竹の笛

1月に入って「幼児の造形」では竹を利用して簡単な笛を製作しました。

日本には約600種類の竹が自生しているそうです。
少し郊外の大きな家に行くと竹林が敷地内にあって、筍を採ったり、日常に使用する道具を製作したり、身近な素材として広く利用されてきました。時代が変化して管理が行き届かない竹林を見かけることもありますが、竹は今も魅力的な素材です。

(私の専門とする)日本画の制作用具にも筆の柄、筆筒、竹筆、竹紙、墨はさみ、竹はさみ(箔をはさむ道具)、竹刀(箔を切る道具)、砂子撒き筒、扇面の柄、竹の軸先、矢筈、定規と、思いつくだけでも沢山あります。

一般的に竹細工は山に生える竹を、伐採してすぐに使いません。
今回は竹に含まれる油を抜いて、天日で干した白竹(晒竹)を製竹業者からわけて頂きました。
竹の油を抜く方法は、湯抜き(湯に苛性ソーダを少し入れて煮る)と火抜き(火であぶる)のふたつがあります。
火抜きの方が、艶が出て硬めに仕上がるそうです。これで保存が効きます。

さて今回つくってみたのはウグイス笛とカナリア笛です。
ほとんどの学生はウグイス笛に挑戦していました。
笛の音色で「ホーホケキョ」と鳴ったら完成としました。

晒竹 せんの材料
左:晒竹(太さは六分) 右:カナリア笛の栓に使用した端材  右:カナリア笛の栓に使用した端材
黒板 ボール盤
左:板書(カルマン渦について)                                       右:ボール盤(鼠刃キリかボール盤で穴をあける)

うぐいす笛

上段:ウグイス笛完成品(三つ編紐付き)
下段左:ウグイス笛部品 下段中:ウグイス笛完成品 下段右:カナリア笛