2021年度第3回 毛筆書写技能検定 合格報告!!

「書道実習Ⅳ」(木村先生担当)を履修している学生の中から6名
文部科学省後援 (財団法人)日本書写技能検定協会主催 硬筆・毛筆書写検定合格しました!
学生にとってハードルが高いと感じていた検定試験ですが、
木村先生の熱心な指導により、多くの学生が挑戦するようになりました。
合格した内の2名の合格の感想、取り組みなどを紹介します。
★I.Tさん
準1級を受験するにあたり、かなり時間をかけて準備し、先生からのご指導もたくさん受けました。
全ての課題で共通して、細かいところまで気をつけながら書く繊細さと集中力が必要であることを感じました。
準1級からは草書の自運がありますが、草書の崩し方は、今回の検定にむけて一から勉強し始めました。
どの漢字が出題されても書けるようにすることは大変でしたが、草書をまとめて覚える良い機会になりました。

漢字仮名交じり文や掲示文は、2級の時よりもさらに練習を重ねました。
2級に合格した時のブログの画像と比較すると、かなり成長が見えて嬉しく感じています。

理論問題の対策は、書道史や書道科教育法などの授業で学んだことが活かせました。

次は最上位1級ですが、学生のうちに合格できるよう、入念に準備をして臨みたいと思います。


(添削物)
★M.Sさん
前回は、毛筆書写検定3級を受験し、合格をいただくことができました。
今回は、受験をするか悩んでいたのですが、先生の勧めもあり、さらに上級の2級に挑戦してみました。

出題内容は3級と同じものもありましたが、2級では俳句や古筆臨書、掲示板など仮名を書く問題が増えました。
仮名は繊細さが問われるため、時間内に集中して書けるように時間配分に気をつけながら毎日少しずつ練習を重ねました。
また、先生にも作品を見せ、添削していただくなど、時間を効率的に使いながら取り組みました。

自分には2級相応の実力があるのか不安もありましたが、無事に合格することができ、自信に繋がりました。
検定を受験することで、自分の実力を確認することができると思います。
受験をするか悩んでいる方は、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください!
今度は、硬筆書写検定を受験し、手書きの文字も美しく書けるようになりたいです。

(添削物)

★担当した木村先生からコメント
〇検定について
この試験は、自己の書写能力を知ることができる我が国唯一の公的な試験で、履歴書に記入できる資格である。
初歩段階6級から指導者程度の段階1級の8区分から、自分の能力に応じて選んだ級位が受験でき、
通信教育や雑誌の昇級審査とは権威、方法、効力すべてが全く異なる。
(検定は試験時間内に実技と理論。実技は用紙の枚数制限。臨書以外は参考書や字典の使用はしないなど条件を平等にしている)
実力判定の上記試験に臨む場合は、受験する級に応じた問題の領域やその内容の基準となるものを把握する必要がある。

〇授業での指導
書道実習Ⅳでは、書写検定毛筆3級の試験問題を主として使用している。
審査基準の一項に小学校・中学校の書写教科書の手本として示してあるものの書きぶりの範囲内とある。
(2級以上の審査基準は高校書道教科書の手本の範囲内 一項あり)
基本的な楷書・行書・行書風かなの文章等、手本なしで書く。
上級になれば極めて専門的な内容、高い技術や知識も必要となり領域も広くなるが、
基本はやはり3級・2級の参考手本が書けるまでの鍛錬がその能力をつけていくことになり、
今後の教職の場で書写・書道教育の教養を高める一歩となる。
短期で上達を図るには、この確かな基本の学びを徹底して習得することが肝要である。

〇合格者について
今回上級の受験をした履修生は、力不足部分に気付き自身に合った学びを工夫し、
アドバイスを受けながら精習に努め、合格に至ったことは喜ばしい。
最高級位までの挑戦は、十分な指導を受けながら知識や技能も磨き、
焦らず確実な書写技能を身に付けられるよう計画を立て時間をかけて臨むことが望ましい。

(CC)