特殊研究講座「つくることとみること」

9月30日、初等教育学科の特殊研究講座「つくることとみること」が開催されました。講師は東京芸術大学の教授で画家の木津文哉先生です。木津先生は初等教育学科教員の早川(今回のブログ執筆者)の大学院(修士前期後期)時代の担当教官のお一人で、当時は主に絵画実技や芸術理論についてご指導頂いていました。

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木津先生はご自身の高校生の頃の模写作品から、浪人時代、大学に入ってからの作品、作家としての絵画作品の制作意図、画面の構成方法についてどのように考えているかなど、展覧会出品作品を交えて具体的にお話し下さいました。ほかにも西洋画の歴史的な作家の思考方法についてもご紹介を頂きました。絵の中に含まれた文化的・歴史的・宗教的な意味を読み解いて、縦・横・斜めの構図について、どのような視覚的効があるのかを指摘されていたことが印象的でした。

aaa4会場は満杯で、初教の学生・教員と、さらに他科の学生90名近くが聴講しました。

aaa2後半は、内外の映像作品・アニメーションなどの沢山のデータからイメージの関連性についてお話を頂き、学生たちの興味をひいているようでした。この講座の内容は私自身、先生の講座や集中講義で聞きかじったものがあり、懐かしく、また最近は聞かない美術系の話でもあったので、使わない頭が刺激され、楽しいひとときでした。

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こちらは、ムンクの叫びですね。みなさんはどの話が記憶に残ったでしょうか。是非実際に美術館で絵画を観たり、つくるがわの視点、みる側の様々な思考を複層的に持ちながら、絵画や映像のねらいや構成について想像を巡らせてみてください。

※ちなみに先生の最新作は本日から26日まで「第83回独立展」国立新美術館で観ることが出来ます。