【東京研修R03】社会調査研修2022 まちあるき~谷根千エリア~

こんにちは代現代教養学科3年の磯辺です。
次第に夏の暑さを感じる日も出てきました。この日もかなり暑く、こまめに水分補給をしつつまちあるきを行いました。
第2回のまちあるきは、谷根千エリアでした。今回はゲスト講師に栗生はるか先生を迎え、充実したまちあるきとなりました。栗生先生は谷根千で育ち、建築系の勉強をされた後、現在は根津にアイソメというシェアオフィスや場所を提供するサロンを運営されています。このサロンは、なんと築100年を超えるという長屋をリノベーションしたもので、歴史を感じつつも現代の生活様式ともマッチした空間があり、新鮮に感じました。今回のまちあるきは、日暮里駅からスタートしました。15代将軍徳川慶喜が眠っていることでも知られる谷中霊園や、夕焼けだんだんと呼ばれる階段があることで有名な谷中銀座という商店街からスタートしました。土曜日ということもあり、人が思った以上にたくさんいてにぎわっていました。また、このエリアはお寺が非常に多く、関東大震災後も多くのお寺が現存しています。歩いていて、本当に多くのお寺や霊園を見ることができました。また、お寺だけではなく、街並みにも歴史が残っている場所が多々あり、古民家を活用したカフェや、観音寺築地塀という幕末から残されている塀も見ることができました。そういった場所は、地域住民の方々が残そうという活動をしているというお話も聞き、地域が積極的にこの街と関わっているという印象を受けました。また、初音小路と上野桜木という、どちらも何店舗かお店が立ち並ぶ場所を訪れましたが、2つの雰囲気が全く異なっていて驚きました。初音小路は、闇市の跡地に作られ、現在は飲食店が立ち並ぶ空間になっていますが、夜開くお店も多く、今でも当時の雰囲気が伝わってきました。上野桜木では、古民家が並ぶ一帯をリノベーションし、5つのお店が場所をシェアして活用しています。パンやビールなどが売られており、当日も多くの人が訪れ、にぎわっている様子がうかがえました。どちらも歴史ある場所ですが、活用方法や目的が異なることで変化する空間が興味深かったです。上野桜木は、地域に密着させるために3か月間はメディアでの発信を控えたというお話も聞き、広告にしても様々な方法があるということも学びました。こんなにも歴史を感じることのできる谷根千エリアですが、近年では開発や観光地化の影響により、どのようにして街のアイデンティティを継承していくかが課題になっています。街や人々が、観光資源として消費される対象にならずに、街を今ある形で残していくためにはどうしていくべきなのでしょうか。時代の変化の中に生きる私たちにとって課題であり、どうにかして糸口を探していかなければいけないことだと思いました。

 

さて、次回は大学でのゲスト講義です。また新たに講師を迎え、新しいエリアについて学んでいきます。とても楽しみです!

記事:3年磯辺