日(土)]

歴史文化学科の「伝統文化の現場」の授業では、美術・服飾・民俗・仏教・神道などの、いわゆる“伝統文化の現場”で今まさに活躍中の方々にお越しいただき実演・実技をまじえてそれぞれの専門分野について具体的に講じていただきます。

これまでも何度か授業の紹介をさせていただきましたが、今年も昨年に引き続きお正月飾りを作りました。
※昨年の様子はこちら→お正月飾り!(20141225)

今年度も農業をされている重田先生自家製の藁をお持ち頂き、神奈川県の田村地域に伝わる作り方を講義していただきました。
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まずは藁を本体1束とその他3つの束にわけ、3つの束のうち2つを三つ編みにします。
藁は水を吹きかけると切れにくく強くなるそうです。藁を紐替わりに使って束を結んだりもしました。

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本体の束を3本に分け、そのうち2本を右に撚りながら左巻きに綯っていきます。
次に残った1本を、先に綯った2本へ左巻きに撚りこんでいきます。
すると1本の縄が出来上がります。
今回の作業は三人一組でおこない、チームワークが試されますね(^^)
※「撚る」とは、数本の細い糸をひねって絡み合わせること
※「綯う」とは、藁などをより合わせて1本の縄にすること  (配布資料より)

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さらに縄を輪っか状にして、輪の下の方に先程三つ編みにした「足」を入れます。
輪の周りに、ダイダイ、楪、裏白や福袋、国旗、末広など様々なものを付けて完成です。
出来上がったお正月飾りに学生たちもとても喜んでいました♪
重田先生、ありがとうございました!!

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重田先生と集合写真

歴文教授室にもちょっと早いですが、授業で作ったお正月飾りを飾りました(^^)

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★毎年恒例の卒業論文提出カウントダウンも始まっています。
4年生と大学院2年生、がんばれ!!あともう少し!