2020年8月

【シムゼミ】昭和女子大学についての一言二言… [2020年08月28日(金)]

こんにちは!シムゼミ4年の下山です。今回のブログは、今年入学したばかりの1年生や、本学に興味をもっている高校生に向けて、気になっているのであろう女子大生の実態と生態について、シムゼミ4年生がインタビュー形式でお答えしていきます!

 

 

Q1.入学前と現在で、昭和女子大学へのイメージはどう変化しましたか?

 

角田:入学前は華やかお淑やかなイメージでした。実際に入ってみると、芯を持っている学生が多いイメージが強くなりました。特に現代教養学科は個性を認め合っている雰囲気があります。服装も量産型というより自分の好きな服を着ている学生もいて、自由で居心地がいいです。

 

鈴木:私は昭和女子についてほぼ無知のまま入学したので、正直イメージはなかったです…でも、周りから「昭和女子なんて、三茶にあってオシャレで、面倒見もよくてお嬢様って感じでいいじゃない!」と言われたので、そんな大学なんだ〜という感じでした。入学してからは、色んなことに興味を持てて挑戦できる環境があると感じています。そういう意味で面倒見がいいというのは間違いでない気がしますけど、お嬢様って感じは…(笑)。

 

三谷:ある意味変わってないかもしれません!入学前は、厳しいけど面倒見の良い大学というイメージがありました。入学してみると、「厳しい」というのは当たり前のことをきっちりやっている大学だからだと気づきました。また、少人数の授業が多く、教員との距離も近いため、手厚いサポートを受けられています!!!

Q2.空きコマの過ごし方は?

 

大塚:私の空きコマは、近くのカフェに行っています。キャンパスにも様々な設備がありますが、大学のある三茶にはオシャレなカフェがたくさんあります。自分の通っている大学の地域を知ることで、新たな発見や出会いもあったりするのでおすすめですよ!

 

佐藤:空きコマは食堂(ソフィア)で過ごすことが多いです^^  昼食を食べたり設置されているテレビを観たり…たまに現代教養学科の先生方と相席することも(笑)!

2時間以上空きがあったら、近くのご飯屋さんまで足を運んでご飯を食べることもあります^^ たまに渋谷まで買い物に行くことも…!

三軒茶屋にキャンパスがあるからこその空きコマの過ごし方を見つけてみてください^^

 

下山:キャンパス内では、学生ホールで課題をやったり、友人と談笑したりしながら食事をとることが多いです。一人で黙々と勉強したい時は、図書館上階の学習スペースに行きます。自分が快適に過ごせる場所を見つけることで、キャンパスライフがより豊かになりますよ!

Q3.大学生活を振り返って、これはやっておくべきだったと思うことは?

 

新保:必修単位を全て一回目で取り終えることです(笑)。あとは、「4年生になったら遊べるから」などと思わず、できる時に最大限遊ぶこと!不測の事態で遊べなくなって後悔するかもしれないので…

 

八木:特にこれ!というものはないですが…学園祭や大学と学科のイベントにほとんど参加していなかったので、参加しておけばよかったなと思います☺️

 

豊田:大学生活を振り返り、「やっておけばよかった」という後悔は思いつきませんが、「やってよかった」と思うことはたくさんあります。私は「せっかく4年間大学に行くなら1つでも多くの経験をしたい」という想いから受験を決めました。他大学にはないカリキュラム、多種多様なプロジェクト活動など、学生の意識次第で学びを深めることができるチャンスが転がっている環境で、4年生になった今、自分の自信になる多くの経験をすることができました。何かにチャレンジする前は「やる」か「やらないか」で悩んでも、やってみた結果はいつも楽しいものでした。現代教養学科に入ったからには、他の大学・学科ではできない経験・挑戦をたくさんして欲しいと思います。やった後の後悔より、やらなかった方の後悔の方が大きいと、大学生活を通して本当に感じました。与えられた環境を大いにフル活用して大学生活を楽しんで欲しいです~

以上でインタビューは終了です。4年生のリアルな思いが伝わってきましたね!(笑)

この記事が1年生や高校生にとって、少しでも役に立てば幸いです。

 

前期の授業は全てオンラインで行われたため、私たち4年生も春休みから一度も顔を合わせていません。慣れないオンライン授業に戸惑いながらも、シム先生をはじめゼミ生みんなが助け合い、授業がより充実したものになるよう試行錯誤しました。後期の授業がどうなるかはまだ分かりませんが、前期の経験を踏まえて、より有意義なものにしていきましょう!

(記事:シムゼミ4年一同)

現代教養学科ブログリレー-丸山先生-オンラインのプロジェクト学習って、楽しいじゃん!(^。^) [2020年08月27日(木)]

オンラインのプロジェクト学習って、楽しいじゃん!(^。^)

 

皆さん、こんにちは。丸山です!

2020年度前期は、オンライン授業が、全国の大学で、一挙に駆け巡りました。しかし、その中で、プロジェクト学習(PBL)を、オンラインで展開した大学のケースは、とても少ないです。

 

そのチャレンジに、「クリエイティブ創発プロジェクト」(通称:クリプロ)は、挑みました!(笑)。

 

 

現代教養学科の学生の参加人数は46名、2年生から4年生まで希望者の参加とし、1年生は、学生の皆さんの負担を考え、募集を書類審査の上、10名に限定しました。

1年生の皆さん、3倍を超える応募があったのに、申し訳ございません。2年次からは希望者は全員参加可能です(笑)。

就活を終えた4年生から、昨年度から再チャレンジの3年生、そして、新しく参加してくださった2年生と1年生を交え、皆さん、個性溢れるメンバーが、オンライン型プロジェクトのクリプロに参画してくださいました!

 

オンライン型のプロジェクト学習を企画設計するにあたって、今年度は、運営事務局を務めてくれる、「まるゼミ」生が、喧々諤々の議論をしてくれました(笑)。

当然のことながら、単純に、オフライン(対面形式)でやっていた内容を、オンラインに切り替えても仕方ないからです!

 

オンラインならではの特性、デジタルソリューションならではの価値を120%発揮するのには、どのようにプログラムに再編すればいいのか?

これは、オンラインとオフラインの価値とは?を見つめ直す絶好の機会(チャンス)です。

参加者のモチベーションと、学びのインプットとアウトプットを、楽しみながら取り組んでもらうのには、どのように、このプロジェクトをデザインすればいいのか?

気づきと問いのツールは、何を使えば効果・効率的なのか?

などなど、プロジェクトの企画設計のフェイズで考えることは、通常の3倍以上ありました。

 

そうなんです!(笑)

この検討プロセスそのものが、じつは、プロジェクト学習の本質に迫る、学びと気づきの連続でした。

改めて、このプロジェクの本質的な目的は、

・新しい価値を想像&創造する!

・企画力を養う!

このシンプルですが、深~い目的を、パートナー企業様にご協力いただいて、「女子大生がつくる女子大生のための新商品企画プロジェクト」を、ものがたりを紡ぐように編みながら、将来、社会人として活躍する際に役立つ『企画の実践』について体験をしながら、学んでいくプロジェクトです。

 

 

新たに、プロジェクトのキャラクターも考えました(笑)。

パートナー企業である春日井製菓様とのミーティングも、もちろん、オンラインです!

目的の共有、意志の疎通、プログラム内容のブラッシュアップ、まさに、コミュニケーションデザインを、社会人のマーケティングのプロフェッショナルの皆さんと、ご一緒できることで、学生の皆さんに、実践の場を実感してもらえたと確信しています!

 

2020年度前期のこのプロジェクトのテーマは、「グミの新商品企画を考える!」に設定しました。

第1回目のプロジェクトは、企画を考える際に重要な「インサイト」について、春日井製菓様から、実際に取り組んでおられるお話をいただきました。

その一部を紹介すると、

インサイトとは、消費者も気づいていない潜在しているニーズであり、そのニーズを刺激することによって「この商品欲しい!使ってみたい!食べてみたい!」などを思わせることができる考え方です。

 

「インサイトとは『心のホットボタン』である!」

その潜在的ニーズを顕在化し刺激することで「『心のホットボタン』を押す」ことができるのです。

 

それを実体験するために、事前学習として、2週間分の自分が食べたお菓子を分析する「お菓子日記」を準備しました。

お菓子ごとに食べた日時やお菓子を選んだ理由などを記していく日記型データ帖です。

まず、その自分のお菓子日記を客観的に分析し、選んだ理由などから何度も出てくる内容や共通項を見つけていきます。

次にグループに分かれて、お菓子日記を共有し、グループ間での共通項や、一見異なるように見えるけれど根本的理由は似ている、といったものをグルーピングしていきます。

最後に、全体に向けてグループで出た意見を情報共有しました。その中には、女子大生ならではのものも多く、どのグループでも同じような共通項があることを発見し、それが、潜在的なニーズである「インサイト」であることに気づかされました。

 

情報交換グループワークの様子

 

第2回目の開催の前には、約1週間をかけて、プロジェクトメンバーで「グミアンケート」を実施し、280名に回答していただきました。

アンケートの結果、学生の皆さんのお菓子を食べる要因は豊富で、グミを食べるタイミングは何かをしている合間にという「ながら派」が多かったことが明らかになりました。また、すでに味を知っているものを選ぶ傾向の「安定リピーター志向」が多いこともわかりました。

 

「クリプロ グミアンケート調査結果」の一部抜粋

 

第2回目のプロジェクトのテーマは、

「インサイトをコンセプトに活用して、新しいグミの新企画コンセプトシートを考えましょう!」です。

 

先述のアンケート調査や、グループディスカッションによって得られた内容と、春日井製菓様から、実際に企業内で活用されている「新商品企画コンセプトシート」をご説明いただき、企画作成の準備に入りました。

 

オンライン型プロジェクトの様子

 

第3回目のプロジェクトは、「とにかくアイデアを考えてみようワークショップ」というテーマで、

 

「とにかく、新しいグミのアイデアを、デジタルボードを使って付箋で出し合う!」です。

 

本来ならリアルの教室のホワイトボードに、実際の付箋を使ってアイデアを出し合うのですが、新型コロナウイルスの影響でオンラインでのリモートプロジェクトとなっているため、デジタルボードプラットフォームを活用して、デジタル上にアイデアを付箋に書き込んで出し合いました。

 

このデジタルボードが、とても楽しくて、メンバーみんなが、ペタペタとアイデアを湧かせ合いながら、貼っていきました。

目標は1人3件で、「あったらいいよね」と思うグミのアイデアを出し合うことだったのですが、いつのまにか、1人10件近くものアイデアが沸き上がっていました(笑)。

このデジタルボードが面白かったからなのか、それとも、みんなが楽しみながらアイデアを考えられたからなのか、味や形、特徴など、ユニークで面白い意見が多く出ました。これも、オンラインならではの効果かもしれません!

デジタルボードは、全部で、あっという間に10ページを超え、各ページにはアイデアの付箋が隙間なく貼られていて、驚きました!(笑)

 

デジタルボードによるアイデア付箋の様子(これが、10ページ以上)

 

そして、いよいよ、第4回目は、全員による新商品企画コンセプトシートの発表プレゼン会です!

この様子は、また、後日、ご報告したいと思います!

 

「オンラインのプロジェクト学習って、楽しいじゃん!(^_^)。」

それが、プロジェクト学習をオンラインで展開した、学生の皆さんの率直な感想です。

いま、高校生の皆さんも、現代教養学科で、ご一緒に、プロジェクトに取り組みませんか?

とっても、楽しいですよ!(笑)

 

私たちは、プロジェクト学習においても、いまだからこそできる新しいことを創ること、それを、私たちのミッションとして、新たなチャレンジを続けます!

#プロジェクト活動#オンライン#受験生へ#まるラボ#クリエイティブ創発プロジェクト

ブログリレー(福田先生)地球を感じる感覚を“アート”で研ぎ澄まそう! [2020年08月21日(金)]

地球を感じる感覚を“アート”で研ぎ澄まそう! ―オラファー・エリアソンという存在―

暦の上では立秋を過ぎましたが厳しい残暑が続く毎日、いかがお過ごしでしょうか?
・・・という紋切り型のご機嫌伺いがつい口をついて出てしまいますね。
浜松では、国内最高気温に並ぶ41.1度が観測されました。
コロナ禍で苦しむ中、熱中症のリスクも加わり、経験のない大変な夏になりました。
扇風機で充分凌げた子供時代は嘘のよう。いまや「冷房をつけましょう」とテレビに呼びかけられる毎日、地球はどうなっているのかと心配になります。

こんなとき思い出したいのが、アイスランド系デンマーク人アーティスト、オラファー・エリアソン。コペンハーゲンとアイスランドで生まれ育ち、1995年にベルリンに渡り、スタジオ・オラファー・エリアソンを設立、メンバーは建築家・科学者・技術者・料理人など100名を超える専門家で構成されており、ジャンルを超えて様々な議論を展開しながら作品制作を行っているそうです。現在はベルリンとコペンハーゲンを拠点に、世界で活躍し評価を得ている注目の芸術家です。

https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/

彼のアートの根幹には、地球や自然に対する問題意識が常に存在し、人々にそれらを投げかけています。光や水、氷などの自然現象を用いたアートを通して、人々が見る・触れる、あるいは参加する(=作品になる)など、実際に知覚することで、自分という一個の存在が地球とつながり、社会とつながっていることを想像し、考えてもらうという作品を多く生み出しています。彼は「アートはプラットフォームのような場所」と表現するように、ただ作品を鑑賞し、頭だけで分かろうとするのではなく、意見を言い合い、対話をかわし、尊重し合う場所がアートであると表現しています(後述「日曜美術館」)。

彼の名を一躍有名にしたインスタレーション(室内外に作品を設置して空間全体を作品化したもの)は、2003年にロンドンのテート・モダンで発表した『ウェザー・プロジェクト』と名付けられた、巨大な人工の太陽を頭上に出現させたものでした。降り注ぐ光の下には多くの人々が集まり、様々な反応を示しながら思い思いの格好で時を過ごしていました。2008年にはニューヨーク市を巻き込んで、イースト川に4つの巨大な人工の滝を出現させた『パブリックアート・プロジェクト』を展開。制作費は日本円にして約17億円だそうですが75億円超の経済効果があったとされ、170万人が時間とともに変化する自然やまちの姿を見つめ直す体験をしました。

環境問題について、私たちは新聞やニュースの報道で様々なことを見聞きしています。しかし、実感として状況が把握できておらず、なかなか行動に移せないという現実があります。卑近な例を挙げれば、レジ袋が有料化されたことで、やっとエコバッグを持つようになったという方が多いのではないでしょうか。
全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)のホームページに掲載されている「IPCC第5次評価報告書」には以下のような報告があります。

https://www.jccca.org/ipcc/ar5/wg1.html

これらの報告から、大変な状況にあることは充分に分かるのですが、データが何を意味するのかを考え、行動に移せるかどうかが問題です。

以下の写真は、東京都現代美術館がYouTubeで公開しているオラファー・エリアソンのスペシャルトークの一場面です。COP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議、2015年)開催中のパリの街なかに12個の氷塊を並べた『アイス・ウォッチ』という作品についてエリアソン自身が説明しています。グリーンランドの氷河が溶けて海に漂流していたものを引き揚げ、イルサリットから船で運んだそうです。2019年にはロンドンでも展示されました。これには大きな衝撃を受けました。

東京都現代美術館 講演会 オラファー・エリアソン「アートをエコロジーの視点で見直すこと」(2019)より 2020年8月19日閲覧

NHK Eテレ「オラファー・エリアソン ひとりが気づく、世界が変わる」(「日曜美術館」2020年4月26日/再放送8月16日)で紹介された『アイス・ウォッチ』の映像では、人々は展示してある氷塊に近づき、まずは手で触り、顔を近づけて頬を押しつけたり、穴にたまった水に手を浸したりして、肌で感じながら氷と対話しているようにも見えました。溶け出して二度ともとには戻らない氷塊を眼前に突きつけられ、さらに自分の手で触れることで、グリーンランドのみならず地球上で起きている危機をまさに実感していたに違いありません。
数字やグラフでは感じ取れない、目には見えないものをアートによって知覚し、一人一人が地球の一部としてつながっていることを感じ、どうすべきかを考えてほしいという願いを込め、人の気持ちを揺さぶる力を持つのがエリアソンのアートなのです。

日本では、オラファー・エリアソンの個展が2005年には原美術館(東京)で、2009年から2010年にかけては金沢21世紀美術館(石川)で開催され、それぞれの美術館には現在でも常設展示が公開されています。
金沢21世紀美術館の入り口付近でまず目にする、3色のカラフルなガラスが交差しながら円形状になった彫刻『カラー・アクティヴィティ・ハウス』の作者と言えば分かる方もいるかもしれません。瀬戸内国際芸術祭(豊島、犬島)や横浜トリエンナーレなどにも出品しています。

その注目のオラファー・エリアソンの個展『ときに川は橋となる』が今、東京都現代美術館で開催されています! 3月には来日して講演会やレクチャーなどが予定されていましたがコロナ禍で中止になり、展覧会も延期されました。その代わり、リモートでのスペシャルトークが企画され、先ほど紹介したとおりYouTubeで配信されています。

https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/

以下は、東京都現代美術館のホームページに紹介されている、エリアソン本人による展覧会についてのメッセージです。

〈ときに川は橋となる〉というのは、まだ明確になっていないことや目に見えないものが、たしかに見えるようになるという物事の見方の根本的なシフトを意味しています。地球環境の急激かつ不可逆的な変化に直面している私たちは、今すぐ、生きるためのシステムをデザインし直し、未来を再設計しなくてはなりません。そのためには、あらゆるものに対する私たちの眼差しを根本的に再考する必要があります。私たちはこれまでずっと、過去に基づいて現在を構築してきました。私たちは今、未来が求めるものにしたがって現在を形づくらなければなりません。伝統的な進歩史観を考え直すためのきっかけになること、それがこうした視点のシフトの可能性なのです。

展覧会では17の作品が展示され、太陽光などの再生可能エネルギーや気候変動などを意識した作品を軸に据え、サステナブルな世界の実現を願う彼の思想を打ち出した展示になっています。彼が20年間撮り続けたアイスランドの写真をbefore・afterで並べた『溶ける氷河のシリーズ 1999/2019』(2019)は、衝撃的です。一方で、ソーラーパネルからエネルギーを取り込んで煌めく多面体に仕上げた『太陽の中心への探査』(2017年)は、様々な色のガラスを通して周囲に美しく輝く光を放っています。
東京都現代美術館のホームページには写真とともに作品の見どころが紹介されているので、ぜひご覧ください。

もう一つ、3年前に劇場公開された、エリアソンの制作過程や制作風景を撮影したドキュメンタリー映画『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』(2017)が以下の映画館で再上映されるようです。DVDが販売されていますが、大画面で見られるチャンスです!

*アップリンク渋谷  2020年8月21日(金)~27日(木)
*アップリンク吉祥寺 2020年8月28日(金)~9月3日(木)

「美術手帖」2020年6月号にも「オラファー・エリアソン アートで描くサステナブルな世界」と題して、公開中の個展の記事やオンライン・インタビューの内容が掲載されています。この雑誌は現代教養学科のリソースルームにも設置しています。

映画『オラファー・エリアソン視覚と知覚』DVD

美術手帖 2020年 06月号

こうして見てくると、もはや“現代美術”は鑑賞して楽しむだけのものではなく、人間や社会、経済、環境、あらゆる要素を取り込んだ学問分野になっていることが分かります。
ベルリンのスタジオ・オラファー・エリアソンが様々な分野の専門家集団で成り立っていることも、それを物語っています。そもそも学問はすべてに通じているものです。
リベラル・アーツをうたう現代教養学科としては、文化の一ジャンルとしての美術から、ますます目が離せなくなりそうです。

(福田淳子)

【卒業生だより】イランより [2020年08月17日(月)]

みなさん、こんにちは。

現代教養学科卒でイラン在住の井関です。

前回の投稿からだいぶ経ってしまいましたが、夫の仕事でイランに住み始めてから一年が経ちました。イランに住む前迄、イランのイメージと言えば

・歴史の授業で習ったイラン・イラク戦争(危ないイメージ)

・中東のどこか

 

くらいしかありませんでしたが(少な過ぎる)、いざ来てみたら、異国ならではの不便さはあるものの(トイレの流れが悪い、英語が通じない、冬は大気汚染が深刻、イスラム圏の為外出時はヒジャブ着用等)、思っていた以上に住みやすく、楽しい駐在生活を送っています。

 

親日国で日本人だというと優しくしてくれるイラン人、農業自給率が高い為野菜や果物が新鮮で安く食べられるところ、伝統工芸が豊富なところ、沢山のイランに触れ、すぐに大好きな国になりました。

 

しかし、日本でも報道されていたのでご存知かと思いますがイランはアメリカとの関係が悪く、今年の年始にはアメリカによるイランの高官の殺害を受け、中東地域での不測な事態を避けるため、邦人は日本に退避する出来事がありました。

この時には、イランとアメリカが戦争になるかもしれない。という緊迫した雰囲気でイランに住む邦人や外国人が一斉に退避モードだった為、イランから出ている飛行機のチケットが全く取れず、その間に戦争になってしまったらと気持ちが落ち着きませんでした。

戦争になったら、イランの家には戻れないかもしれないから貴重品をまとめておいてと夫から言われた時は、これは映画やドラマの世界ではなく現実なんだと足が震えたのを今でも覚えています。

飛行機が取れない場合、最後は陸路を伝ってトルコやアゼルバイジャンなどの近隣国にバスで脱出すると言われた時は不安で仕方がなかったです。

アメリカのトランプ大統領によるイランへの報復はしない宣言がされ、緊迫した状況は解かれたものの、外務省によるイランの危険レベルが上がった為、邦人は日本に戻ることになりました。

そして1ヶ月の日本退避を終え、2月の末にイランに戻り、またイランでの生活を再開することになる。予定でした。

 

1ヶ月の日本退避を終え、イランの自宅に戻ったのが2/21。

日本では大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号でコロナ感染者が出て連日ニュースになっていた頃でしょうか。

イランでも2月上旬頃から国内での感染者がでたと在イラン大使館の領事メールで連絡が来ていましたが、私達がイランに戻ってきた時はイラン厚生省の発表する1日当たりの感染者も10人前後で少なく、これからの生活の立ち上げをしようと手続き等を始めていました。

しかしその後イランでも感染者は増え始め、私達がテヘラン市内へ出かけると「チーニー!(中国人)」「コロナ!」などと指をさされたり、すれ違いざまにヒジャブで口を覆われて避けられたり、アジア人種であるだけで身の危険に侵されていると感じることが度々起きました。

イラン国内感染者はどんどん増え(今思えば当初の感染者人数は国の情報操作で少なく発表されていたのではないかと思います)

私達も今年2度目の日本退避をする事が決まりました。

しかし1月の退避とは状況が違い、感染拡大防止のために近隣国がどんどん入国制限、国境封鎖をし始めた為に飛行機の減便や欠航が相次ぎ、チケットが取れてもキャンセルになったりと、またもやイラン脱出ができるのかと不安な気持ちでいました。しかし、大使館の方の計らいにより、なんとか日本に帰国することができました。

成田空港ではPCR検査を受け、2週間の自主隔離(この頃は今のような日本政府による隔離施設の手配はありませんでした)の後、約5ヶ月の日本での退避生活を送り、ようやく今月になってイランに戻ってくることができました。イランでは入国の際に72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書の提出を求めていて、事前に、PCR検査も受けることになりました。

8月のお盆前の出発でしたが例年だと海外旅行客で溢れているであろう空港も閑散としていて、飛行機の機内もガラガラでした。私達が乗ったエミレーツ航空では搭乗と同時にマスクやアルコールの入った消毒セットを渡され、トランジットのドバイでも同じものが配られ空港内は手袋着用必須でした。

無事にイランに到着しましたが、大使館の領事メールによると1日の感染数は減ることなくまだ油断のできない状況であります。この5ヶ月の間にアメリカの経済制裁やコロナによる経済打撃により通貨安が進み、子供達の幼稚園の学費や輸入品なども値上がりしてしまいました。今後も不要不急の外出を控えつつ、イランでのステイホームを楽しもうと思います。

 

I 写真1枚目

閑散とした空港。

スタッフも少なく、お客さんが少ないからか「トレーニー」の名札をつけたスタッフが窓口やチェックインカウンターに沢山いました。

写真2枚目

欠航が多いです。

写真3枚目

子供達の幼稚園もフェイスシールド着用です。

写真4枚目

いつも行くスーパー。葉ものコーナーは変わらず。

写真5枚目

自宅からの景色

山には木が生えていなくて、日本の山とは違うのが分かります。冬は雪がつもりとてもきれいです。また夏は空気がキレイですが、冬になると大気汚染で山が見えなくなります。

写真6枚目

エミレーツ航空から配られた消毒キットです。

【授業レポート】「現代都市論」から見つける都市のあり方 [2020年08月06日(木)]

こんにちは。3年の植草です。今回は鶴田佳子先生の「現代都市論」という授業についてご紹介します。この授業について簡単に説明すると、日本や世界の様々な都市のかたちや在り方を学び知識を増やすと共に、自分の思う「都市論」を見つけることが目標だと私は思います。この授業の好きな所は、鶴田先生が毎回色々な地域の都市についてお話して下さったり、自分達で調べることで世界が広がる気がする点です。何となく旅をしているような気分になれるかもしれません。

パブリックスペースを考える授業時のスライド

私が履修した2020年度前期の授業は、新型コロナウイルスの影響で、オンライン授業の形で開講されました。この授業はプレゼンテーションや写真資料を多く使うので、遠くからプロジェクターで見るよりもPC画面でより間近に資料を見られましたし、チャットで気軽に先生へ質問ができるなど、対面の授業よりも壁を感じると言われるオンライン授業ですが、実はなかなか楽しく学べるスタイルだと思えました。

今期の現代都市論の授業で、発表や自分達で調べるもののテーマとして大きく取り上げられたものは以下の通りです。

①不特定多数の人が利用できる公共の空間「パブリックスペース」

②自分にとっての「居心地のいい場所」

③既存のものをより良いものに改める「リノベーション」と、廃校プロジェクトの活用提案

④東京の再開発、これからの東京について

私が作った資料の例をご紹介します。これからこの授業の履修を検討中の方はご参考程度にどうぞ!

Public Space 01

課題②「居心地のいい場所」のプレゼン資料

課題③廃校のリノベーションのプレゼン資料

【私の考える都市論】

私はこの授業で様々な都市のあり方や目的を学ぶことで、自分にとっての理想的な「都市論」を導き出しました。授業を通して見つけた私なりの「都市論」は「孤独ではないが、自分という1人の人間のある程度の身体的・心理的スペース確保が可能な状態」というものだと解釈しました。他者とコミュニケーションを取る場…他者との繋がりもありながら、自分なりに自由に過ごせる場…人それぞれが持つパーソナルスペースを物理的・心理的に保護できる空間が居心地の良い場所を実現できる場であり、私のイメージする理想的な都市像です。

【これから目指す都市像】

単に経済的に栄えた所や人が多い所ではなく、心を豊かにできる空間や空気感があるかどうかが大切だと思います。特にこれからの対コロナ時代では、あまり人が物理的に密集しない空間は勿論、家にいる時間が増えたことで自分と向き合う時間も増えたので、より心の健康のための場が求められてくると予想しました。

例えば、東京の魅力は圧倒的な経済的な面や利便性は勿論、自然にも文化にも手軽に触れられる点ですが、人が多く集まる場所だからこその課題もあります。

顕著なのが人の密集具合です。満員電車をはじめ地方の過疎化に繋がるなど「人が多すぎる」故に抱く不満や問題が多くあります。最近は政府の方針として、コロナ渦による在宅勤務の促進傾向から「必ずしも通勤し会社で働かなくても、オンラインでどこからでも仕事が可能である」と考え、人口の都市集中を緩和する計画が発表されました。

いつ実現できるかは分かりませんが、この課題が解決できれば地方から東京に来る人が従来よりも減り、地方の人口が増え最終的に地方活性化に繋がると予想します。家にいる時間が増えることで人の過密問題が軽減されるという予測から、個人個人のパーソナルプレイス(物理的かつ心理的)が確保でき、自分と向き合ったり、ゆったりと過ごせるような都市が実現できるのではないかと考えました。

また、格差問題や福祉的な問題にも目を向けたまちづくりが殊更求められると思います。エンタメ等で人々の楽しむ心を刺激するのも都市の魅力ではありますが、それだけでなく社会的意義=誰かの役に立つことも考慮すべき時代です。授業のグループワークの課題でも、廃校のリノベーションを活用する提案として、地域の特性をリサーチした上で社会福祉支援センターへの活用案を挙げていたグループがあり、印象に残ったのでご紹介します。

富多小リノベ提案

廃校を社会福祉支援センターにする提案のプレゼン資料

アイデンティティの多様化や、思想・表現等の自由促進的な時代が進んではいますが、障がい者の方への偏見は未だに残っていますし、そういった偏見によって障がい者の方々が被るアンフェアや働き方・生活のしやすさ等において格差が大きいというのが現状です。こういった社会の課題により目を向けて環境を作ることが、この先殊更求められるでしょう。私のグループを含めエンタメによる集客、経済活性化目的のリノベーション例が多かったのですが、これは娯楽を求める若い学生目線ならではの特徴なのかもしれないと気付きました。何かを作る時は多様な目線から考えなくてはいけないと心がけるきっかけにもなりました。

(3年 植草)

【卒業生便り】仕事と勤務体制の紹介 [2020年08月01日(土)]

皆さんこんにちは。

現代教養学科卒業生のA.Mと申します。

最近、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、生活環境が変化しつつありますね。学生の皆さんもオンラインで授業を行っていると聞きました。

ここでは私の仕事と最近の勤務体制についてご紹介します。

 

私の就職先は「郵船コーディアルサービス株式会社」で、2020年7月現在で2年目となります。この会社は郵船グループの一般事務的な役割を引き受けており、私たちは各グループ会社に常駐して日々の業務を行っています。

私が今働いている会社は「Ocean Network Express(Japan)Ltd.」(以下ONE)です。ONEはコンテナ船による海上輸送を行っていて、邦船三社(日本郵船/商船三井/川崎汽船)のコンテナ部門が統合してできた会社です。

ONEのカラーであるマゼンダが特徴的です。

 

私が海運業界を志望したきっかけは、高校時代のある経験からでした。

現代教養学科を希望した時の将来の夢は他にありましたが、就職活動をしていく中で、自分がやりたい仕事について悩んでいた時に郵船コーディアルサービスが目に留まりました。会社の説明を聞いていくうちに、高校時代にベトナムに行った時に感じたこと思い出しました。

ベトナムは車よりもバイクの利用率の方が高く、ガイドさん曰く日本製のものは少し高いが、壊れにくいからとても人気であるとの事でした。今まで戦争などの歴史上の出来事でしか日本とベトナムの関係性を知らなかったのですが、その時に物流を通して2カ国が繋がっていることに気づきました。ベトナムだけでなく世界中が物流を通して繋がっているを改めて感じて、自分もそのような業界に携わりたいなと思いました。

ONEでは食材、バイク・車・重機、衣類といった様々なものを船で運んでいて、まさに「物流」を感じる場なので、夢が叶っているなと日々実感しています。

 

ONEの中で私はスペースコントロールを行ってます。担当している地域はアジア/オセアニアですが、この地域だけでも約50航路あり、航路や船によって積載できるTEU数(コンテナを数えるときの単位)が異なります。そこでスペースのカウントを行い、与えられているスペース内に収まるようにコントロールしています。

コンテナ業界はキャンセル料がかからないので、本船の入港直前でのキャンセルも多く、これを見越して多めに貨物を引き受けて、最終的に満船の状態で出港させることが目標です。

またスペースコントロールだけでなく、トラブル対応や他船社との交渉、本船の動静確認も行っています。動静確認では主にスケジュール遅延案内や、本船の入れ替え、抜船(コンテナ船は毎週配船があるのですが、GWやお盆は貨物の量が減るので需給調整の為に配船が取りやめになることもあります)等について、各部署/顧客へ連絡しています。最近では「中国を出航した船は、14日間しないと次の港に寄港できない。」といった新型コロナウイルス感染防止のための入港規制もありました。このような情報は、ONEの本社があるシンガポールからスペースコントロール部門に連絡が来るので、旗振り役としてONE Japan内に展開したり、顧客から頂いた問い合わせに対応したりしています。

スペースコントロール部門に入ってきた情報を社内へ共有する為に、メールを作成して展開を行いますが、ケアレスミス等が無いよう日々細心の注意を払っています。メールの受信者は何百人という規模になるので、ミスがあると混乱を招く為責任が重大ではありますが、とてもやりがいを感じます。

また本社のあるシンガポールだけでなく、船が寄港している韓国や香港といった各地の担当者とも日々英語を使って連絡を取りあっています。

実は私自身、英語はあまり得意ではありませんでした。外地とは英語によるメールでのやり取りが基本となりますが、同じ社内と言えど、表現や言い回しはビジネス英語を必要とします。英会話とは単語の選び方も変わり、海運業界ならではの表現や専門用語・略語もあるので最初は苦労しました。(一例として海運業界において、船のことは「ship」ではなく「vessel」と表現します。)

しかし周りの先輩方にアドバイスを頂いたり、数をこなしていくうちに、海運業界独特のフレーズや言い回しもスムーズに理解し、自らも使うことができるようになりました。またトラブルがあった際に、初めて1人で外地の担当者と英語を使って問題解決に取り組み、解決できた時の達成感はとても嬉しいものでした。

慣れない業務を自らの力のみでこなせるようになったことも成長を感じた瞬間ではありましたが、何よりも英語が得意でなかった私にとって、日常的に英語で意思疎通を図ることができるようになったことが1番成長を実感している点です。

英語を学び活かすことで、コミュニケーションの輪も広がりますし、自分の可能性が広がったように思いました。日々の業務の中で国内はもちろん、外地とも協力しないと解決できないことが沢山あるので、このようなスケールの大きい仕事に携わっていることを嬉しく思います。

 

次に、最近の勤務体制と感染予防対策について触れたいと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ONEでも対策を行いつつ業務を行っています。主にフレックス勤務、テレワーク勤務、パーテーションの設置の3点です。

フレックス勤務及びテレワーク勤務については東京オリンピック2020によって通勤に支障をきたす可能性がある場合に備え、柔軟な勤務体制を整える為に2019年夏頃から少しずつ導入を開始しました。

フレックス勤務は、週1回を目安に利用していましたが、新型コロナ禍の通勤時の混雑緩和を目的として、各々の希望するタイミングで利用出来るようになりました。

またテレワーク勤務は、実験的に導入しておりましたが、2020年3月後半より全社員のテレワーク勤務が本格的に開始されました。4・5月はテレワーク勤務、6月以降は国内感染者数の変動により出社率を50%未満又は60%以上等と定め、各部署ごとに2班に分けて隔週でテレワーク勤務をしています。8月以降もこの方針は続く予定です。

そして、7月に各デスクに感染防止のためのアクリル板が設置されました。

1月頃から徐々に新型コロナウイルスが広がり始めましたが、フレックス及びテレワーク勤務の本格的な開始の判断が早く、精神面での不安はだいぶ緩和されました。また状況に応じて柔軟な勤務体制を取り入れ、更なる対策を講じているので安心して業務に取り組むことが出来ています。

 

未だ新型コロナウイルスの収束とはいかず、これからも厳しい環境下での生活は続くと思いますが、家族や友人、先生方と声を掛け合いながら乗り越えていきましょう。

皆さんのご健康をお祈りしています。

 

現代教養学科 2018年度卒 A.M