済州島に行って

私たちシムゼミ員4年生6人と3年生3人は、シム先生と福祉社会学科の荻野先生と9月16日から18日まで社会調査で韓国最大の島である済州島に行ってきました。
初日、済州島最古の木造建築である「観徳亭」と隣接する「済州牧官衙」(官庁)に訪れました。15世紀に最初に建てられ、兵士の訓練場として使われていた建築物群です。17世紀に建てられた日光東照宮と似た色づかいがあり、済州島の歴史に触れるとともに韓国と日本との関係性を感じました。入園者が少なかったからか、砂利を踏む音が響きより一層の厳かな空気感がありつつも、柑橘類がなっていたり直径2メートルほどの井戸があったりと、生活を感じたことが印象的です。
2日目、島の東端にある世界遺産の「城山日出峰」に登ったあと、国立済州大学へ行きました。 済州大学はとても広くて1つの町のようでした。学内にはたくさんの車があり、緑も多かったです。さらに、国際交流本部での説明、済州大学博物館と在日済州人センターでの見学を通して、済州島の歴史や文化はもちろん、在日韓国・朝鮮人の中に済州島出身者が多いということも知ることができ、大変充実した有意義な時間となりました。また、同大学の日本語学科の学生との交流会では、日本語と英語と韓国語を使いながら、お互いの国の文化・学生生活・好きな芸能人の話などで盛り上がりました。語学の勉強の大切さを感じました。とても楽しかったです。
最終日に訪ねた「済州矯導所」(刑務所)の教訓は、罪を犯した人を罰するのではなく正しい道に導くというものでした。また地域の人が刑務所敷地内のグラウンドを使用できたり、小学校に刑務所はどんな所?などと課外授業を行ったりして、地域に解放している印象を受けました。国外の刑務所へ行き、同じ刑務所でも様々な価値観と取り組みがあることがわかりました。
3日間、シム先生と荻野先生の友人であり日本の大学に研究員として在籍したこともある、李美賢さんに案内をしていただいたり一緒に地元の美味しい料理を食べたりと、とてもよくしていただきました。李さんからは韓国のことにとどまらず、逆に日本のことについてもたくさん教えていただきました。他国を訪れ、現地で学ぶことは、自分の目でその国を見て感じて知るだけではなく、日本について考えることにも繋がることを強く感じました。そして驚いたことに、済州矯導所へ訪問を行った記事と写真が、9月19日(金)付の済州新聞・朝刊15面に掲載され、良い記念となりました。心からカムサハム二ダ!

記事:シムゼミ3年大原with inputs from 3年中澤・豊田
写真:シムゼミ4年清水 with ゼミの良き仲間たち

済州島最古の木造建築である「観徳亭」の前で
世界遺産「城山日出峰」の頂上へ
島のシンボルで守り神でもあるトルハルバン(おじいさんの石像)と一緒に
「城山日出峰」の頂上に無事に到着
在日済州人センターで専任研究員の説明を
済州大学の先生と学生たちと一枚
済州大学の学生とトルハルバンおじいさんともう一枚 (おじいさんの鼻を触ると男の子が、耳を触ると女の子が将来生まれるとの俗説が…)
済州矯導所(刑務所)で刑務官の説明を
済州矯導所の所長(前列左から2人目)といろいろ案内してくださった李美賢さん(前列右端)と記念写真を (この一枚が済州新聞に掲載)