2022年7月16日土曜日に卒業論文中間発表会が行われました。
久々の対面開催
毎年恒例の行事ですが、今年度は3年ぶりに対面で実施されました。
4年生と3年生が参加し、座席を指定するなど新型コロナ対策も十分にとった上での実施となりました。もちろん、事情があって在宅受講をしている学生は自宅からオンライン参加です。ですから、正確にはハイフレックス開催となります。
オンライン開催と対面開催では、プレゼンテーションのやりやすさが異なります。
オンラインの場合、原稿を見ながら発表をしても不自然になりません。カメラの後ろ側に原稿を配置しておけば、カメラ目線を維持しながら原稿を読むことができるからです。
対面のプレゼンテーションに必要な要素
対面の場合はそうはいきません。原稿を読み上げようとすると下を向いたままになります。これでは、コミュニケーションとは言えません。聴衆の反応を見ながら話さないと伝わるものも伝わらないのです。
そのため、発表する4年生たちは事前にリハーサルをします。単なる読み上げ練習ではなく、原稿の内容をある程度記憶して、聴衆の反応が見えるような姿勢で話す練習をするのです。
コロナ対策のため歩き回ることはできませんが、スライドの肝心な部分を指差しするなどの効果的なジェスチャーも使えるよう練習します。
研究目的のプレゼンとはいえ、やはりコミュニケーションなので相手に伝えようとする工夫も求められるのです。
このあたりの工夫は昨年度の記事を参照してください。
発表会を終えて
3年ぶりということで模範にする上級生もいなかったにもかかわわず、4年生は非常に素晴らしい発表をしてくれたと思います。
このおかげもあってか、例年になく聴衆である3年生からの質問が多く出ました。議論も活発で、4年生、3年生いずれにとっても有意義な時間となったようです。
4年生にとっては方法の改善や結果の解釈に活かせる新たな視点が得られたと思います。3年生にとっては現在習得している専門知識をより深める機会になったことでしょう。
ちなみに、質問の仕方にも技術があります。
何をどう質問すればよいのか分からないという意見を学生からもよくいただくのですが、心理学の研究で考慮すべき点はいくつかに限定されています。
その図式さえ知っておけば、質問すべき手がかりをたくさんみつけることができ、積極的に議論に参加することが可能になります。
このような心理学研究における批判的思考の技術を演習(ゼミ)では伝えていて、3年生が積極的に質問できたのもこのトレーニングの賜物でした。
その具体的なところはまたいずれ。皆さんに直接お会いしたときにお伝えすることといたしましょう。
(心理学科 藤島)