青銅の神秘的な響き「ジャワ・ガムラン」を体験する

6月6日、初等教育学科2年生対象の「音楽」では、毎年恒例となったガムランのワークショップを実施しました。

講師の森岡先生と一緒に
講師の森岡先生と一緒に

ガムランは、インドネシアの伝統音楽で用いられる青銅製の打楽器で、その名も「ガメル(叩く)」という言葉に由来しています。

鉄琴のように金属板を並べたもの、長い共鳴胴がついているもの、つぼ型・銅鑼型の大小のゴングなど、さまざまな形の楽器を組み合わせて演奏します。残響が長いので、楽器同士でうなりが生じ、それが神秘的な音の磁場を創り出すのです。最近では、ダイナミックで派手なバリ島のガムランが有名ですが、ワークショップでは、王都ジャワの奥床しいガムランを体験してもらいました。

外部講師としてお招きしたのは、ガムラン演奏家の森岡真理子先生。車でたくさんの楽器を持ち込んでいただき、皆で音楽室にそれを運ぶところから授業が始まりました。初めて見る楽器に、学生は興味津々。インドネシアの歴史と音楽について簡単なレクチャーを受けた後、いよいよガムランの演奏にチャレンジです。

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ガムラン演奏中

ガムランは楽譜を使わず、先生が演奏するのを真似しながら、少しずつ覚えていきます。一見簡単なようですが、拍(ビート)の感覚が、ふだん聞きなれている西洋音楽やポップスと全然ちがうので、結構むずかしい。何しろ8拍目に一番大事なアクセントが入るので、最初は拍を数えるだけでも大変なのです。でも、少しずつ要領がわかってきて、授業の終わり頃には、先生の太鼓に合わせて、遅くなったり速くなったり、テンポの変化がつけられるまで上達しました。

演奏した曲は「チョロバレン」、今日でも儀礼の音楽として演奏されるジャワ・ガムランの古典でした。日本とも西洋とも異なるアジアの文化に触れて、新しい視野を広げる機会になったのではないでしょうか。

(M・N)