【藤原ゼミ】2022年フィールドワーク in 湯河原

こんにちは。藤原ゼミ3年の渡邉です。
11月になり、肌寒い日も増えてきましたが、皆さん元気でお過ごしでしょうか。藤原ゼミでは9月に湯河原でフィールドワークを行いました。

湯河原駅からの景色

湯河原は古くから温泉地として人々に愛されてきました。明治・大正時代は夏目漱石や芥川龍之介をはじめとした多くの文豪が宿泊し、作品作りを行っていた歴史ある場所です。
しかし、現在は建物の老朽化や観光資源不足により観光客が減少しています。湯河原ではこの問題解決の解決に向け、地域資源を活かしたまちづくりを行っています。
私達が最初に訪れたのが、「食事処かとう」です。ここは湯河原のまちづくり第1号のお店です。もともとは魚屋さんでしたが、閉店後、隣にあったお肉屋さんが買い取り、リフォームをして食事処としてオープンしました。

食事処かとう。レトロな雰囲気がおしゃれ。

私はハンバーグ定食を食べたのですが、やわらかなお肉とトマトソースの相性が抜群でとても美味しかったです。また、地元の人もよく利用しており、町の中心的なお店になっている印象を受けました。
湯河原を歩いていると、廃墟になった旅館を多く見かけました。店主の高齢化や後を継ぐ人がいなかったことが原因で、旅館を閉じることになったというのが原因です。

廃墟になった旅館。この通り一帯の旅館はほとんど廃墟に近い。

このような旅館は古くからあり歴史的価値があるものがほとんどですが、その価値を理解している人が少なく、マンションや駐車場建設のために売ってしまう課題があります。
だからこそ、地元民やそれ以外の人も含め、湯河原の歴史を知ってもらう必要があり、この建物を壊さずに新たにリフォームしてまちづくりに活かす必要があると知りました。
赤い橋を渡った先にある旅館「富士屋」。ここももともとは廃墟でしたが、まちづくりの一環で本来の姿を取り戻したことで、高級旅館として湯河原を代表する建物になっています。

川を渡った先にある富士屋。清流の音を聞きながらゆっくり過ごせそう。

湯河原は歴史的価値のある建物が多く残る場所です。しかし、実際に訪れると廃墟になっていたり、高齢化が進み跡を継ぐ人がいなかったり、という大きな問題がある事が分かりました。
まちづくりで変わった「食事処かとう」や「富士屋旅館」をはじめとした建物は活気があり、観光客や地元民から大切にされています。
新しい建物を建てるのもまちづくりと言えますが、今ある建物を大切に使っていくからこそ地元からも愛される街が出来上がるのだとこのフィールドワークを通して感じました。

(3年・渡邉)