【国際社会調査研修シンガポール編・第三弾】多民族国家のメディアを学習!

皆さん、こんにちは!国際社会調査研修・メディア班の澤田、石津、片桐と木村です!
今回の記事は3日目に訪問した「Singapore Press Holdings Media(以下SPH Media)」というシンガポールの最大手新聞社についての記録をお伝えしますね!
SPH Mediaは、シンガポールを代表する新聞「THE STRAITS TIMES」をはじめとし、新聞、雑誌や書籍の印刷版とデジタル版の出版を手がけるシンガポール最大規模のメディア企業です。また、ラジオ局や屋外メディアなどの事業も運営しており、SPH Mediaはシンガポールとアジアに関する情報源として、政府や国民からの信用も高く178年もシンガポールのメディア環境に貢献されています。
SPH Mediaからの情報は、英語と中国語を中心に多くの言語で提供されており、多民族国家ならではと言えるような特徴が多く見られます。
今回は、SPH Mediaの内部やシンガポールのメディア環境についてさらに調査するため、シム先生のご友人であり、ST Now(速報部)で准編集長を務められている、明るくてエネルギッシュなMakさんに案内をしていただきました!

SPH Mediaを全員で訪問させていただきました!

Makさんの話は非常に面白いものでした。まず、Makさんの自己紹介から話は始まり、なんとシム先生とは昔から仲睦まじい様子でした。ジャーナリストとして仕事するうえで現場をより知るために、屋台を集めたフードコートであるホーカー(屋台)センターでテーブルの拭き掃除や食器の片付けも経験されたそうです。短期間ではありましたが、掃除や食器の片付けなどを通して、人々の日常の営みが間近で見える、様々な人の人生が経験できるとおっしゃられていました。ここで彼女の仕事に対しての姿勢がよく理解できました。

MakさんからSPH Media社の歴史や事業など様々なお話をしていただきました!

次にSPH-Mediaについて詳しい説明を受けました。出版されている新聞、雑誌以外に給料や採用の基準など、興味深い話ばかりでした。特に言語や民族に関してはシビアに見ていると感じました。多くの言語に長け、少数派民族の方への配慮といったシンガポールならではの問題というものも、話を聞いていて重要なものであると気づき、日本の現状について考えさせられました。

THE STRAITS TIMESでは、在宅勤務が積極的に導入されていました。

ここからは、「THE STRAITS TIMES」の職場の様子を紹介しますね!
残念ながら訪問当日は在宅勤務のため社員の方があまり多くなかったのですが、記者の方々が普段使用されているスペースを見学した感想をお伝えします。
記者の方々のデスクの上には自分の好きなグッズやお菓子などが置いてあり、仕事のモチベーションが高まりそうな個性豊かな空間でした。中にはなんと小さな水槽で魚を飼っている方もいました。
また、会議室や遮音性のある個室、休憩室など用途によって使い分けられる様々なスペースがあり、オンとオフのはっきりした働き方ができる集中しやすい環境だと感じました。このような職場の環境があってこそ、国全体に情報を伝える重要な役割を担うことができていると考えます。

選挙の速報や、イブニングニュースで使われるスタジオも見学させていただきました。(ニュースキャスター役はシム先生とMakさんです!笑)

最後になりますが、国際社会調査研修の大きな魅力であるフィールドワークとして、現地の最大手メディア局を訪問させていただき、新たな知識や発見を得ることができた貴重な時間になったことに心から感謝いたします。
多民族国家シンガポールのメディアの特徴には、事前学習の時点からとても興味がありました。「多くの人々を包摂した情報を発信するために、当たり前を疑いながら自分も日々変化していくことが重要であり、公平性をもってバランスよく報道することが何より大切である」とMakさんがおっしゃっていたのが印象に強く残っています。
ここで得た学びを、研修の成果物作成や今後の大学での学びにも活かしていきます!

最後にロビーでSPH Media社が発行している多言語の新聞を持って集合写真を一枚!

次回は、シンガポールの進学校であるHwa Chong Institutionを訪問させていただいた記事になります!こちらでも貴重な経験をさせていただいたので、そのブログ記事もぜひご覧くださいね!

記事:4年・澤田、 2年・石津、片桐、木村